ネタバレ?感想 高遠るい 『はぐれアイドル地獄変』16巻

はぐれアイドル地獄変 16
はぐれアイドル地獄変 16

 大体の内容「終わったー!」。高遠るい先生が休筆宣言をツイッターでやっていたので、この巻で終わることは分かっていたけど、最後なんかやっつけジョブじゃないですかねー!? という感じでこの展開の先、最後まで見たかったか? という終わり方になってしまったのが『はぐれアイドル地獄変』16巻なのです。
 どう終わったか、という話は明らかにネタバレ過ぎるので、気になる方は見てください! とシャクティ声で処理しますが、それでも最後の展開、全然うまみがねえというか、これを最後まで見たかったー! ってならないのでかなりやっつけジョブと言えるものでした。いや本当に、最後のあれの結末見たかったか? というとあの展開のくせに全然そそらない面子だったんですよね……。大会編が面白過ぎたので、それの縮小版という感じで今二、いや三くらいの展開でした。
 というか、美味しいとこあったのに、わりと時間ねえや、すまね。って感じで高速処理されて個人的にどうしてくれようか、でしたが、節々でいいとこもあったりする、ボクシングの子の話では海空さんがタツジン! になり過ぎているんだけどいいのかはあったけどいいモノローグだった、ので、返す返すもタイミングが謎だったといえます。
 まあ、それは高遠るい先生もわかっているのか、最終的にああいう処理をしたのだろうとは理解出来るし、その後の式の方がむしろ見所になっていて、海空さんのレズ関係、どうにかなるんだろうなあ、って思わせる〆でした。
 その前に、真剣交際な話をしてたのも、そこに納得を与えるものでした。レズックスのピロートークで真剣な目をしたからそこから何も言えなくなるの星屑ロンリネス。そこで二人の本気が伝わってようござんした。上辺のレズ関係じゃあないから、出来るピロートークという感があります。アーパーな読者だったので、海空さんのレズ関係がどうなるのか、というのにあまり思考を割かなかった、今までクリティカルなとこあったけど、頭使ってなかったのでわりとそーなのかーしてた、んですが、ことここにいたって、きっちり襟を正してみなくてはならないッ!! ってなったので、そこをちゃんとしていた、というのは特記していていいかと思います。どちらも誠実で良かったです。
 さておき。
 15巻ではとりあえず裸! という感じでエロさというより虚無を感じたこの漫画ですが、16巻のキャットファイトのエロ展開はちゃんとエロいと感じました。ここは確実にセーラさんという性豪がいるからという部分がそう感じさせているといえます。やっぱりエロの説得力の権化ですね、セーラさん。いるだけでエロなことしているというのを脳に定着してくれます。比較的ふとましいグゼバさんもきっちりふとましいエロさを引き出されてましたし、前と後ろを押さえて動けなくさせる、とかセーラさんがやっていたときはもうどう反応すればいいのか良く分らん形になってしまいました。これは、何周か廻ってエロくないのでは? ってなりましたよ。回っているうちに冷静にエロいんだけどエロくないのでは? ってなるくらい、変なエロさを叩き込んできました。前と後ろやってるのに、エロくないってなんでだ?
 そんなわけで、最後の展開の前のエロキャットファイトがこの漫画の最後の盛り上がりというか、華々しいところだったとは思います。最後なんとなく綺麗に〆るには微妙に紙幅が足りないから、ああなったのかなあ、と邪推してしまいます。あの展開はなあ……。どっかのバキ世界の人が「終わってないじゃん!」ってぶち切れたりしそうなくらいです。でも終わっているので、ある意味剛腕だった訳ですが、読者としてはあの式の流れで水に流せって無茶言わないでよー! ですよ。結局海空が芸能界でどう輝くのか見ずに終わったんですからね……。
 と恨み言も出てきますが、好きな漫画だったのは間違いないので、星の巡り合わせが悪かったか、とそしてこの諦念……。することにします。皆さんも、それぞれ落とし所を見つけて、きっちりお別れするようにしましょう。
 と、謎の提言をして、今回はここまで。したらな!

 ネタバレ?感想 ノッツ 『好き好きだいちゅきつよつよソード』1巻

好き好きだいちゅきつよつよソード 1 (電撃コミックスNEXT)
好き好きだいちゅきつよつよソード 1 (電撃コミックスNEXT)

 大体の内容「好意で剣が強くなる!」。その好意がどのような形であっても……! ということで、好意で剣が強くなる漫画。それが『好き好きだいちゅきつよつよソード』なのです。
 ある呪いがかけられた国を救う為に、王女ウラニャが密に好意を持っている剣士エトロン君に、好意を向けると強くなる好き好きだいちゅきつよつよソード*1を持たせ、いざダンジョン攻略、という話ですが、エトロン君に対する好感情を持つ人が他にもいて、というので話が錯綜しだしますし、その後で加入のパーティーメンバーも色恋が異常になっていて、どんどんと話が進まないけど進んでいるという無茶苦茶になっていく漫画でもあります。
 エトロン君とウラニャ王女、そしてヒーラーのディモパさんの三角関係も結構錯綜する、ウラニャ王女が洞窟探索についていけないので、好意を送る手段はあるけど実際の場で好意を流すのはディモパさんの方が上回るとかするんですが、ここに近衛隊長の知り合いのルネさん(サイコパス気味貧弱錬金術師)とウサチヨ(近衛隊長のストーカーで色々あって女体化する)が加わることで話の規模がでかいはずなのにすごい狭いとこで話が進みまくるという亜空の展開を見せてきます。
 基本、男女関係でコメディする漫画ですが、当然エロい方向に向かうこともあります。それもエトロン君がエロい目に遭う形になります。エトロン君以外ほとんど女の人しかいないのに! なんだこの漫画。という案件です。ディモパさんとかエロい目に遭いそうなのに、一番エトロン君をエロい目に遭わせているので、全く油断が出来ません。
 とはいえ、このバタバタした展開は嫌いじゃないわ! ではあります。ディモパさんが出てきた辺りではまだ弾けてないんですが、ルネさんとウサチヨが加入する回から展開のあわただしさが一気に増します。エトロン君、ウラニャ王女、ディモパさんの三角関係と、ルネさんとウサチヨとウサチヨのストーキング相手の三角関係が絡んで訳が分からないくらいのドタバタが発生していきます。
 正直、最初の方はちょっとウラニャ王女があれだな? だったんですが、そこに更にあれのやつらがぶち込まれて、一気にギアが上がり過ぎて訳が分からない盛り上がりを見せます。ルネさんとウサチヨ導入の街の騒乱回は本当にウサチヨは半裸で走り回るし、ルネさんはサイコパスなとこをガンガン見せるし、なんかゴーレムが出てきて街が大混乱! でもう無茶苦茶でした。この漫画のやべーやつなはずのウラニャ王女が突っ込みに回り続けるというだけで、この回の無茶苦茶さはしっかりしすぎているというやつでした。これで新キャラの顔見世としてしっかりしているというのでさらに無茶苦茶です。あーもう無茶苦茶だよ。
 とはいえ、それでも話はちゃんと進んでいくという部分もあるのがこの漫画をトンデモとしたいところです。話のすっとこどっこいさが際立っているのに、ダンジョン攻略は進んでいっているのです。2Fでわちゃわちゃだったのがエトロン君が発情したらいきなり4Fまでサクッと行ったり、そこの四天王を色々あって懐柔して次の四天王のいる8Fへの攻略の糸口が見えたりしてます。まともに攻略しないが、まともじゃない攻略はする。そういう面構えです。その顔、イエスだね!
 にしても、この男女関係のごちゃごちゃさ、というのがなんか懐かしいなという思いをしていたら、そういえばノッツ先生と言えば、『クルミくん NO FUTUER』の作者だった、というのを思い出しました。あれも男女関係がごちゃごちゃしていたなあ、そして似た雰囲気だったな。というので、そういう意味ではこのごちゃごちゃさもあの頃からの延長線上なのか、と思うとなんか感慨深いものがあります。あんな無茶な漫画の延長線がまだあったっていうのだけで、それで満足するしか、ないじゃないか……。と、最後なんか不満足みたいな恰好になりましたが、大変よい男女関係漫画。それが『好き好きだいちゅきつよつよソード』なのです。

