感想 福田政雄「殿が来る! 〜京都は燃えているか〜」

<相楽ヒロカズ・集英社スーパーダッシュ文庫・552円・ISBN:4086302134
内容を要約すると「京都がおおわらわ」
織田信長大暴れ第二段。
今度は京都を舞台に陰謀に巻き込まれた殿の大立ち回り、かと思ったらそれは少々控えめに。 代わりに主役格メンバーが地味目に活躍するという話になっております。
今回目に付いたのはやはり、作者の進歩具合。 元からさらりと筋を流していくのは上手かったのですけれども(今回では最初の話のあらすじを2p半で見事に書きあげている)、キャラが動くか、となると前は殿が動きまくったせいで周りがあおりを食らって総倒れ気味でありました。
しかし、今回は殿がそれほど動かない代わりに周りの人間たちがはたはたと動き回って、しかもこれがなかなか上手く動いておりました。
そして最後は大きな世界地図を見事に見せて、しかし納得の締め。 お見事でございました。
これはわたしが思った以上に、良い作家さんかもしれません。 スーパーダッシュはここ最近のいい新星が立て続けに生まれているをみるに、これからまだ伸びてくるかもしれません。
しかし、ポップンミュージックの名前が小説に載るとはなあ。