感想 サンカクヘッド 『学園黙示録ハイスクール・オブ・ザ・ヘッド』

 大体の内容。「崩すのがギャグの基本、ってもいいのかなあこれ」。と、老婆心が爆裂進化するくらいに元の内容をサンカクヘッド色に染めてしまっておるギャグ漫画、となっている。それが『スクヘッド』なのです!(断言)
 というか、この企画を考えて実行した編集部の頭頂部は連載中安泰だったのか、端的に言えばストレスで禿げなかったのか、あるいは十円禿げくらい出来たのではないか。そんな心配すらするくらいには、崩壊という言葉がしっくりくる安心の内容崩壊ですが、まあギャグ漫画だし。とスルー力を発揮する必要がある、そんな漫画。正直申しまして、本編をガチガチに好きな人にこれは受け入れられるのか、というのはかなり不安がありまして、実際問題として駄目なんじゃないかなあ、という思いに囚われてしまいますが、でも元の内容を知ってないとこの崩しが笑えないわけで、その辺所謂痛し痒し。自分みたいに本編途中で脱落組、それでもアニメは一応見たレベルでも崩し方が楽しめはしたので、もしかしたら、ガチガチな人でも楽しめるのかも…。希望的観測ですね?
 それはさておき、この漫画はサンカクヘッド漫画なので、基本的にギャグのノリが躁です。テンションが高い、じゃなく、躁。言ってみれば、ヤケのやっぱち感すら漂う、一撃勝負の躁っぷりであります。それは、四コマ連載分の最後の方、所謂「濡れるッ!」回で最高潮を見ますが、とにかく「ッ!」で締める形で思いつく限りそれを連打するという、テンション高さを越えた何かを見せ付けてくれます。冷静に見るとここまで押ししてどうするんだ、というくらいワンアイディアワンパンチ。とはいえ、やる事が壊す以外出来そうもないギャグスピンオフ。それなら一撃勝負はむしろ正しい選択。一発で世界観破界する事こそ、こういうものの醍醐味だろうが! と言われると、その通りかもー!? と反応してしまいます。という事で、この配役、間違いなかったと言って過言ではないかもしれません。いや、過言かも。(迷い)
 内容の方で印象に残っているのは、「濡れるッ!」回もさることながら、毒島先輩が回転してどっかに行くという、亜空の内容の回でしょうか。内容の脈絡のなさといい、世界観崩壊の最もたる回でもある事といい、ここまで読んできていると大分耐性が出来てるはずなんですが、それを上回って頭がおかしい的反応をしてしまうから困る、という風になっております。いやあ、回転は強敵でしたね!
 とかなんとか。ああ、最後のサトショウ一枚絵も、色々ぶっ飛んでて大丈夫なのかなあ、でした。