*1:本当の名前はあるが、この名前の圧が強すぎて同じシリーズも同じ名称に

 GGST 名残雪で必殺技の確反とろうの巻 シン=キスク編

GUILTY GEAR -STRIVE- スターターエディション 2022 - PS4

この項について

 GGSTにて新規プレイアブルキャラ、シン=キスクが解禁されました。ということで、シンの必殺技の確定反撃をちゃんと覚える為にそれについてカカッと記載していこうのコーナーとなります。
 動画の方も作っていますが、文章でまとめるのも楽しいので、そうあれかし。
 ちなみに動画は下のものです。
【GGST】 名残雪雑解説編 必殺技確定反撃 シン=キスクの章【ゆっくり解説】 - ニコニコ動画
【GGST】 名残雪雑解説編 必殺技確定反撃 シン=キスクの章【ゆっくり解説】 - YouTube
 さておき、それではいってみましょう。

前提情報

 名残雪で確定反撃を取るときに使う技は結構絞られます。それについて軽く書いておきましょう。
 まず屈P。リーチは短いですが、発生はその分早いタイプ。立ちPのが早いんですが、打点が高い為に当たらない場面もあり、屈Pを最速反撃とするのがベターとしています。
 次に立ちK。屈Pよりリーチがありつつ、打点低いのにも対応するタイプ。屈Pより発生は遅いですが、ほんのりなのでよっぽど反撃タイミングがシビアでない限りこちらを取るのもありです。前Kにつなげられるのも利点ですが、ほんのりとした利点です。
 次は近S。発生は当然立ちKより遅いですが、当たった相手を浮かせられるので、コンボが捗ります。とはいえ、近距離ではないと出ない、という近S独特の特徴もある為、使う場面はそう多くはないです。でも偶に使えるので覚えておきたいところ。
 次に屈S。これくらいになると発生は目に見えて遅いですが、リーチと地面スレスレの打点の低さで反撃には結構有用。遠い相手の反撃用としてかなり重宝します。
 最後に冠雪。これは屈Sより発生は遅いものの、画面半分くらいを一瞬で攻撃範囲にするので、相手と間合いが離れるタイプの技への反撃で使う場面はあります。大体屈Sで間に合いますが、それでもこれで確反、というのはそれなりにあったり。
 この辺りを覚えておいて、さて確反の話です。

シン=キスク編

ピークドライバー

 食らい判定が結構変な技で、所謂神経が棒の先まで通っています。近めでガードなら屈S、先端ガードでも冠雪で確反が取れるという隙のでかい技でもあります。
 ただ、派生攻撃を出されると当然反撃を潰されます。この辺は相手のスタミナ見つつ、反撃するかしないかを見定めたいところ。
 派生攻撃には確反はないものの、一応微有利。そこからの鋭くダッシュするガゼルダッシュを警戒して、屈Pを置くのはやっておいて損はないでしょう。向こうが昇竜で暴れたらそんときはそんときです。

ホークベイカ

 上昇攻撃から下降攻撃につなぐ昇竜。下降攻撃の隙は極めて大きく、屈HSが確定するレベル。これで止めると圧倒的にシン不利なので、大体派生攻撃を絡めてきますが、この派生攻撃もガード出来たら屈HSが超ギリながら確定するくらいには隙があります。安定なら屈S辺りですね。うまくガードしたいところです。
 が、派生攻撃に付き合うのも面倒かと思います。そんな時は下降攻撃の前に割り込んでしまいましょう。立ちK及び近Sが当てやすいのでおすすめ。当然カウンター判定になるので、近Sなら近めでないと、ではありあますが重いコンボをぶち込めます。迂闊な昇竜はしに繋がる。ってトロワも言ってた。

フーフスタンプ

 安定するなら立ちK、間合いによっては近Sまで入る。隙は結構あるので、お仕置きとして入れれる場面ではきっちり立ちKからのコンボを入れておきたい。屈S、入りそうだけど、まあ立ちKで猶予多めで見る方が楽でしょう。
 派生攻撃の後は隙はあるもののかなり離れるので、基本反撃はできない。んですが、直前ガードすると間合いが離れなくなる為、立ちKでの反撃が可能になります。派生すると読めたら直ガ、出来たらいいんですがむずいよなあ。
 とりあえず、派生の後はそれなりにこちら有利なので、それを生かした攻めをするのがいいかと思います。ダッシュ派生してきたらきっちり潰すのもしたいですし。

