感想 川上稔『AHEADシリーズ 終わりのクロニクル 3』

さとやす電撃文庫・750円・ISBN:4840227314
内容を要約すると「あああおう」
読んでない人には全く意味不明の文字列ですが、読んでればこの台詞の意味が瞬間でわかる辺り、話の持っていき方が上手い証拠であると判断できますね。
壊し壊され直し直され頭突き頭突かれ招き招かれ抱き抱かれ想い想われとひたすらに長かった三話目もこれにて終了と相成ります。 メイド祭りもひとまず終了。
後半はいつもどおりの濃く早い展開でしたが、交渉面がややトリッキーだったり、京の大がんばりが功を奏してみたり、太陽のあんちゃんが最後にきっちり立って見せてかっこよかったり、ややエロが良い所をみせたと思ったら相方にもっといい所を持っていかれたりで、やや中だるみ気味だったところきっちり締め切って見事に収束。 お見事お見事。 章扉絵や挿絵の入るタイミングもお見事であります。 正直、メイド砲(仮称)は絵がないと面白さ半減だったかもしれませんね。 いや、とにかくお見事。
しかし、どうしても「都市シリーズ」の残滓(正確に言うと逆なんですけど)が出てきてもう、妄想が止まりませんよ。 テュボーンのアレの対処が「OOSAKA」の割り込み連射っぽいとか、京はベレッタに相当する位置だーとか、メイド砲(仮)はベンドーターだーとかもー、駄々漏れしてきていちいち脳内で対応させて悶えさせられます。 何の嫌がらせでしょうか? こういう風に対応を見つけて楽しめるのも川上稔ファンだからだろうと思いつつも、それ以外の人でも十二分に面白いわけで、あーもういいなあちゅくしょう!
まあとにかくよかったという事で。