『まんがタイムきららミラク』2013年4月号 感想

今号の巻頭漫画感想

タチ『桜Trick

 美月さん、春香さんになんかどぎまぎしてしまうの巻。前々から美月さんは春香さんに妙な執心というか、なんだか気になる、をしていた訳ですが、今回でなんだか少し自分の気持ちに到達したのかしら? という描写があって、でもその後、春香さんに事故チュー(でこに)してしまって瞬間で消えちゃったので、はたして美月さんは今後どうなってしまうのでしょうか。というか、なんでこんな艱難辛苦が美月さんには付きまとうのか。後もうちょっとで学校から去る、というので、今のうちにイベントこなさないと! って事でしょうか。
 しかし、優さんと春香さんは、公園で、一体何を……、ってまあ、チューでしょうけどね。分かってますよ。そういう漫画なのは! でも、学校行く合間すら勿体無い、とチューしてしまう二人というのは、なんか非常にいかがわしい雰囲気すらあります。この清純ないかがわしさは、この漫画の特徴でありますが、今回は見せてないのにいかがわしい事してたんでしょ! 『桜Trick』みたいに! と唸ってしまう方法だったわけで、なんとも攻め方上手いよなあ、とか思うのでした。

個別チェック三連撃

はりかも『夜森の国のソラニ

 ロンスカ眼鏡の夜森が質素美しくて最ッ高だぜ!チームサティスファクションの復活だッ!!(バーン!!)って気持ちになりました。黒山羊さん、GJ! ミラク小冊子の出来る女夜森も良かったですが、この童子た感じもいいですな! 話の方は、ちゃんと話さないとな、というある種ベタを、ちゃんと納得ずくで読ませてくれる見事なタスクでありました。いつか、夜森と昼森が、今回の夜森とソラニみたいに話を出来る時が来れば……。しかし、そうなると余計にソラニの存在は、不穏の種なのかもなあ。中々上手く行かないもんだ。

川井マコト幸腹グラフィティ

 試験! の前の願掛け回。そして自分の力だけで推薦を勝ち取ったと思ってたけど、実は応援されてた、してくれてたんだ、と椎名さんが気付いてほっこりする話でもあります。椎名さんは意外と不思議な人で、中々内心が見えない人ですが、今回みたいに気付きをしたりすると、人並みなんだなあ、と思わされます。まあ、それでも今度は応援してあげるプロですよ、って面構えしたりするので、やっぱり生半にはいかない人ですが。
 今回の食事はカツサンド。椎名さんが食べたカツサンドは霧子さんの手製で、それに応援されてたんだなあ、って話になって暖かい感じであります。そして、やっぱりメイン三人が食べてると謎の生命オーラが発露するらしく、神主さん達が慄いてて笑いました。いやいや待て待て、生命オーラって。生命オーラってあなた。

奄美あまゆ『Lisa Step!』

 青春に目覚める葵先生とリサ先生。しかし、なんか微妙に違うというか、なんか間違った突撃の仕方をしているのでありました。先生にもなって青春とか! とも思いますが、先生という青春に近い職業だと、ふと思い返したり、もう一度と思ってしまったりするのかなあ、とも思えたりも。まあ、あの二人は単にボケボケてるだけでしょうけども。
 後、わびさびを感じる、を冷蔵庫にししゃもしかなかった時に、というリサ先生……。それはどういう状況下なんですか!? というか実体験? いくらなんでも妙齢の女性にあるまじき実体験ですよ!

今号の巻末漫画感想

あfろ『月曜日の空飛ぶオレンジ。』

 ヤマダから語られる、ナナミンの持つ謎! ちょっと分かったけど今後どうするのかが分からない。どうなってしまうんだ。というか何故あれが爆発したかについて語られてなくね? と思ったか? ちゃんと説明を読めばなるほど、と理解出来ますよ。うん、ちょっと分かり難いのは認める。何回か読んでやっとこ理解した自分には高い峰でしたよ……。でも、なんとか分かった。なるほどなー、って感じで。
 さておき、今回はそういう前半に対して、いつものノリにあっさり戻る後半も見所。今回はヘンテコな展開は前で済ませたから、さっくりしていいな! という面構えで、ナナミンにレース参戦フラグが立つのでした。本人嫌がってますが、状況としてはユキノさんが出ようとしたけどだめになったりして結局する、っていうチェックメイトに嵌りそうですね。よくあるけど、それをどうしてくるか、が見所でしょうか。←勝手な見所生成
 しかし、兄のバイクを見るヨシノの顔が大変イイ顔で、それもネタ的にじゃなくて本当にイイ顔なんですよね。兄とは変な境遇となってしまったヨシノですが、それでもこうやって思いあえるというのは、なんだかイイなあ。というのが、1巻後半の展開から生み出されているので、本当に巧みな漫画だよなあ、と思わされるのでした。

