こう書くということは何かしら語りたいわけですが、ネタバレ無しだとあんまり楽しく語れないので、バリバリで行こうかと思いますが、その前にガラにも無く評点。一応原作を知っている目から、です。
んで。
真島の兄さんを無しだと、100点中60点。
真島の兄さんが有りだと、100点中370点。
とにかく、真島の兄さん映画です。
ここから先はネタバレです。映画を見る気があるなら、ここで引き返した方がいい。
全体
お話としては一応、ゲーム版龍が如くを下敷きにはしているものの、桐生の話、というより「神室町のある事件の一日」を多面的に映像化しよう、という方向で作られたのかな、という按配です。
なので、桐生がメインと言えばメインながら、他の人物の話も同時進行で進みます。一日に限定しようとした為か、桐生の過去はほとんど語られませんし、遥との出会いも語られません。というか、遥の最初の出番はいきなり犬に餌やる所からです。
それ以外に、真島の兄さんや銀行強盗と警察、強盗カップル、謎の暗殺者などが挿話され、それゆえに桐生の出番が相対的に少ない、と言う事になりますが、どうもこれ、監督以下製作スタッフが、桐生よりも真島の兄さんが好きすぎるので、その余波もあるんじゃなかろうか、と思うところが多々有ります。
真島の兄さんの優遇さが半端ではない
では、真島の兄さんがどれくらい出張っているかというと、それはこの作品のメインともいえる暴力シーンから見ればはっきりとします。
- 桐生の暴力シーン
- 追ってきたヤクザを撃退。(冒頭)
- VS真島。(ゲームにあったシーン再現)
- VS真島。(桃源郷で銃撃戦)
- VS真島。(真の武器を使う真島との戦い)
- VS錦。(瞬殺&瞬殺。スタミナンスパーク)
- 真島の暴力シーン
- バッティングセンターで舎弟をぼこる。(「手ぇ上げて」→シーン→ぼこる)
- 桐生の情報を聞きに行く途中に、意味も無く舎弟に喧嘩を売らせる。
- 桐生の情報を聞く為に、残虐行為手当て。
- まだしていた喧嘩に仲裁と言う名の銃殺。(つばを吐いた舎弟に「道汚したらあかんやろ」で制裁)
- VS桐生。(ゲームにあったシーンの再現)
- 乗せられた救急車を強奪→神室町に。
- VS桐生。(ガッチャンガッチャンガッチャンガッチャン)
- VS桐生。(真の武器登場)
なんというか、真島の兄さんの方がスクリーンに映ってる時間が長いんちゃうか? という位、真島の兄さんFEVERでした。それだけでてるのに、キャラクターがいまいちつかめないというか、ちゃんと嘘はつかないネタもやってくれて、更にそれでわけのわからんキャラっぷりをアピールしてくれます。
正直、ゲーム版よりもマッドですが、なぜか舎弟達はついていっていて、正直「真島の兄さんならしょうがないな」としか思えれない状態になりました。
不遇キャラランキング
さて、真島の兄さんや元とは違う事になったカップルやらが出張っていれば、当然、まるで出張れなかった人達もいます。それをランキング形式で語ってみます。
- 3位:伊達さん&風間のおやっさん
- 2位:神宮
- 3位の二人よりも何しに出たのか分かりませんでした。
- 如何にも悪役確実! というヘリバササササ乗り込み演出で登場したかと思ったら、次の出番でもうかよ! でした。
- 一言も台詞無いって…。というかやってたの名越さんかしら。こうなると知ってたのかしらん…。
- 1位:錦山
- ぶっちぎりの一位。他の追随を許す許さないのレベルじゃないです。情けなさ過ぎて泣けます。笑いすぎて。
- 原作でも、どんどんいらない子化してかなり不遇でしたが、映画版はその比じゃありません。以下不遇ッぷり。
- 登場が残り20分位から。
- 過去の言及が無いから、桐生との関係がいまいち不明のまま。
- あまり意味も無く服を脱ぎ、刺青を見せる。いきなり見せられても。
- 最初、桐生を圧倒するも、その時の桐生が真島の兄さんとの戦闘の後で疲弊&てっぽで撃たれた後。
- スタミナンスパークを飲んだ桐生に瞬殺される。
- 由美の話を聞いている桐生の後ろで、普通にダウンしたまま。誰も注意を払わない。
- そのまま爆発までピクリとも動かない。当然、巻き込まれてるが、言及なし。
- もっとこう、なんというか、出番をというか……。
さておき。
出血量は少ないものの、痛々しい暴力描写や真島の兄さんの暴走、いきなり何の脈絡も無く、つんである100億をバックに登場する由美などに違和感が無ければ、十分楽しめるんじゃないか、と思います。