エルクハント

 基本的にガード後はこちら有利。立ちK辺りで確反するのが楽でいいでしょう。近Sも入るよ!
 ですが、この技は基本的に派生を出すと考えていいでしょう。それくらい、派生攻撃の性能がいい。ガードするとガードクラッシュになり、シン側がかなり先に動けます。当たっていれば当然コンボになるので、その点も優秀。ディレイでカウンターくらうと目も当てられない。
 なので、エルクハントについては先に潰す動きを考えた方が対策としてはいいかと思います。屈Sや立ちKをうまく振って潰したいところです。

R.T.L

 ガードしきれば結構隙が大きく、屈Sなどが入ります。しかし、シン側もうまく軌道修正して離れたりする為、案外確定で反撃入れるのが難しい。追いかけるのも、やはり軌道修正されると危ないので、無理は禁物です。
 となるとどうするか、ですが攻撃と攻撃の合間に意外と大きめの隙があり、そこに小技や忘れ雪をぶちかますという手があります。突進の先端をガードしても屈Pとかで割り込めたりする。失敗するとダメージ食らいますが、わりと割り込めるので対策として覚えておきたい。
 追加攻撃の最後のも、ガード出来たら隙が大きく、最大溜めダストが狙えたりします。ガードされて追加攻撃を出すことがあるか、というと謎いですが、一応知識として持っておきたいところです。

タイランバレル

 二段攻撃ですが、基本的に一段止めはないと思っていいでしょう。二段目でガードクラッシュするので、出し切りがいいからです。つまり、確反はない。
 ただ、その一段目と二段目の間に忘れ雪で割り込みは可能です。最速の場合でも割り込めるので、コマンド入力に自信があるなら、割と積極的に狙える場面です。練習して割り込みましょう。

そなかんじで。

 とりあえず、確定で反撃出来る場面は結構あるんですが、派生攻撃があるのでわりと安定した確定反撃は難しかったりするシン。でも、出来るとこはきっちり確定反撃、あるいは止める動きをするのは重要です。覚えてぼったくられないようにしましょう。
 ということで今回はここまで。したらな!

 ネタバレしまくりながら更に住吉九『ハイパーインフレーション』を語る

ハイパーインフレーション 5 (ジャンプコミックスDIGITAL)
ハイパーインフレーション 5 (ジャンプコミックスDIGITAL)

この項について

 先日、住吉九『ハイパーインフレーション』の感想を書いたわけですが、それなのにまだこの漫画について無茶苦茶語りたいという部分があまりにも多く、でもあまりにもネタバレなので感想の方には書けず、だったのでもうここでネタバレしまくりでもう語り散らすぞお! というテンションになってこの項を書きました。反省はしていない。ネタバレ全開で語りたくなる熱量がある漫画なのです。言葉は不要か……。←?
 矛盾はさておき、今回は『ハイパーインフレーション』を5巻まで読んでキャラクターについて思ったことをネタバレ全開で徒然していきます。ネタバレがあるぞ! 気をつけろ!←念を押す

ルークについて

 ルークねえ、あれ本当に12歳がしていい人生経験じゃないよね、ってレベルでひたすら濃い時間を生きているルークですが、5巻段階で贋札が駄々漏れする状態じゃないですか。あれがそのままだと普通に生きていくことが出来なさそうだなと。限度がどっかにあるのかもしれないんですが、今のところ贋札が野放図に出まくっているので、そのうち衰弱死するんじゃないか、っていやな予感がひしひしと。フラペコじゃないけど、幸せになってほしいですよね、ルークには。それだけ、彼は苛烈な生き方になっちゃってるし。そりゃフラペコが情をもってダウーと幸せに暮らせ! ってムーブするわというか。繰り返しですが本当に12歳がしていい人生経験じゃないですよ。
 とはいえ、あんな生き方してたのが、いきなり普通の生活に戻れるか? という点も懸念材料です。今までの神の力を得たカブール人、救世主がろくな生き方出来てなさそうなんだよなあ。銃の人は射殺されているっぽいし、他も病気とか蝗害とかろくでもない力だからたぶんろくな目にあってなさそう。それもありますが、贋札が延々で続けるとなると、それに頼ってしまうこととかもありそうで。貧すれば鈍すで、貧乏になってそれを、ってこともあるやもだし。考えれば考えるほど、ルークに幸せな未来が見えないのが辛い。それが不遜であるとしても、やっぱり生きている彼らの未来に幸あれ、って思っちゃいますよね……。

ダウーについて

 言葉から知らなかった野生児が、言葉を覚え、恋を覚え、他人が自分と同じことを考えていると知って人間になって、という流れが何気にサブキャラのムーブなのにしっかりあるのが好き。獣から人間になってしまって、弱くなった、という部分が、人間だから、やるんだろお! ってとこをきっちり入れてきた、パーフェクトプレートと銃の組み合わせが何気に熱い。ある意味では人間ってやっぱりおっかねえな、という部分でもあるんですが。
 それによって作中の扱いが野田サトルゴールデンカムイ』の羆のようなのだったのから、更に一歩前進して人間ダウーとなった、という見方をすると、何気にこの漫画の優れた部分だな、と言えるでしょう。ルークを好きになり、野獣から人間になって、ルークに振り向いてほしくて、そしてルークを失いたくなくて、ってもうビンビンにキャラ立っちゃってますやん。羆という扱いの良さから、一歩進んで人間として成熟させる手管、というのが地味に際立っている、とも。そりゃ、フラペコもルークにダウーと幸せに生きてください! ってなるわ。それだけダウーも成長しているってことだし。
 その羆扱いから一歩抜ける為に、武の方で追加されたのがパーフェクトプレート、というのがエッジが効いてて好きです。今まで銃には負ける、銃なら倒せるという本当に羆扱いだったのに、普通のピストルでは倒せないレベルになって出てくるのどう考えても一線超え済みです。銃が効かなければサイッキョ! でパーフェクトプレートに行きつくの、普通にやってたらたぶん彼岸過ぎるんですよ。どうしてそうなる、からのそうなるかー。って感じでひたすら納得させられます。その手があったかー。(アホの顔)
 後、コレットさんにおべべ着せて可愛い可愛いしているとこの、お前も可愛いよ! な感じもよかったです。人としてのダウーの個性がそういうとこにいくのね、ってなるところが特に良いかと。意外と女の子趣味と軸線が合うんだー。
 しかし、ダウーの生殖能力が人より優れている、神の与えた力レベル、というのがどう生きてくるのか。全然生きてこない可能性もミリあるけど、生殖力を失ったルークと、過剰にあるダウー、というのでなんかあるんじゃないかとは。その前にルークがやばいことになりそうだから、そこまで行けないかもだけど。でも幸あれだよなあ。