一応の総評

 今月号は不定休載組としてリビどるとメラの二作あるものの、他に休載が無いほぼオールメンバーの形となりました。思えば、色々終わり、また色々始まるという新陳代謝を、他のきらら誌に比べると緩やかながらやってきたので、vol'1からの付き合いのある漫画も減ってきていて、なんだか寂寞としたものを感じる時もありますが、まだまだこれから盛り上がっていくか、盛り下がっていくかが見所な雑誌ではあると思います。単行本も発売されるようになって結構立ち、つまりそろそろきらら誌の基本である足きりが始まりつつあるとも考えられる訳で、そうなると、また誌面が変わっていくんだなあ、というのを感じずにいられません。生き残っている漫画は十分に堅調であるとも言えるので、そことの兼ね合いもどうなるやら。
 そんな寂しさの一端は、『わたしと姉は正反対』の終了にもあるかと思います。ゲスト上がりの連載の、初の終了。個人的な感想を申せば、今一乗り切れなかった漫画でありました。きっちり起伏のあるストーリーを、というのと、可愛いというのが見事に噛み合わなかった、という印象です。しかし、ゲスト上がりでも単行本ださせてもらえない場合もある、という前例ともなったわけで、今後のきららミラク運営にどういう影を落とすのかも気がかりでありますが、これをバネにして堅調に推移していただきたいものです。

今回の掲載順変動

 掲載順がどう変動したのかのメモを残しておきたいと思います。作品の並び順は便宜上、第一回を基礎にしつつとしています。

作品名 5月号 6月号 7月号 8月号 9月号 10月号 11月号 12月号 1月号 2月号 3月号 今号 位置±
リリィ 4 - 1 - 7 - 7 - 1 - - 7 -6
桜Trick 10 2 5 5 2 4 6 7 6 8 5 1 +4
純粋欲求系リビドル 2 3 4 2 4 3 1 8 - - - - -
夜森の国のソラニ 1 6 7 1 3 1 3 4 3 2 1 2 -1
メラン・コリー 16 12 13 - 16 5 - - - - - - -
Good night! Angel 5 1 2 - 1 2 2 1 2 3 2 4 -2
月曜日の空飛ぶオレンジ。 19 19 19 19 19 13 9 19 19 19 19 19 ±0
Lisa Step! 9 10 15 14 9 - 10 13 15 14 14 13 +1
きしとおひめさま 14 - 8 15 - 16 - - 7 11 - 9 +2
スイート マジック シンドローム 11 14 3 4 - 15 4 5 5 - 10 6 +4
となりの魔法少女 8 - 14 - 12 - 16 - 12 - 15 - -
くじらジュブナイル 7 8 6 6 13 14 14 10 8 4 6 15 -9
幸腹グラフィティ 6 5 10 3 6 9 5 3 4 1 4 5 -1
TEI OHー! 3 4 9 10 10 12 18 12 14 13 7 10 -3
城下町のダンデライオン - 7 - 7 5 6 8 2 9 5 3 3 ±0
わたしと姉は正反対 - - 11 13 8 8 15 15 17 6 17 18 -1
寄り道ファミリ - - - - - 7 11 6 10 - 8 17 -9
飛ぶことを許された迷路 - - - - - 11 13 9 13 7 11 16 -5

ゲスト枠

作品名 5月号 6月号 7月号 8月号 9月号 10月号 11月号 12月号 1月号 2月号 3月号 今号 位置±
ゆめおいドミトリー - - - - 16 - - - 14 16 - - -
Eイズム - - - - - - - - 11 15 18 - -
メイドなボクとお嬢様的あるじ - - - - - - - - 18 17 16 - -
夢色シンパシー - - - - - - - - - 10 12 14 -2
おふとんランデブー - - - - - - - - - 12 - - -
おゆうぎ小町 - - - - - - - - - - 13 11 +2
ラブトリズナ - - - - - - - - - - - 8
暖色タイム - - - - - - - - - - - 12

終了枠

  • vol'5
    • 『前から2両目』『にじげんめのうた』『ルンルルコミュニケーション』『るーてぃんルーティン』『びぎなーず9』(全てvol'1から)
  • 2012年4月号
    • 『虹色教室』(2012年3月号からのゲスト)
  • 2012年5月号
    • 『そこにいず』(2012年3月号からのゲスト)
  • 2012年6月号
    • 『アイコト』(2012年4月号からのゲスト)『彼女は彼女だけど彼女じゃない』(2012年3月号からのゲスト)『けーたいろいど☆コミュニケーション』(2012年6月号ゲスト)
  • 2012年7月号
    • 『みかりんバイトデイズ』(2012年7月号ゲスト)
  • 2012年8月号
    • 『なりきりイミテーション』(2012年5月号からのゲスト)『8'sエレジー』(2012年6月号からのゲスト)
  • 2012年9月号
    • 『おきまりラブ』(vol'1から)『プリ魔ドンナ』(2012年7月号からのゲスト)『らくキャス♪』『ナニソレコワイ』(2012年9月号ゲスト)
  • 2012年10月号
    • 『もも色honey』(2012年6、8、10月号ゲスト)『エスパー女子高生さえか!』(2012年10月号ゲスト)
  • 2012年11月号
    • 『福33三色バンチ』(vol'1から)『アンノウン×アンティーク』(2012年9月号からのゲスト)『塩味Life!』(2012年11月号ゲスト)
  • 2013年2月号
    • 『Seed』(vol'1から)『青空』(2013年2月号ゲスト)
  • 2013年3月号
    • 『柳暗花明』(2012年12月号、2013年2、3月号ゲスト)

不明枠

  • vol'4
    • 『tune!』(vol'3から中断)