『まんがタイムきららミラク』2016年10月号 感想

今号の巻頭漫画感想

はりかも『うらら迷路帖

 写真撮影。それは黒歴史量産イベント・・・! ということで色々お召しかえする回、と言う部分と、何故か黒く塗られた写真、といのに千矢さんが何かを感じたりする回でもありました。こういうおバカな話の中にしれっと怖い所を見せてくる辺り、はりかも先生も乗っておられるなあ。とはいえ基本トーンはおバカで、特に事務員のくるみさんがいいキャラしてて、大変いいアクセント且つインパクトでしたよ。でも、あの塗りつぶされた写真に対してくるみさんが何も言ってない、というのでやっぱりあれなんかあるな、と逆説的に思わせられます。さて、どうなっていくのやら。ああ、椿先生の写真がちゃんとカラーだったのが最高でした。あれはカラーじゃないと勿体ないですヨネ。

個別チェック三連撃

飴色みそ『カラフル・マキアート!』

 この漫画の娘さんたちは大体あたまがゆるゆるですが、生徒会長のゆるさはその中でも群を抜いている感があります。30秒で着替えて、なんてできないくらい自分のスキルから推し量れそうなものですが、その辺に気づいていないという見事なお粗末さ加減。ああ、バカだ。とはいえ、一回逃げ帰ったのはしょうがないですよね。色々とあってうろたえているのに向こうは水芸(魔法で水が指から出ていたのが実際)し続けてる、というのはかなり訳の分からない状態ですし。というか、何故そのタイミングで水を出し続けていた。牽制というより出るから見て見て、って感じでしたね、あの顔からすると。新技見せたい盛りか!

そと『ラストピア』

 エトさん、霊が怖いのを克服する! ということで肝試し大会。マノさんの怖がらせがかなり堂に入っているせいでエトさん錯乱気味だったのが楽しかったですが、本人は克服する、と言っていてもやっぱり怖いかったようのでシャレになってなかった感じです。というか、マノさんの怖がらせ方は普通に私がやられてもアイエエエ!? ってなりそうなやつでした。その上、マノさんは「怖いってなんだっけ・・・?」という強者の台詞を吐いているのでマノさんが怖い! になる場面は特にない辺りが徹底しています。怖いって、と言いながら怖いだろうとする行動がきっちり怖いってマジでたちが悪いです。

ちろり『お願い! ロイヤルニート

 じゃんけんで勝ったら五万。流石の金持ちですが、そもそもじゃんけんする必要性がなかった事に気づいてない辺りも流石の桜花さんでありました。というのはメインではなく、今回はもう一人のロイヤルニート、早乙女スイさんの登場だ―! という回です。スイさんは人見知り系ですが、そこかしこに館のあちこちに監視カメラを設置していたりする謎の行動力と、妙に古風な所が合わさって妙な人でありました。そしてついでにロイヤルニートの面々がどういう生活をしているか、というのも。瑠璃子さんがゲーマーでゲームする為に学校に行く時間などない! という清々しい感じで好印象です。下手なのもまた愛嬌ですよ。まあ、学業を軽んじてまでやって下手、というのはどうなのかとも思いますが!

今号の巻末漫画感想

村上メイシ『小学生もゆるくない』

 いきなりマッシブ! の印象が強すぎて、内容が忘我の域です。そしてドキッとしちゃうのに更に意識が跳ぶ。幻覚。なんと聞こえのよい言葉か―――。
 しかし、ローリエの薬の効果なら早々に切れてもいいはずなのに、なんでまだ魔族の力取り戻せられないでしょうかね。結構高位の魔族だったよな、と再度思いながら。なにか他に要因があるのかしら?

一応の総評

 最近のミラクの安定度の高さはかなりのものですヨネ。今回の号もその例にもれませんでした。ちゃんと新陳代謝されて、色々と終わったり始まったりをまぜこぜられているのがいいのかもですね。ということで次回の号で『幸腹グラフィティ』と『やさしい新説死霊術』が終わるので、わりとリアリティショック状態です。どちらも好きな連載だったのですよ。ということで既にお通夜モードな気分でいっぱいですが、どちらも綺麗に終わってくれることを、ただ祈るしかできないのであります。変なことになるなよ……。