グレシャムについて

 怪人物としてのグレシャムも好きですが、あくまで儲けを狙うことに習熟しすぎた”大きな赤ちゃん”グレシャムの悲哀というのも感じます。フラペコが、ルークの幸せも、グレシャムの金儲けも両立させたい、ってとこで、グレシャムの幸せではなく金儲けになってるとこが、グレシャムというのがどこをどうやっても幸せではなく金儲けを目指してしか生きられない、というのを片腕であなただからついていくんです、って心服する情の男フラペコにすら思われているというのがね。
 それはそれで一つの生き方だし、全く推奨しないって訳じゃないんですが、自身の価値をゼロと思っている点も含めて、グレシャムの過去が知りたい、と思うのもしょうがないと思っていただきたい。グレシャムがひたすら金儲けをするスピンオフがあったら読むぞレベルで、こいつの成り立ちが知りたいってのはあります。どこをどうやったらここまで自己を顧みず、金儲けの為だけに生きられるのかというのが。本当にスピンオフか、過去回想か、どっちあったらどっちも見たい。
 しかし、グレシャムレベルで人生切り分けられたら大変楽しそう、という面もあるにはあるので厄タネです。それぐらい、グレシャムが生き生きと生きているというか、己が才覚だけで生きてきたし、これからも生きていくという自負心に満ちていて、そういうのに弱い人だとてきめんにくるやつです。
 特に本当に金儲けのセンスがずば抜けてるの、いいです。ルークが出した贋札と偽って普通の1万ベルク札を1万2千で売る、ってしてた時のレジャットの「金儲けが上手すぎる!」は至言でした。基本は金儲けが上手すぎるだけのやばいおじさんなんだよなあ。金儲け以外をすべて金儲けで賄うジョブですよね、あれは。本当に怪人物。最終的にそこに行きついちゃう。

フラペコについて

 作中最も情に厚い男。基本的に超有能で、その上で名誉も国も金も信用せず、それでは何を? と思ったら圧倒的情。どっかの『ジオブリーダーズ』の中華マフィアの人だったら「ワタシ金で動かない人信用しないよ」がてきめんに当たりそうなのに、金満家のグレシャムは普通に重用している辺りと、更に成長した姿に「頼れる男になった!」ってなる辺りで、本当に有能で信頼におけたんだろうな、という。グレシャムも金で動かない、って言われても金儲けいいぞ! で特に排斥してないのが器なのか商感なのか。それで切るには惜しい程度には、高値を付けられてるんだろうなあ。
 さておき、そのフラペコが、ルークが幸せになるのもグレシャムが金稼ぐのも両立させる! って言いだした時は本当にたぎりました。その前段階で、グレシャムを罠にはめるのも厭わないというのも見せて、マジで成長しまくりやん! ってグレシャムが評価爆上げしているのを見て読者も株を買いあさることになりますからね。この漫画で成長した人リストのトップはフラペコなんでは? ってレベルの成長っぷりです。
 その過去というのが、戦争で家はおっつぶれ、国はインフレで大混乱、なので隠れ荷の盗掘に手を染めて、というので名誉も国も金も信用しない、ってなったところでグレシャムという怪人物の存在感にあてられて、あなたならついていける、ってなるとこよくよく考えると出会いは大切ってもピーキーじゃないですかねえ!? ではあります。まあ、地中に埋まっていた人に、出てきてこら! ではなく一緒に盗掘しようぜ! だったのが災いしたというか。普通じゃありえない出会いで、しかも普通じゃありえない展開を持ってこられて、グレシャム好感度がバグったって感じがします。
 フラペコが自分の国のインフレの話をするとこ、本当に情報が綺麗に並べられて、国がインフレするとどうなるか、というのを実際に味わったフラペコだから語れる内容、って感じに仕上げててうなりましたね。そういう情報の出し方が、実際に経験したという人をフィルターとして通すことで、一気に解像度が上がる、っていうやつです。というか、フラペコ大変だったんだなあ、ってなるところでもあります。国がハイパーインフレーションになったことがないんで、どこまで寄せられるかは分かりませんが、それでも次の日どころか1時間後で金の価値が変わる、って凄まじいにもほどがあります。日に二回日当、ってもう無茶苦茶だろそれ。よく生き延びたなあ、フラペコ。
 さておき、フラペコが他の人の幸せを願うのはまあ一歩譲って分かるんだけど、フラペコの幸せはどうやってつかむんだ? というのも。グレシャムグレシャムであれですが、フラペコもフラペコで自分の幸せとか考えてない感じがあります。情の男ゆえ、他に情をなげうちすぎているというか。でも、今自分の幸せをフラペコが言い出すと、死亡フラグになってしまいかねないので、ちょっと展開的に痛し痒し。フラペコには死んでほしくないから、今未来の話をして死亡フラグは立てないでほしい。でも幸せの道筋は見せてほしい。アンビバレンツ!

レジャットについて

 有能が服を絶妙なこなれ感をもって着ているという、超有能キャラとしてこの漫画を動かすキーパーソンですが、ルークと直接まみえないのに長い間戦っていた感じを出すとこの、熾烈な頭脳戦だったな、という理解をこちらに与えてくるムーブ好き。オタクはそういうのに弱い。
 ルークの手を読み読まれ読み読まれして、結局レジャットの上の権限を攻略するという異次元の手であわや決まるか、ってとこでしかししつこく食らいつく、という単なる頭でっかちのエリートではできない見事な技前みせたのはすごかった。どんだけだよあんた、というとこでもありますが。
 しかしクルツさんに自分がないということを指摘されてぶち切れ金剛になってたけど、それ逆に言うと核心突かれたってことですからね……。基本超有能で正義の為に動けるやつなのに、その正義だけが自分の空っぽさを隠す隠れ蓑だった、というのが痛切過ぎます。カブール人にもヴィクトニア人にもなれず、自分のアイデンティティがないからこそ、その周りを埋めることで対処してきたからの、高い能力なんだなあ、というので、悲哀を感じさせるに十分です。怪人物に悲哀感じること多すぎるな今漫画。
 で、それを指摘されても、自分の脆さで潰れず動くとこがまた有能だけにたちが悪いというか。配下の人たちからはきっちり一定以上の評価はされている、というのでも埋まらないとこなんだろうなあ。グレシャムみたいに儲ける為に儲けるみたいな思考もないから、ルーク捕まえた後どうするんだろう、ってとこもありますね。それが終わったら、レジャットさんは何をするんだ? ってのはあります。ルークを実験するの、他の人がするだろうしなあ。どうするんだろ。

