『シャドウバース』で最近CPUを殴っているデッキについて 第十三

このシリーズも長くなってまいりました

 もう十三回目ですから、結構色んなデッキ案を考えたんだなあ、という感慨にふけってしまう。ものの、そろそろシャドバも終末期なので、こういうネタはカカッと作って楽しまないと損だぜ! というテンションでデッキをもりもり作って遊んでおります。
 全体的にこんなカードあったなあ、というのを掘り出して遊んでいるので、オモチャがあれば「オモチャめっ!」ってナラク=サン顔してキャッキャしております。今回もそういえばそんなのがいたな。というやつで、私も前にロイヤルデッキ<ディオネ、抜刀>を作ってる時に見かけるまで忘れていたカードです。
 しかし、能力は唯一無二。似たタイプは色々ありますが、このタイプってこいつだけだった上に何故かロイヤルでだった。なので、ある種の魅惑はある一枚です。これを活用できるデッキを頑張って構築したので、紹介していきたいと思います。
 それではいってみましょう。

第十三 ロイヤルデッキ<急いでカードを引け!Ver1.0>

今回のデッキはこのようになっているわ(『ヴァルキリープロファイル』のフレイ声で)


デッキ詳細|Shadowverse Portal|シャドウバースポータル|Shadowverseのカード一覧&デッキシミュレータ
 デッキコードは上記リンク先に。
 今回のデッキはロイヤルのアンリミデッキで、名前は上記の通り<急いでカードを引け!>です。まだバージョンチェンジする余地があるのでVer1.0となっています。
 で、このデッキのすることとは? ですが、それは簡潔に言うと、手札切れ。所謂デッキアウトです。
 つまり、こいつの登場だ!(トムブラウンのつるっぱげの方の顔で)

このデッキのキーカードたち


 ということで、〈スパルタクス〉です。デッキを引ききった時にでる死神のカードを勝利のカードにする、つまりデッキアウトで勝利になるという、何故ロイヤルで? な唯一無二の一枚となっています。地味に兵士フォロワーを2ドローするのも良い点ですが、それは置いておいて。
 詰まる所、デッキアウト勝ちを狙うのが、このデッキの本懐であります。
 むしろそれ以外の勝ち筋なんてねーよ! というくらいに潔くデッキアウトしか狙わないデッキとなっています。
 このいかれた狙いを成立させる為の最重要ファネッフー、というかファクターが次の二枚になります。

 まず2コストスペル〈新たなる運命〉。手札を全部捨て、その分だけドローするという、その特性ゆえに様々なネタデッキ、あるいはガチコンボデッキに採用されてきた由緒正しき全とっかえカードです。このデッキにおいても、その性質を存分に使っていきます。3積み必須のカードです。
 問題点としては手札枚数がないと捨てるのも多くないし引くのも多くないのが挙げられますが、その辺に対しては抜かりなく対処する用意があります。それはまたあとで。

 〈マスターディーラー・アルヤスカ〉は7コスト兵士フォロワーで、高い守護力を持ちつつもその用途は手札を1枚残して後は捨て、その捨てた数だけ引き直すという、かなりピーキーな性能のカードです。ですが、デッキアウトの為に手札を無茶苦茶多く引きたい、というこのデッキの基本思想に合致する為、当然、3積みだッ! とネアポリスの決闘精神で3積みです。
 これも手札が少ないと効力が薄いのです。なのでそこの補強については、次の項のカードたちを使っていくことなります。

手札を急いで9枚にしろと言われれば、こうもなろう!

