かーみーちゅー!

 というわけで、一年近くかけてゆっくり「かみちゅ!」を見て、コメンタリーすら聞き終わったわけですが、ああまた終わるのか…、瀬戸花に引き続き、これも……、と寂びしくなりました。
 世間的にはとうのとうに終わったものだし、見ようと思えば繰り返し見れるんですけれど、最終話を見てしまった、終わってしまった、という感覚はもう二度とは味わえないのだと思うと、なんだか寂びしくなるわけですよ。だから全力で味わってるんでもありますが。
 なんでしょうかねぇ、この、もう戻ってこない感じというのは。喪失、というにはあまりに簡単に再見が出来る。でも、なんだかそれも空々しく感じてしまう。また会えるのに、悲しさが減らない。なくならない。まさにぽっかり穴が開いたよう、だ。
 なんだろう、これ、と思う。終わった、と言う事実が身の内にあまりに深く浸透して、引き返して見る、という行為が空虚なものにしか感じられない。なんだろう、これ。
 良くわからない。
 でも、うんうん唸って、一つわかる事がある。
 それだけ、好きだった、という事だ。ほんの少し抜け殻になるくらいには、好きだったのだ。
 だったら、いう事は一つである。
 面白いものを、ありがとうございました。