ヨゼンとコレットについて

 ヨゼンとコレットの喧嘩するほど仲がいいを地でいくやつが大変好物なので、二人はなんだかんだあって意識しまくってラブラブになってほしいです。それでも喧嘩するという感じのやつが大変ニヨニヨ出来ていいんですよ。
 というか、ヨゼンの方はかなりコレットに対して意識がありますよね。レジャットにも隠しているレジャット陣営の手管を持って帰って国の為に使いたい、というのをコレットには明かしちゃってるし、コレットのことが最初に出たりする場面もある。男ってやつは意識すると変な動きしちゃうんだよね。
 しかし、ヨゼンの他国人設定は、ヴィクトニア人でもカブール人でもない、という部分がレジャットの組にいるには正当というか、レジャットにそういう振れ幅がある方がいいって思っている感があります。使えるなら他国人でも使う、というのが度量と見えます。あるいはそういうのだからレジャットに充てられた、かもですが。
 コレットさんは唐突にダウーと女の闘い(with銃器)しだしたとこが好きです。もともとダウーについてあんまりいい感情持ってなかったのに、相手が力があるのに銃を使う、というのでぶち切れ金剛したとことか。銃があれば女性は平等になる、というのも、ダウーのように力があって更に銃もあって、ってなったら瓦解するような気がするんだけど、いや、だから切れたんだな。その理屈は思い至っていたけど、流していたんだろう。それを見せつけられて切れた。まあ、切れるな。矜持傷つけられているんだ。
 コレットさんはヨゼンをどう思ってんだろうか。ヨゼンの監視を命ぜられていた、って明かしているし、レジャットじゃないから、とも言ってたから、まあ仲悪いわけじゃないんだろうけど。なんか城戦で死んだりしそうで怖いですが、いきてくれい……。
 あと、どうでもいいんですが、城戦でコレットさんがライフルを拾ってくるっと回して装填するとこがすごく決まってて好きです。所作がきちんとしていて美しい。普通に拾っていいとこを、きっちり魅せゴマにするテク、嫌いじゃないわ!

ビオラとその師匠について

 ビオラさん、贋札殺しに対する気持ちはラブとかじゃない、って言ってたし確かに違うんだけど、それにしてもかなりでかい関係性矢印ですね? ってなります。相手に見てもらいたい。そして悔しく思ってもらいたい。ってのは特に後者までいくの相当こじれているので、どんだけこじらせてんだよ、って感じです。しかも、贋札殺しと知り合いではあるのか? って思ってたらまさかの師匠ですからね。その事実が提供された段階でクソデカ感情過ぎて噴出しました。一度プロパガンダ紙幣したのが師匠の作に対して! というか、身内からプロパガンダされたのか、贋札殺し! というのでもうだいぶ解像度が変わってきましたよ。認めてほしい人ってなれば師匠に、はベターというかよくありますが、ことあの二人に関してはお前ら本当にどういう関係性なの? ってなります。師匠と弟子なんだけど、なんかそれ以上の何かがあるように感じずにはいられない。ないんだろうけど。
 それと贋札殺しの、醜いものが美しいものを作れる理論からすると、綺麗なビオラさんは許せない相手だったのかなあ、というのも感じたりします。それがあるからこの二人こじれちまったのかもしないですね。こじれるにしてももうちょい穏当なこじれかたしない? 二人の言動を総合してもここまでこじれんやろ、なんですけど。

最後に好きなシークエンスについて

 『ハイパーインフレーション』を大きく四つのシークエンスに分ける、この漫画のベタ基礎をやるオークションシークエンス、ルーク、グレシャム、レジャットが並び立つ奴隷船シークエンス、頭脳戦と贋札作りが絡まる贋札予行シークエンス、暴の力が満ち満ちる城戦シークエンスに分けると、個人的にはやっぱり贋札予行シークエンスが好きですね。どんどんと救世主として格をつけつつ色々な策動でレジャットをけん制するルークサイド、それに対抗し、贋札の防止の話を織り交ぜつつ話が進行するレジャットサイドの二つが絡み合いながら、金儲けができるから私が来た! のグレシャムサイドやビオラさんと贋札殺しの話も混ざってきて、でも基本は贋札をどう作るか、という知識欲を刺激するとこに注力している、というこの漫画らしいというのはここだな、ってくらい濃い内容が、贋札予行シークエンスだったかと思います。
 この辺りの話のバランス感覚がすこぶるよい、知識に傾き過ぎないギリギリを攻めているのが特に、です。お互いが知ろうとしていることで頭脳戦しつつ、知識面もきっちり押さえる。匠の技です。ここがあるから、もうこの漫画の評価は下がることはないな、ってレベル。まあ、超えてくることはあっても下がることはない漫画でしょうけど。

それではこの辺で

 あまりに感想として書きたいことがあったので、吐き出す感じでこうやってカカッと書いてみたわけですが、予想以上に書きたいことがあってびっくりです。シークエンスのとこも掘り下げればまだまだいけそうなんですが、流石に長すぎるし結構満足したので、この辺りでこの項は閉じたいと思います。いやあ、いい漫画はいいですね。
 とかなんとか。

