感想 あざの耕平「BLACK BLOOD BROTHERS 2 特区鳴動」

草河遊也富士見ファンタジア文庫・580円・ISBN:4829116714
内容を要約すると「大変な事になってきた」
特区に到着したジロー&コタロウを待っていたのは門前払いの嵐だった、という始まりで一巻の次の日が展開していきます。 濃い毎日だな。
んで、アクション色の濃かった一巻に比べて、今巻は多数のキャラの顔出し&立場確認と腹の探り合いをメインとした話であります。 それでは地味か、といわれるとそこはきちんと中途に見せ場を持ってきて、ダレの無い流れできちんと面白くしております。 ごめん正直、あざの耕平がここまでとは思ってなかった。 心理面の書き方や状況のひっくり返し、緩急の付け方といった所が上手い上手い。 中盤から終盤のミミコの振る舞い方とか、周りの人間の思惑の入り乱れっぷりは特に素晴らしい。 一巻からさらに進歩しているのは十分に特筆に価すると思います。 これはマジに大化けしてきましたね。 なんというか富士見ミステリー文庫の最大の功績は、あざの耕平を生き残らせたって事に尽きるのかもしれません。 もうちょっと功績増えてもいいと思うけど。 ああ、それとついでみたいでなんですが、草河さんの絵の雰囲気が作品に見事にマッチしていて大変良いと思います。 細かい表情とかが上手いなあ。