感想 あづま笙子 『かてきょん』1巻

かてきょん ? (バンブーコミックス)

かてきょん ? (バンブーコミックス)

 大体の内容「家庭教師の先生は小学生!?」高塚らいらは容姿端麗スポーツ万能ながらちょっとおばかな高校一年生。……ゴメン、嘘吐いた。かなりおばかな女子高生です。*1そんなかなりおばかならいらさんの状況をまずいな、と思った妹ななかさんが、連れてきた家庭教師は、ななかさんと同じ小学五年生の白川カムイ君! そんな馬鹿な! と試すらいらさんでしたが、自分より確実に学力があるのを目の当たりにし、師弟となるのでありました。そんなちょっと無茶のようで見ていくと大変自然にこの関係を見ていける漫画。それが『かてきょん』なのです。
 さておき。
 基本的に学力は高く、先生としてもそれを目指しているがゆえにちゃんとしたスキルのあるものの、でも小学生なカムイ君は、特にお堅いなんてことはなく結構柔軟性もあり、それに先生って呼ばれて照れたり、実は学校ではウサギに襲われたり、しいたけ苦手だったり、上手く成績が上がらないのでどうしたらと悩んだり、と歳相応な部分が大変見えてきます。これでらいらさんがちょっとアレな人だったら大層萌えられて、ブヒられていた事は想像に難くないですが、らいらさんはそういう素養があるわけではなく、むしろちょっと異常抜けてるので、普通に師弟関係として成り立っていたりします。素地としては、らいらさんが全然勉強出来ないのをなんとか教えていく、という中で起きる出来事のお話ですし。そっちが大体の重心のある所ではあります。
 とはいえ、徐々に親密になる中で、なんだか妙に仲が良いようになっていくのを見て、なんだか変な面持ちをさせられたりもします。らいらさんは結構天然自然にカムイ君に接している、本人の言(兄っぽい!)とは違ってちょっと弟に対する寄りの行動にも見えますが、カムイ君はちょっと意識があるように見える辺りがニヨニヨポイント。基本の師弟関係のドタバタに加え、二人の仲の微妙な仕上がりが加わって、そりゃななかさんとあやめさんみたいになんか楽しいな、この二人。って思いますよ。
 さておき。
 らいらさんの友達、西岡あやめさんが大変好きなんですが構いませんねッ!! あんまり出番が無いですが、器量良しで要領良し。らいらさんとカムイ君の間の微妙な関係にニヨニヨしてる辺り性格もある意味いいですし、カムイ君を試す行動もしたりしててある意味友達想いです。こういう漫画での友達ポゼッションとしては破格の存在な気がします。なので大変ブヒれる! んですが、あんまり賛同者が多くないような気もします。基本的に、らいらさんとカムイ君の話ですし、登場回数も少ないですしね……。2巻以降にどういう行動見せてくれるか楽しみです。
 とかなんとか。

*1:流石に数学一桁常連はやばいやろ……。ななかさんも言ってるけどどうやって高校は入れたんや……。