 ネタバレ?感想 住吉九 『ハイパーインフレーション』1~5巻まで

ハイパーインフレーション 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
ハイパーインフレーション 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 大体の内容「贋札をめぐる戦い!」。ということで、『ハイパーインフレーション』の既刊5巻まで読み終わったので感想をしたためてまいります。
 『ハイパーインフレーション』とは? 両親をカブール人奴隷狩りに殺され、次は戦闘を隠れ蓑にした奴隷狩りに姉をさらわれた少年、ルークが神の力としてこの漫画世界の最大勢力ヴィクトニア帝国の1万ベルク札を生み出せるようになって、その力で姉を奪い返す! という方向性でやっていく漫画です。
 この漫画のすごいところは、件の1万ベルク札が完全に元の同じベルク札、なんだけど、同じ過ぎて通し番号まで同じ、という最大の弱点が早々にわかるのに、でもその弱点を完全に隠しつつ、その価値を使っていくという剛腕と繰り出されます。見逃すための賄賂から、オークションの価格吊り上げ、更にギャンブルでいきなり100万だして相手を強引にドロップさせるなど、マジでこの能力の弱点がばれないように、しかしそれでも使う、というテクニックが際立ちすぎです。ルークが12歳とは思えないクソ度胸と才知で乗り切っていくのを楽しむ漫画なのです。
 そのテクニックの行き着く先が、1万ベルク札を大量に、具体的には数十億分出して、その贋札をいちどきに売って経済を大混乱させるぞ! という脅しに使う形です。数十億分を、というのでもう無茶苦茶なんですが、その無茶苦茶がそこまでの流れできっちりできるんだ! という理解状態まで読者にぶち込まれるため、置いてけぼりとかは全くありません。いわば、出来る! 出来るのだ!! って感じです。おれはできるぜ、おれはできるぜ。そうか、できるのか。
 そういう話はさておき、この漫画の妙味は、1万ベルク札の贋札というの以外に、際立ちすぎたキャラクターと知識力と漫画力に裏打ちされた情報の流し方です。
 際立ちすぎたキャラクターについては、どんどんと成長していくルークもいいんですが、それ以上に作の代名詞の二人、強欲商人グレシャムと敏腕官吏レジャットが際立っています。
 グレシャムはルークの姉が売りさばかれる原因を作ったやつで、序盤でやられる中ボスのような立ち位置なんですが、それがこの漫画ではずっと生き残り続ける、どころかルーク側についたりレジャット側についたりと裏切りまくるのにやっぱり生き残り続けるという、トリックスターぶりを発揮しまくります。ルーク側についてた時もいつでも襲えるように私兵を秘密裏に、とかしています。
 ついでに、全てのものに価値を見出す、というか換金可能だとする精神性をしており、人の命は60万ベルク! とか言って殺してるやつにキレたりします。贋札が生み出せるルークの価値も、どんどん高まっていって1000億! とかつけたりしてます。
 そんなアレなキャラクターに見えるグレシャムですが、そのあまりの達観振り、自分を全くの無価値だとしたり、あるいは利益の為ならなんでもするという姿に読者もいつのまにかこいつおもしれえな? ってなってすっかり去就が気になるキャラになってしまっています。
 個人的にはグレシャムの右腕、フラペコ(超有能の情の男)とのめぐり逢いの話がとても素晴らしいんで紹介します。
 いい家のボンボンだったフラペコですが、戦争とインフレのせいで家は没落。自身もそのインフレに翻弄されながら、商人が隠した荷を奪うということで金を稼いでいました。
 そんなある日、グレシャム商会の隠れ荷を狙ったフラペコは、しかしそこで隠れ荷の中に潜んでいたグレシャムに遭遇! ここはよくも俺のとこの荷を! と言うかと思ったら、他の荷の位置もわかるんだろ? 一緒に盗んで売りまくろうぜ! といきなりフラペコに加担する形に。
 これが縁で、フラペコはグレシャムの部下になるんですが、ここのなくなった荷についてグダグダ言わず、今ある荷を、それも隠れ荷だから当然表立って言えないようなものなわけで、盗んでも報復はない確実な利益として見立て、そっちの儲けにもう目がいっている、というガチの利益厨っぷりを発揮します。ついでに、そういう盗みを考えたフラペコの才能も見抜いて、という部分もあるのですが、それでも隠れ荷の中で待ってて来なかったらどうするつもりだったんだまで含めてマジで怪人物としか言いようがありません。
 この怪人物と向こうを張るのが、敏腕官吏レジャット。元々はルークと同じカブール人ながら、ヴィクトニア帝国で働き、カブール人に数百年に一度くらいに現れる特殊な力持つ者を調べていましたが、そこにその力があるルークが、ということでルークを狙う、んですが、そんな関係ながら最初はルークの味方だったりもします。
 カブール人で特殊任務ということで秘密裏に動いていたせいでルークと同じ奴隷狩りにあってしまって、というのでルークとは一時的には仲間という形になるんですね。そこで、親交を深めつつもルークを狙っているのがわかり、袂を分かちます。
 その後、一度別れた後はルークの贋札が何をしでかすかを気づいたレジャットは、それを防ごうと動く、という、ある意味では正義側の動きをするようになります。
 実際、レジャットにとって正義は大変重要で、その筋を通す為に理詰めで捜査権をきっちり得るよう動いたりします。そして、レジャットにはある隠された過去があり、それが正義を求める理由になっていたりします。
 このレジャット、捜査力、推理力、諜報力、扇動力とどれも高いレベルにある有能官吏ですが、地味に戦闘力も高く、この漫画における武力の基礎ラインとしてある、野生児ダウー(『ゴールデンカムイ』の羆枠)とも互角に戦えるというので、作中では最も人間としてレベルが高くなっています。結構序盤でダウーと戦うんですが、その後にダウーの強さが積みあがっていくにつれて、レジャットやべえな! ってなっていきました。ちょっと強すぎますねこの人。
 この二大怪人に、ルークは狙われたり組んだり狙われたりする、というのがこの漫画の基礎的な形です。
 もう一つの知識力と漫画力に裏打ちされた情報の提示部分は、特に解説パートで顕著に出てきます。
 贋札をどう使うか、という部分や、贋札をどう封じるか、という部分で話される紙幣の作り方などは、必ず入れないといけない、作の重要な情報ですが、普通にするとダレ場になりやすいところでもあります。
 そこに対して、知識の面できっちりと話すべき部分はどこかというのを取捨選択しつつ、漫画としてどう面白くするか、というので贋札師と贋札殺しの話を織り込むことで謎のタイミングで挿入される極太感情矢印とかやってきます。どちらも油断ならないのです。
 その解説パートの中で一番好きなのは、『ハイパーインフレーション』のタイトル回収がされるハイパーインフレーションの解説。単にこういうことがあった、というのを、フラペコ(グレシャムの右腕。超有能な情の男)が実際に経験したという形で話すことによって、話として整理され、しかしきっちり情報が情をもって報ぜられるのです。経験した話をする、というのが如何に人に話を理解させるのに向くか、という理解が捗り過ぎます。この辺の知識力と漫画力の両輪が組み合わさって素晴らしい漫画として立ち上がってきております。
 そういう知識面の時のマジ面と、それなのに折々で知能指数が低下しすぎるアホ面、そして決めるときは決めるイケメン面が合わさって、この漫画は独特の味わいを持っています。アホ面の時は本当に知能指数無いの? なのにマジ面とイケメン面をきっちり魅せることでこの漫画はマジなんじゃないか? ってこっちをアホ面にしてくれます。その辺の乱高下が吹き荒れる5巻は、だから読んでいてどういう気持ちで読めばいいの? みたいにされます。悪魔的漫画ですねえ……。
 ということで、話の軸とキャラと知識力と漫画力が組み合って、たまにアホの面になるのになんかしゅごい……、ってなる漫画。それが『ハイパーインフレーション』なのです。