 手札を爆速で9枚にするのがこのデッキに求められるムーブです。とはいえ、序盤で一枚ずつちまちま増やすのでは、埒があきません。思うように埒をあけるには、複数枚を一気にドローする手段が必要です。
 その一つは、上掲の〈スパルタクス〉の兵士フォロワードローです。2枚入るのは大きい。ターン終了時なので場にいないといけませんが、それでもわりと普通に出せます。6ターン目にこれがある、という前提で考えていくと、話が早いです。
 ここで主になるカードは三枚。

 まずは1コストアミュレット〈天界への階段〉。これが7つのカウントを終えると、次のターン開始時に3枚フォロワーが引けるカードです。こちらのフォロワーが潰れるたびにカウントダウンが促進するのあって、とりあえず1コストで速攻貼っておきたい一枚になっています。なので3積み。
 コストを5にして効果を上げる、所謂エンハンスでカウントダウンがすぐなくなる、という動きも出来るので、最悪5コスト払うのもこのデッキではありの部類です。

 3コストスペル〈天使の恩寵〉。3コストで2枚のドローというベタなドローソースカードですが、相手より進化権が多い時には体力とPPを2つ回復できる、というのが地味に良い点。先攻だとあんまり恩恵はないですが、それでも相手より進化権が多い状況というのはなくもない。あった時はありがたく頂戴しましょう。3コスト2枚だって全然悪くないですからね。3積み不可避。

 5コストスペル〈イズニアの再興〉。3枚ドローで他の3枚ドローよりは少しコスト軽いくらい、に見えて地味に手札にある時にフォロワーを進化すると3コストになるのが重要です。上手くすれば後述する4コスト守護を立てつつ、後攻4PPで使うこともできるのも魅力。
 ただ、進化なしだとやっぱり5コストは重いので、その辺を加味して他の手段にする手もあります。そこを考えずにとりあえず3積みとしています。

 6コストフォロワー〈日の出の女神・ミトラ〉は3枚ドローして2枚破棄する能力持ち。基本1枚多くなる恰好ですが、ドローの後捨てるので、ドロー時にカードが9枚であぶれて破棄になっても更に2枚破棄で手札が減ってしまうこともあります。3枚ドローにスタッツがついてくるのはお得ですが、後二枚だからトドメとして3枚ドローを使ったりなど、使い方がちょっと変則的な一枚です。なので1枚採用としています。
 ドロー関係のカードは以上となります。手札は貯め気味で推移するのがいいのですが、基本としては〈天界への階段〉を早期に貼って手札を増やしたり、〈イズニアの再興〉を3コストにして手札を増やしたりでMAX手札にする行動が求められます。MAX手札は全てを優先するので、まず手札を貯める動きが重要なのです。

手札貯めるだけでは勝てないので

 とはいえ、手札をもりもり持ってくるカードが少ないとみられる方もいるでしょう。それについては一応の説明をすると、ドロー系ばかり積んでも戦えないというのが、根底にあります。
 先述しましたが、1枚ちまちま増やしていても、MAX手札には程遠いんだよねえ! と4顔になるのです。やるなら一気に貯めるべきで、デッキアウトを狙うのは後半にガガっとやるという仕組みにしました。
 その為、このデッキでの戦闘要員、あるいは遅延要員が必要になります。アルヤスカもその高い体力と守護なので遅延要員としても優秀ですが、それは高コストなので、低コストで凌ぎの哲する要員が以下となります。

 まず1コストスペル〈戦技斬刀〉。ランダムながら1コストで3点出せるので、序盤の露払いとしても、エンハンス3での6点で中盤でも使える一枚。使い勝手がマジでいいので、常設したい一枚です。3積みですね。

 2コストフォロワー〈豪放の戦士・マルク〉は3点突進が2コストで可能、というので重宝します。連携関係はほぼ使えないですが、3点除去としては十分活躍できます。
 ちなみにこのデッキは相手リーダーを殴る必要がないので、本当に場の処理だけにこのカードは使います。その辺の割り切りが大切なのです。当然ですが3積みです。

 除去としては2コストで確定除去のコスト比で超優秀な〈手裏剣術〉も入れてあります。2コストで耐性がないなら高コストでも除去れるので、終盤でも使うことがあります。3積みです。

