今回のまんがタイムきららキャラット三作取り上げ(2017年3月号)

承前

 まんがタイムきららキャラットから三作を取り上げて、それぞれについて感想を書くという試みです。たまに数が増えたり減ったりする予定ですが、まあそれはそれという事で。
 選ぶのは好きな作品。その定点観測としたい所ですが、それでもほぼ自分の趣味が全開になってしまうでしょう。これ、と言う作品のが最終的に出来る場合も考えられますが、それならそれでいいかなあ、程度のゆるい縛りで行こうかと思います。
 それではいってみましょう。

黒田bbAチャンネル

 双子コーデ、やってみましょう! の回。やりたいけど断られたら、というそういうとこだけやたら豆腐メンタルなトオルンが可愛いですね?
 しかし、今回はるんちゃんが久しぶりに天衣無縫というか、突然深いことを言い出して笑いました。人生やること全てに意味を求める必要があるの? ってかなり鋭い指摘です。そうだねー、要らないかもねー。でもここでその言葉をぶっこんでくるるんちゃんが一番鋭いねー。これだから天衣無縫は。
 その後はちょっとやいのやいのしただけ、と言ういつもの『Aチャンネル』でした。こういうのでいいんだ、こういうので。鋭いのも勿論いいけど、この基本的にちょっとしたことを笑いところとして包む上手さこそ、『Aチャンネル』ですよ。そういう今回で一番輝いていたのはトオルンのお母さんですが。輝いてというか黒くなってましたが。私ともやってよ、っていうね。もう、可愛いお母さんだなあ。

大沖はるみねーしょん

 この漫画にはるみさんの妹という成分がぶっこまれてからしばらく経ちますが、気が付いたらぶっこまれた後結構放置されてましたね、あるみさん。ということで、今回は基本あるみさんサイドの話。というかいつものダジャレ。
 というか、あるみさんもはるみさんと同じタイプのダジャレストというか、ほとんど互換性があるので、その後はるみさんが出てきて何か変わるかと言うこともなくいつもの『はるみねーしょん』でありました。ただ、あるみさんが連れてくる、というパターンからはるみさんがあるみさんと同じムーブを、というのは今まででは出来なかったものなので、そこは素直に感心しました。その手があるかー、というね。
 そしてオチは今までとちょっと趣が違って、こういう〆も出来るんだなあ、という不遜な声がでたりしました。いやでも、いつもダジャレだから違う手をされるとそれだけで感心しちゃいますよ。

神無月羽兎『リトル・リトル・アリス』

 格ゲー回となると俄然スキモノとしては語りたくなるんですよ。その語りたくなる口をしてもこれはひどい。としか言いようがない格ゲーでありました。腕力で威力がとか分身とかはまだしも、いやまあ、それも大概なんですが、それよりも光るとかリアルパンチが飛ぶとか製作者は何を思ってこの作品を作ったのか、というプレイする前からその精神性に疑問を覚えてしまうものがあります。隠し要素として、というのが一番代表的な言い訳ですが、どう考えてもパーティーゲーにすらならないガチの喧嘩発動ゲー過ぎて、絶対なんかやばい草やってるよ……。よくて脳死だぜ……。って感想になろうものです。
 それはさておき。
 そういう状態が明るみに出て、誰もプレイしなくなったゲームを、しかし一人黙々とするライムさんの背中のよろしく哀愁っぷりは、なんだか堪らなく愛おしい。まあ、やってるのがハメ技の研鑽というのでどうなの、ではありますが、そこにはオワコンと言われてから、全てが始まるという言葉を贈りたいと思います。そういうゲームが、一人でもやっていればそれだけで何か尊いと思えるんですよ。
 それはいいとして、前回予想した通り、世紀末ヒャッハー! から何もなかったかのように復帰してますね。うん、そういうとこ大好き。