今月のノッツ『初情事まであと1時間』感想文 第5回(2017年2月号)

説明

 コミックフラッパー掲載のノッツ『初情事まであと1時間』の感想を書いていくコーナーです。
 先にこの漫画の基礎情報を書いておきますと、お互い初情事、という場面の一時間前から直前までを描くというお話です。当然、濡れ場や猥雑は一切ない! と思って頂こうッ! な内容なので一般誌でも安心です。正直にインパクト一発勝負になりそうな漫画ですが、果たしてどうなっていくのか。興味は尽きないところですが、それはさておき。
 それではいってみましょう。

CASE7:「ミオリ先輩とケイタローの場合」

 憧れのミオリさんの、彼氏との関係が悪化するたびに呼び出されるケイタローさんとのお話。
 ちょっと彼氏との関係がこじれているから、というので関係を持とうとしない辺りが、ケイタローさんのいいところ。馬鹿真面目とも言えますが、その辺の尺度がしっかりしているからこそ、ミオリさんも恋愛相談してたんだろうなあ、とも納得できるものがあります。
 しかし、30回も恋愛相談をしていた、というのが最後に明らかになりますが、そこまでやってたら基本的にその彼氏と合ってなかったんじゃないか。そう思わされます。そういう意味では、30回も恋愛相談付き合ってくれたケイタローさんの方がいい物件だったんだな、とも。いい奴ですよ、ケイタローさんは。それだけやってやろうとしてないんだから。
 今回は設定的には派手じゃないというか、地味めの話でしたが、お互いの気持ちにじりじりと迫っていく辺りが大変良い物でありました。実際の所、お互いがお互いを好いている、けどミオリさんの彼氏と言うハードルがある。そこでどうなるのか、って言う話でもありました。その点の解決は、少し切ないものがありましたが、その後の情事への流れも自然であります。前の宇宙人回の無茶とかと比べると、本当に自然。そうなるのが納得できるものです。強引に奪うんじゃないのが良かったですよ。その辺もケイタローさんのパーソナリティの良さという感じです。この漫画も、色々とテクいなあ。