 GGST 名残雪から見る名残雪対策 その1

GUILTY GEAR -STRIVE- スターターエディション 2022 - PS4

この項について

 GGSTが出て既に一年半が経過するということで、そろそろちゃんとキャラ対、キャラ対策を詰める時期だと思うが卿らはどうか。どうかじゃねえですね?
 さておき、いい加減キャラ対も詰めていかないと今後は難しいぞ、という判断をドン判しまして、でも対戦足りないのも多いよなあ、という理解もあります。
 なので、ここは一番分かっている名残雪を、一番使っている名残雪で対策しよう、という言葉が浮かんできたので、それを形に変える動きに出てみました。ほら、同キャラ戦ってなんか自分が分が悪いというか名残雪:名残雪は6:4で名残雪が強いじゃないですか。それゆえに、名残雪において最も大事な名残雪戦を攻略すれば、名残雪で名残雪と戦うことが楽になる、と思うわけです。
 もう何を言っているのかわからないと思いますが、自分で書いててもわけわかんなくなってきております。名残雪からしたらどこがきついのか、というのを名残雪を使って解説する、って感じだと思っていただければ。
 さておき、それではいってみましょう。

第一回目 ざっくりめの名残雪による名残雪対策

 第一回と銘打ってこのまま続きがあるのか不明瞭ですが、とにかく第一回目として、今回は名残雪戦の勘所を3つあげ、それに対してざっくりとした対策を考えていきます。続きがあれば、その3つの一つずつをより掘り下げたいところですが、どうなるかはかなり不透明となっており、なるようにならあね! とアホセル言葉が出てくるような状態です。気持ちが乗ればガンガンやるんですがねえ。
 さておき、先述の3つの勘所を、1つずつ紐解いていきましょう。

勘所 壱:牽制

 名残雪の牽制は結構面倒な要素です。面倒な理由を明確に切り分けますと、
 一つに長い。リーチがある。
 一つに強い。判定面で強力なのがある。
 一つに痛い。牽制からのコンボ導入が楽。
 という三点なるかと思います。今回は雑にいくので、カカッっと見ていきましょう。
 まずリーチ面は、主に遠Sと屈Sの性能に由来します。どちらもリーチが長い。
 遠Sはそのまま遠S三段のおかげで当たった後にいろいろ派生出来るので、とりあえず触るのが普通に強い。
 屈Sは派生はないものの、下段技としては優れたリーチ。そして後述のコンボの初手としても使いやすい。
 この辺をブレイクしていかないと、牽制面で後れを取ってしまいます。
 名残雪としてのこの辺の対処法は、遠Sには前P。というベタなんですが、それには屈Sが裏の選択肢としてきっちりある為、とりあえず遠Sに前Pを狙いすぎると、屈Sでとられる、という恰好になりがちです。むしろそれを意識して前P振ってくるところに屈S、というのが名残雪の狙いなので、屈Sも対処しないといけません。これはキャラ毎にいろいろあると思います。
 名残雪ミラーなら遠Sが屈Sに一応対応出来ます。なので、遠Sは屈Sに、屈Sは前Pに、前Pは遠Sに、それぞれ当てていきたいという所謂三すくみです。距離にもよりますが、わりと綺麗な三すくみといえましょう。
 次は判定強い。これはHS類がその任です。先端に食らい判定が薄いというか、無いのか? くらいHS類の先端は強いです。まあ、ガードされるとか当たらないととか、色々あるのでそれくらいはね?
 ですが、ブラッドゲージが溜まっている段階だと、HS類は無法になります。特に立ちHSの当たり判定が伸びるけど食らい判定は伸びてないっぽいので、ゲージ二段階あると発生はまあ早いわ、リーチも長いわでやや短射程の飛び道具のような存在になります。注意。
 ダメージに関しては、特に牽制でメインに使うS類から突進必殺技の冠雪が大体連続ヒットするのが効いてきます。安めで済まされても、牽制引っかかって3割飛んで画面端起き攻め。とかになります。
 迂闊に牽制に当たると体力がもりっと減る、というのは名残雪のセールスポイントですが、食らう方としてはどうしたら、というとこです。バーストがあるなら上手く大ダメージを食らわないタイミングで使う、がベストでしょう。
 あるいは牽制ガード後の冠雪にきっちりお仕置きをする、というのも必要。ですが、これがまあ面倒。次の章のネタなので、そこに関してはそっちで、ということにして牽制についてはざっくりここまで。

勘所 弐:冠雪

 名残雪戦で勘所になってくる事物に、冠雪をあえて単体で上げる、というのだけで、冠雪が優れた突進技の証明となりましょうか。
 冠雪は今までの調整で色々と弱くはされています。その中でガード後に3Fの隙ができるようになり、また密着する、というので投げ確定はするし、打撃で攻撃しても名残雪側は最速の投げでも潰されるようになっています。上でのお仕置きも、基本としては投げを確定させるのがベターではあります。
 が、そうは問屋がいかんざき。冠雪は必殺技で、名残雪は必殺技を必殺技でキャンセル可能。なので、ここで逆に垂雪を出して反撃を切って捨てたり、後ろ不香で逃げたり、あるいはそういうのを意識させて投げを通したりが出来ます。
 なので、冠雪は昔の確定反撃無しの無法技から、ガードさせたのに逆択を迫る無法技になりました。
 それもあって名残雪としては対処が大変面倒ですが、少しだけ楽になる情報があります。というか、ブラッドゲージを見れば、相手の行動が今どれくらいリスキーか、というのがわかります。
 ブラッドゲージ量を見て、多いな、という時は投げのBloodsucking Universeを狙ってくると読めますし、少ないな、ならここは無法の垂雪を狙ってくるとも読めます。この辺は名残雪使いだからこそ分かる機微なので、また回を改めて詳述したいと思います。
 それ以前の問題として、冠雪ぶっぱなしが意外と面倒です。屈Sと同程度の発生なのに、移動距離は長く下手に当たるとデカウンター。このゲームの最強突進技の三傑に入るのでは? と勝手に解釈しています。特に、屈Sとかから出して連続ガードになってないから迂闊に動いて当たってしまう、というのが結構ある。
 このお願い冠雪をいなす術が必要ですが、名残雪だと垂直からJHSというのを狙おうとしてデカウンター食らう、とかよくあり、結局お互いにお互いの冠雪ぶっぱに付き合っていかないといけません。だから名残雪は名残雪が辛いのです。

