大当たりの臭い

 ファミ通文庫の第五回えんため大賞受賞作である所の、
 「吉永さん家のガーゴイル」(田口仙年堂・著)が大変よろしいですので、
 ライノベオタの方は一食抜いてでも買っておくことをお勧めします。内容はふんわか日常物なのでふんわかな本を読みたい人にも強くお勧めします。コメディなので深刻な話しを読みたくない気分の人にお勧めします。文章に癖が少なく読みやすいので、暇つぶしに文章を流し込みたい人にもお勧めします。律儀なガーゴイル(石像)と人との交流の話しなので、不器用な関係が好きな方にもお勧めします。日向悠二氏の表紙絵が萌えかもしれませんが、メインが石像と少女グラップラーともやしっ子おにいさんなので、読んで萌えられなくても当方では責任を負いかねます。その辺を了承出来る人にはお勧めします。そろそろ長くて読み飛ばすせっかちさんがいるかもしれませんが、「吉永ガー」は全6話構成の短編の集まりみたいな形なので長文を読むのが苦手なせっかちさんにもお勧めです。我ながら「吉永ガー」は名略だと思うのですが、そうは思わない人は「吉永ガー」を一度手にとって見ていただけたらその理由が分かってくると思います、分からなくても責任は取りませんが。ああそれと、作者の名前が「田口仙年堂」なので、漢字5文字の名前に縁を感じる人にお勧めします。それに何故か抽選で絵馬が当たったりするので、変物コレクションをしている人にもお勧めします。プラ板しおりは私のものです。「こんなにお勧めしたおすなんて。こいつ、ファミ通文庫の回しモノじゃねえのか?」と思った人は、私の正体を見極める為に「虎穴に入らずんば虎子を得ず」とばかりに読んでみることをお勧めします。回し者ではありません、…ありませんよ?
 なんだかとち狂ったようにお勧めしてしまいましたが、本当に良い物なので、気になった方は手にとって見るだけでもしてみてくださいな。
 あとは、「田口仙年堂」がこの一冊で消えない事を世田谷区の方角に向かって祈りましょう。
 ファミ通文庫って賞をとっても消える人が多いけれど、今回限りは消すなよ、エンターブレイン
 消えたら焼き討ちだ!(←落ち着こう)
 そういうわけで、
 ファミ通文庫吉永さん家のガーゴイル」(田口仙年堂・著)
 お勧めです。