続・『バッカーノ!1931 鈍行編 The Grand Punk Railroad』の謎

 今回も当然のようにネタバレなので以下反転。
 
三、『中表紙の男』
 中表紙の『白服』の項で、イラストの真ん中にいる人はいったい誰だったんでしょうか。
 分かっているのは、その項での視点キャラである事、ラッドの幼なじみであること、白服の面子の中でかなりまともであること、それくらいです。
 この人は本文中でもほとんど出番が無いですが、
 口調や関係などから判断するに、序盤でルーアと一緒に黒服につかまっていた白服ではないでしょうか。(p182の台詞から)
 どうも今回は話にあんまり関わっていませんが、ずっとルーアと付いて回っていたようなので、特急編ではそこそこ活躍しそうだと妄想してみます。
 
四、『車掌』について
列車『フライング・プッシーフット』には二人の車掌がいました。
このうちの一人、中年車掌が黒服の手下であり、もう一人の若い車掌を・・・、
と言う所で話が切り替わり(p94〜p98)、以後車掌は二人とも死体で発見されました(p150)。
しかしこの時、銃殺された方が“若い方”であるとは特定されていませんでした(同上)。
 ということは、“若い方”が“中年”の方を銃殺した可能性もあるということです。
 ですが、そうなると“若い方”も銃を所持していた事になり、したがって堅気の人ではないと判断できます。
この事について、興味深い出来事があります。 p189でのラッドとジャグジーの会話です。
このとき、ジャグジーが“車掌は二人とも死んでいた”と告げる(8行目)とラッドは、“あきらかに表情を変え”(9行目)、そのことを確認した後車掌室へ向かいます(10〜15行目)。
この行動からかんがみるに、“若い方”は白服のぐるだったと見るのが妥当ではないでしょうか。
 
五、何故列車は止まらなかったのか
 これはほとんど情報が無いため、余り確かな推測が立たないのですが、一つだけ分かる事があります。
 それは、この話の舞台である列車『フライング・プッシーフット』は、運転席に定時に車掌室の大型ランプをつける、ということです。(p94)
 つまり、車掌が両方とも死んでいた状態では、このランプをつける行為を行なえる人がいなくなっているという事になります。
 ということは、止まってしまっていても、おかしく無いはずなのですが(p237グースの思考)、なぜか平然と進んでいました。
 この事と、爆弾が爆発していたのに止まらなかった事(p327ジャグジーの回想)、
 ここから導き出されるのは、”誰かが機関室を占拠した”ということでしょう。
 ではだれが? となると、黒服は占拠していない(p237)、
 ジャグジー一味は全員動きが分かっている(ジャックが若干怪しいですが)、
 となると、白服(ルーア?)か、または全然別の人か・・・。
 そういう事になると思います。


 さて、この中の予想がどこまで当たっているか・・・。
 では、とっとと続きを読むとしますかね。