「悪魔のミカタ」は二巻から歪んだシリーズと化している。
何故私がそう考えるかというと、作者(うえお久光氏)が一巻の段階では長く続けるように考えていなかったのではと思うからです。
だって「悪魔のミカタ」って、電撃大賞への応募作*1ですよ? それが十冊以上書くことになるなんて考えてるわけないじゃないですが。
そもそも、一巻ので舞原姉妹の名前がなかった時点で、受賞の時点では今現在の形を考えていなかった、とするのが妥当だと判断出来ますね。
ゆえに、「悪魔のミカタ」は二巻から既に現在の形へとゆがみ始めていたのです。
そして、一巻から二巻への段階で色々と後付けが発生して、それが積み重なって積み重なって、今のなんだか変な状態になっていると考えるわけです。
しかしこの後付けが、「悪魔のミカタ」世界―日炉理坂社会―の広がりとして、むしろ面白さの一端を担っていたりもするのです。
つまり、後付けこそが「悪魔のミカタ」のキモの部分といえます。
というわけで、なんだか収拾がつかなくなっているというか無理やり膨らましている感のある「悪魔のミカタ」を把握する一助として、後付けに注目して考えていく行為を暫くやってみようと思います。
題して「悪魔のミカタのミカタ」。
上手くいったらお慰み。
*1:元の題は違いますが