舞-HIMEについて少々

さて、「舞-HIME」です。 まだこちらでは最終回はしておりませんのでどのような結末となったかは、確度の高い予想は出来ても真実には至れない状態である事を先に述べておきましょう。 その上で、「舞-HIME」がどういうアニメだったかというととても疲れるアニメだったといえましょう。
疲れるには疲れるなりの理由がありまして、それは彼のアニメにおける伏線の張り様が精緻且つ異様であったからに他なりません。 お話の軸から人間関係まで、ほんのちょっとした瞬間に描き抜かれており、それを見切るために己が眼を皿のごとくにして神経を集中させられたがゆえに、大層疲れるアニメという印象にいたりました。 実際14〜15話辺りまでは先の伏線を張りに張り倒していたので、見る側としては、まれに入るユルイ話が心底ありがたかったものです。
ではどれほど伏線が張り倒されていたかと申しますと、喩えば25話で舞衣がチャイルドを呼び寄せられた理由の伏線としてなつきのチャイルドが出現しなくなる話があったり、なつきの母がなぜシアーズ財団に情報を流すような事をしたのかが最終回で形として現れたりなどが例としてあげられますが、一番無茶な伏線は命の特殊性についてでして、これに至っては第一話の段階から伏線張りっぱなしというすさまじい状態で、正直無茶すぎて頭が下がりに下がって素直にお手上げです。 というかアホですか。
この手玉に取られた感覚を是とするか否とするかで評価は分かれると思いますけれど、私としてはここまで精緻なアニメを見られて存分に楽しませていただいたと思っております。 もう少し、アクションやラブコメ方向の話が多ければなお良かったんですけどね。 20話位からOPがどんどん詐欺になっていくのは正直勘弁して欲しかったです。
まあ、後は最終回を残すのみ。 さてさて、私はそのオチに納得できますやら。