勘所 参:不香

 不香は機動力の低い名残雪の絶対的移動ソース、ですが、キャンセルからも出来る行動なので、いろんなところで大活躍します。接近から隙対策からコンボのワンポイントに逃げにも。活躍度合いならおそらく色んな格ゲーの移動技の中でも3指に入る代物です。
 この技をもっとも活用させるタイミングが、ブラッドゲージが溜まり切りそうな時に、BSUを狙う時でしょう。そして、これを匂わせて打撃を当てるのも含め、いかに相手の虚をつくか、が名残雪の腕の見せ所です。逆に言うと、相手がもっとも狙ってくるタイミング、という意味でもあります。ここで虚々実々をするのが名残雪対名残雪です。
 さておき、この不香はS類はもちろんHS類からキャンセルで出しても、基本相手の暴れや狙っての小技が刺さります。つまり使った方が不利、なんですが、前に行くと見せて後ろから慣性消して屈Sや屈HSを使って相手の攻撃してくるのを刈るという行動や途中を垂雪でキャンセルしてとかが可能です。
 この辺の癖は名残雪使いによってまちまちでしょう。逆択を積極的に狙う人もいるし、相手の刈ろうとするの狙って大ダメージ狙いする人もいる。逃げ腰な人もいれば攻め気のある人もいる。名残雪対名残雪だと、ここが如実に差として出てくるので、いろんなパターンを覚えておく必要があります。策多きは勝ち、少なきは負ける。という気概で、いろんなパターンを開発しましょう。

ざっと勘所だけでしたが

 とりあえず、名残雪戦で押さえる部分として、牽制、冠雪、不香の三点を見てみました。かなり雑に語ったので、もうちょっとひだというのはあるんですが、とりあえずこの三点は押さえておくと如実に違います。というのを押さえられたかと。
 ということで、カカッと名残雪での名残雪対策のざっくりしたとこでした。

 ネタバレ?感想 あfろ『ゆるキャン△』14巻

ゆるキャン△ 14巻 (まんがタイムKRコミックス)
ゆるキャン△ 14巻 (まんがタイムKRコミックス)

 大体の内容「新入生! それは新入生!」。ということで、新入生がぬるっと加入してくるのが、『ゆるキャン△』14巻なのです。
 新入生、メイさんは活発系。イヌ子さんに自転車パンク時になんとなく助けられて、自転車に興味を持つようになり、そしてイヌ子さんと知り合った流れでキャンプにも手を出すという、友達の絵真さんの言うように両足が既に沼にハマりかけている展開を魅せてくれます。メイさん、チョロすぎでは? と不安になります。将来大変な沼だぞ、そこは……。生き甲斐搾取されるし。←映画のあれは生き甲斐搾取じゃない
 さておき。
 メイさんがここまですんなりと野クル入りするとは思いませんでしたが、そこから更に自転車沼に足を突っ込んだのには流石に驚きました。これにより、70キロ山梨縦断チャリ行という、あfろ先生がたぶんやりたかったことを疑似的にやらせる形になってしまいました。わりとロードバイク初心者帯のメイさんは果たして達成できるのか? わりと新規キャラに過酷な事させるよな……。という話になってまいりました。そういうのは『mono』で消費するのかと思ってましたが、ここでも新たな取り組みがしたい、という意気の表れと思っておきたいところです。
 さておき。
 そんなメイさんの自転車趣味を発露させる呼び水となったイヌ子さんですが、今回は大変な事態に巻き込まれます。
 それは、妹と自分がジンギスカンだと思っていたのが、ジンギスカンでなかったという事態! 実はラムではなく豚肉を、ジンギスカンとして食べさせられていたのです!
 という、わりと他人にはどうでもいい話を、しかし当人たちには大変なショックなことなので真剣に祖母に問い詰める展開が見られます。このどうでもよさ!
 基本他人というか、読者にはどうでもいい話を、しかし当人たちは大変重要なのでひたすらシリアスになる、というのは温度差で笑わせるギャグの一つのパターンですが、それを今回はわりと波が無かったな、というところで最後に波乱要素としてぶち込んで、でもやっぱりどうでもいいことだからなんで無闇にシリアスやねん! と笑わせるテクが素晴らしい。締めの大垣の「肉なくなるぞ」の当人以外は本当にどうでもいいというのをきっちり提示しつつその回が終わるのが本当にテクい。
 今では『ゆるキャン△』がアニメ映画になり、三期も決まってウハウハだぜ! ザブーンだな! ってなっているはずのあfろ先生ですが、こういうきっちりとしたギャグパターンをしっかりぶち込んでくる気概は素晴らしい。有難いまであります。
 売れていてるのに天狗にならず、自分の出来る仕事をきっちりする。それが今回のイヌ子さんの食の話だった、というのでどういう顔をすればいいのか微妙にはなるんですが、しかし読んでいる時は本当に唐突にどうでもいいことでシリアスになるのって最高だな! って爆笑しました。人はどうでもいいことをシリアスにされると爆笑してしまう不具合がある、というのを突いた犯行でした。
 さておき。
 メイさんはぬるっと野クル加入しましたが、友達の絵真さんの方は、なんというかリンさんんと同じ方向性になる形になりそうなアトモスフィアです。絵を描く、というのが、しかし普通に施行される絵描きのイメージとは違うようなのと、絵を描くはソロキャンと相性良さそうなので、リンさんを師匠にソロキャンをやっていく人になりそうな。実際、アウトドアショップでアルバイトし始めたのでわりと分水嶺にあるというか、一気に転がり落ちそうな雰囲気です。どういうタイプに落ち着くのか。そこは注目ですね。
 ということで、あfろ先生がしっかりギャグをやる時はやる、人だったんだ……。というのをポルナレフ顔でまた見れたので大変嬉しく思いました。あそこまでベタなパターンをしっかりやられると、やはり笑ってしまいます。有難い。
 とかなんとか。