 3コストフォロワー〈ブリッツランサー〉。3点突進はなんぼあってもいいですからね。というのはありつつも、他の、例えば〈快進撃〉とかの方がいいかも? というのはあります。ここは悩みどころで解決策は、ない! というか趣味の領域ですね。とりあえず3積みにはしています。やっぱり〈快進撃〉かもなあ。

 5コストフォロワー〈ウォーボア〉。5点突進が地味に欲しくて導入しています。ちょっと重すぎるきらいもありますが、進化で7点出せる突進は貴重なので、投入しています。お試し感は強く、3積みしていますがそれほど狙うフォロワーではないかも? というので懊悩して妥協と諦めの結石が出た感じですね。

 除去するだけが守りじゃねえぞ! ということで守護と回復の要員として、まず〈フラッフィーエンジェル〉。3コストで守護と回復、それも出た時に出るファンファーレとやられた時に出るラストワードで2点回復という、地味に4点回復できるのが強み。意外と手軽に出せる上に回復量もあるので、遅延向きのフォロワーと言えます。3枚だ!

 最後に〈トワイライトエスコート〉。ファンファーレで指揮官を引っ張ってこれます。このデッキで指揮官は〈スパルタクス〉だけなので、素引きできてない時のケア要員です。
 が、こいつは進化すると体力3点回復とPP3回復があります。これが、前述の〈イズニアの再興〉に影響します。こいつを出して進化させてPPを3つ回復しつつ、3コストになった〈イズニアの再興〉を使う、という動きがシームレスに可能なのです。ついでに〈スパルタクス〉も引けているので、こいつを後攻4ターン、先攻5ターンで決めるのが美しいムーブになるのです。更に守護持ちでもあるので、マジで美しいムーブになります。これが決めたいまである。勝利のカードを決めなさい。
 あ、当然3枚積みです。

基本的な運用方針

 このデッキはデッキアウトを狙うのですが、序盤は普通に立ち回るようになっています。手札がMAXになるまではあくまで普通に除去多めで展開します。
 対戦ならブラフのいるところですが、CPU戦を遊ぶ為のものなので、とりあえず盤面を整理しつつ、〈トワイライトエスコート〉進化からの〈イズニアの再興〉を決めて、手札を満載にするのが方針として分かりやすいでしょう。あるいは1コスト目から動ける〈天界への階段〉をカカッと置くのもやりたいムーブ。
 上手くデッキを貯めれたら、後は〈スパルタクス〉を置く展開です。ここもそこまで難しくはないので、後は7コスト目でアルカスヤを置きつつ運命を残しておいて、という感じ。
 ですが、アルカスヤと運命が上手く引けないとどうしようもないところがあります。デッキアウトを狙う都合上、手札にそれらが来る可能性は極めて高いですが、手札満載していると漏れるので、そこがわりと運否天賦。
 とはいえ、ある種のネタデッキなので、そこを楽しむのもまたジョンブルさ。と某ォルター顔してしたりしていればいいと思います。マジで運否天賦をどう組み伏せるか、みたいなあわいのあるデッキです。対戦でももしかするとワンチャンあるかもですが、8ターン目くらいまで持たせられるか? というのがあやふやなので、まあ試したい人は試してください。
 初手はイズニアか天界は持っていたいですが、後は自由ですね。そういう時に限って引き直したらイズニアが来て手札3枚イズニアとかありますが。その辺も運否天賦。

終わりに

 ということで、シャドバのネタデッキ作ってみたのコーナーでした。今回はネタ度がやたら高いですが、今のカードプールで作ったら、の典型例になった感じですね。基本的に〈スパルタクス〉、〈ウェポンディーラー・アルヤスカ〉、〈新たなる運命〉の三点セットにどう他の要素を組み込むか、という感じで作っていけば、もっと違う形もできるかもしれません。その辺は今後の課題として、今回はこの辺りで。