感想 えのきづ 『琴浦さん』4巻

琴浦さん4 (マイクロマガジン☆コミックス)

琴浦さん4 (マイクロマガジン☆コミックス)

 大体の内容。「東京!」父に呼ばれ、東京に来た琴浦さん。そこにいつもの面々がいつも通りやってきて、東京見物に。その影で、父の策謀が…。というとなんかかこいいですが、父の策謀は相当ちゃっちいし、東京見物は途中で金が尽きて金の掛からない行動に移行するしでスケール感が尻すぼみなのは感心すらします。こういう所が妙に等身大ですよね。大盛り上がりはしてるけど、高校生の出来る範囲であるなあ、とか。ある意味、今回場所が変わった意味が琴浦さんの妹登場の為だけだ、というのは分かりやすいですね。全ては妹ちゃんの為!
 そんな妹絢香ちゃん、最初の登場時点ではちょっと険があるかな? きつい性格かな? と思ったら父母が駄目だからいじけて、すねて、であり、琴浦さんにはその心が読めるので、分かりやすい子供のツンデレ過ぎて可愛い! とちょっと前後不覚なくらい構ってやったりするのでした。そこがなんか変な状況になってるものの、姉妹の交流であるなあ、とほっこりしたりもします。更にどんどん打ち解けていくと可愛い子やないか……。と思わされる状況に。確かにとうが立ってても、小学生なんてこんな感じだよね。
 で、それゆえにその後の父の所業がめちゃ許せんよなー! になります。策謀の結末が酷くなってざまあ! と思ったら、こんな事になるとは。でも、ちゃんと琴浦さんががっつり怒ってくれたので、溜飲は下がったりもしました。ある意味、琴浦さんの成長と、姉としての自覚がそうさせたんだろうなあ、と思える、苛烈な怒り方。色々昔の自分を絢香ちゃんに重ねてしまったゆえでもあるんでしょうけれおdも。しかしそうであっても少ししか反省してないめいている点が、ちょっと問題があるなあ、この父。とか思ったりも。そりゃ、いい父なら琴浦さんがアニメ1話前半の死んだ目になる事なんてなかっただろうけどさ……。一応琴浦さんの怒りで天罰覿面だったし、絢香ちゃんに対してもちゃんと向こうとしているので、今後の状況次第では許してやらんでもない。←何その立ち位置
 さておき。
 今回は父&妹編だったので、真鍋君と琴浦さんの仲に進展はほぼありませんでした。イベントが絡むと全く進まない、ってどういうことだってばよ! そういう時こそ伸びるもんだろ! とか思いますが、その辺は、そんな暇無いんだよ! 今回もイベント進行が重要なんだよ! ラブラブなんて今回は瑣末ですよ! って面構えであります。ある意味二人の仲は安定期とも言えますが、もうちょい進めよお前ら! と囃し立てたくなってきたりも。真鍋って、エロ脳のわりに紳士でヘタレだよなあ……。そこがいいんだけど。
 後、キャラ話をもうちょいすると、森谷さんが髪切った? になっており、全然別人に見えて困りました。表紙に載ってるのが森谷さんです。最初分からなくて誰なんだあんた一体……。と思ったのもむべなるかな。なんでそんな事に? というのは明らかにされてないですが、真鍋兄の件での気持ちの問題だったんでしょうか。しかし、だからと言って失敗じゃね?レベルなのはどうしてなのか。えのきづせんせはなんで森谷さんを失敗イメチェンさせたの? という点は疑問の余地はありますね……。単に髪型に面白みがなかったとかそういう思いがあったのかもしらんですが。
 更にキャラ話すると、父秘書の長谷川さんがとても微妙な職能だったのがツボでした。いい人なんだけどいい人以上の感じがこの話では出なかったなあ、という印象も。おかげで、琴浦さんも父の策謀に気付いたりしたわけですので、若干間の抜けているのはしょうがなかったとも言えますが、でも周りの評価をもうちょい見せたり、職能のいい所も見たかったかな。とか。最後の所なんて結構な間抜けっぷりで、ちょっと可哀想でしたし。
 とかなんとか。