『バッカーノ!1931 鈍行編 The Grand Punk Railroad』*1の謎な部分の検証

 
 これは某巨大掲示板の該当スレッドをみていた時に、きちんとまとめたいという気分になったので、自分でいろいろとまとめたものです。
 当然勘違いも多数あると思われますし、
 これらの謎は特急編で大体明かされるでしょうが、まあネタだし、気にしない事にします。
 何故か、感想よりも先に上がってしまったあたり、私の性格が如実に出ているのかも。
 それはさておき、
 これは、すでにこの本を読んだ人を対象にしている為、
 内容が極めて、著しく、遺憾無くネタばれ(下手すると次の方までの)なので、
 知りたくない方、または、
 謎は次巻まで取っておきたい方は、全力で脱出してください。(一応、以下反転)*1
 
一、『赤い影』はなんだったのか。
 たびたび姿を表わしては、人を縊っていった『赤い影』。
 本文中では『線路の影をなぞる者』であるかのように描写されていましたが、
 具体的なオチとして、そうであるとは書かれませんでした。
 で、結局なんだったのかと。
  結論を先に言えば、『赤い影』=『クレア(又は葡萄酒)』であるといえます。
 いろんな場所で語られる『クレア(葡萄酒)』(p159〜p160、p256、P262など)の特徴と、
『赤い影』の行動(p202、p271〜p277など)が、合致する部分が多いのと、
 p262〜p264での『作業服の女』と『グース』の会話から、そうであると判断できます。 
 余談ですが、どうも『クレア』は武器を持った者、又は、殺意を持った者襲っているようです。
 これは、基本的に排除されたのが黒服と白服のみである事(ぼろ服組は遭遇時は手に持っていなかった)、
 食堂車の黒服を襲った時に、正確に黒服だけを排除した(p265〜p268.この辺が"状況判断能力”?)ことからも判断できます。
 そう考えると、『チェスワフ・メイエル』は、『クレア』によって消されたのかは疑問の余地があります。 
 これは判断の為の情報が無いので、特急編を待つことにします。 
 
二、名簿の『不死者』はだれか?
 まず、p13の"彼”という表現から、一人且つ男性である事が分かります。
 この時点で、前回ですでに『不死者』でとなっている、アイザックとミリアの二人は除外されます。
 この二人が『不死者』となっていることは、フィーロ達同様に捜査局には知られていないから(p324)と、
 そもそもこの二人の名前さえ捜査局は知らないっぽいからです(無印の時、うまく逃げおおせているし)。
 となると、今回出てきた人物の中に、『不死者』がいるということになります。
 まず、黒服、白服、ぼろ服の組は、普通の人間である為除外できます。
 黒服は元指導者である『ヒューイ』が『不死者』ではありますが、他の人はその事を知っているだけで、『不死者』ではない。(p272、P286など)
 唯一、『シャーネ』が怪しいですが(p52、p274〜p276)、
 女性である事から、除外されます。
 『灰色の魔術師』は格好や言動などがいちいち怪しいですが、
 細かい情報を統合すると、単なる医者であると思われます。(p162→P218〜p220→P318)
 『赤い影』=『クレア』は、
 終盤で”赤い塊”(p308)が、”何十個も存在”(p309)し、”ぶつかると融合”(p309)して、
 ”燃えても不思議と煙が舞わない”(p309)、などの表現があった後に登場したので、
 一見、『不死者』であるように思えます。
 ただ、ジャグジーの回想で、"赤い服の人”(p327)と表現されているのが問題です。
 なぜなら、『不死者』は肉体は復元するものの、身に付けている物などは、元に戻らないからです。(無印バッカーノより)
 ということは、"赤い塊”がどこか別の場所に言った後、赤い服の人が出てきたということなる、と推測する事が可能なので除外。
 こうなると可能性がありそうなのは、『チェスワフ・メイエル』か『コック長』くらいになってしまいます。
 しかし、もし『コック長』だとすると、p206〜p210での一幕(ラッドと不死者の遭遇?)の場である、貨物室に行ったりはしていない。
 ゆえに『コック長』も除外できる。
 消去法的に言うと、まったく知らない所からの伏兵が無い限り、『チェスワフ・メイエル』が『不死者』だということになります。
 ということは、生きていたと言う事ですね。
 その辺の事についてはまた次回にしたいと思います。

 一応次回に続く。

*1:括弧内の数字は、この巻のページ数を表しています。