『シャドウバース ワールズビヨンド』雑カード語り その34

この項について

 そういえば、今月は末頃に調整入る月でしたね、シャドバWB。噂システムからはアッパー基本とされているらしいと聞いていますが、ナーフもされるのだろうなあ、というのでどちらにしろ語りには大変難儀な状況です。変わったら話変わりますからね、この雑語りも。再度やるとかしないといけなくなっちゃったよというムーブもあり得ます。
 でも、不遇カードが活躍の芽を与えられるかも、と考えるとそれはそれで面白い話です。はてさてどうなりますことやら。
 ということで、『シャドウバースワールズビヨンド』の雑カード語りです。今回は調整入るなら筆頭だけど可能性が微レ存でもあればいいなな一枚です。張り切ってそれではいってみましょう。

今回のカードはこのようになっているわ。(『ヴァルキリープロファイル』のフレイ声で)


 ということで今回はロイヤルのブロンズで2コストスペル、〈商談成立〉です。効果は単純で、自分が2ドローし、相手も1ドローする、というものです。

基本的な使用法

 基本も何もドローに願いを託す、いわゆるデッキ圧縮系のスペルです。似た効果はいろいろありますが、フォロワー、スペル、アミュレットの別なしに2枚、それも2コストでというのはシャドバWBにおいては破格の性能です。大体3コストでする動きですからね、2ドロー。
 ただ、使うと相手も1ドローなので、そこがこのスペルのネックになっているし、だからこそ2枚ドローを2コストでできる理由でもあります。
 相手に1ドローなので使うならわりと慎重になるべきですが、そもそも要らない慎重なのでそれゆえあまりにも使われていないカードなのが現状です。

思い入れなど

 とにかくこのスペルは使うのが難しいです。相手にも1ドローですからね。1枚進呈ですよ。これがいかにデカいか。
 そもそも1:2交換というのは常に相応のリスクがないといけない、というのはカードゲームではある種不文律です。1:2交換で有名な遊戯王OCGの〈強欲な壺〉などは禁止カードになっているのですから、いかに1:2交換がカードゲームで強いかは推して知るべしです。
 シャドバWBではコストの概念があるので〈強欲な壺〉とは若干強さのラインが違いますが、それでも2コスト2ドローは警戒されているラインのようで、手札1枚戻し且つフォロワーのみ2ドローな〈メイドの作法〉、エルフカード1枚使って融合していれば2ドローになる〈花園の輝き〉、自場のフォロワー1枚破壊で2ドローできる〈魂の捕食〉など何かしらの手順やデメリットのいるものとなっています。
 つまり〈商談成立〉の場合、その代償が相手1ドローなわけです。ですがこれが問題でもあります。
 そもそも何故1枚から2枚を引くのが強いかというと、その後の動きができる可能性を引っ張ってくるからです。カードゲームはカードを沢山持っていれば当然沢山の可能性も持っているのと同義です。
 例外はありますが基本手札にないとどんな強いカードでも力を発揮できません。これを逆に言えば手札にあるからこそカードの力を発揮できるとなります。
 なので、そのカードが手札にある状態の可能性を生み出せるドロー効果はカードゲームにおいては基本アド、というやつなのです。
 その観点から〈商談成立〉を見れば、2コストでこちらの札を減らさずドローできる、というので破格なのですが相手にも1ドローという可能性の塊を渡すことになり、その1枚が決定打になる可能性もあるとするなら完全に藪蛇な訳です。
 なのでこのカードが使われないネタカード方向性となっています。
 しかし、何か使い道が生まれないか? とはなります。完全に使えないカードと一蹴するには、2ドローは魅力的です。この魅力をもっと活かせる何かはないか?
 そう考えるのですがあまりにシンプル且つこちらの操作できる範囲でない効果なため、何かドローにインセンティブがあるとかでないと効果的に使えそうにないという結論にどうしても達します。あるいは、アッパー調整として1コスト化とかはどうかとも考えてしまいます。そこまで行くとさすがにアッパーすぎるとも思うんですが、2コスト2ドローで全く使われないので荒療治しないとどうもこうもないというのが結論になります。
 1コスト2ドロー与1ドローなら、……いやそれでも微妙か? やっぱりドローにインセンティブとかの方がいいのか?  こんなに使えないというのも、同じような今一カードだった〈深奥のフェアリービースト〉だってなんとかなったし、あるいは?

まとめ

 2コスト2ドローはいいんだけど、やっぱり相手にも可能性をギフトするのは厳しいのでなんか荒療治必須なカード。それが〈商談成立〉なのです。1コストしかない気がする。