感想 井上堅二 『バカとテストと召喚獣』

バカとテストと召喚獣 (ファミ通文庫)

バカとテストと召喚獣 (ファミ通文庫)

 内容を要約すると「バカがテストで召喚獣」。原題に限りなく忠実な内容です。

  • バカとは。
    • 内容的なバカとキャラの実際的なバカとがミクスチャー。バカの方が強いんだ!
    • オチもバカ。最後のゲンゲン肩透かしっぷりはグゥレイト!(ディアッカ風に)
  • テストとは。
    • 青天井テストシステム。
    • 総合力がものをいう。が、それゆえにピンポイントの強さが隠れていたりもする。
    • それと召喚を足し合わせた上で、更に下克上物語。架空戦記的な意味で。
  • 召喚獣とは。
    • 作中において説明一切無しで召喚&使役&召還可能。できるったらできる。
    • テストの点で強さが決まると思うなよ! という事は無く、強さが決まる。
    • その召喚獣を戦わせる代理戦争システム。何故戦うのか不明。普通に点数比べればいいのでは?
    • テストの点が強さなら、バカはどうすれば、という感じでピンポイント力やあの手この手。

 という感じですか。バカですね。
 さておき。
 学園っちくな雰囲気&一人称から、どうしてもドクロちゃんと比べてしまう自分がいます。というか、ドクロちゃんがなければ出てこれなかったかもしれない感が無きにしも非ずなので、相対的にドクロちゃんの偉大さを感じました。
 さておき。
 ある場所で卑怯、という言葉が出てきて、これが「お前が言うな」的な意味で気にかかってましたが、戦争とかいってもよくよく考えるとやってる事もテストだし、やってる当人は青少年なので、その辺がかっちりしてなくてもいいか、とか思いました。
 しかし、章と章の間に入るテスト解答一問一答は上手い。テスト描写を完全に省いているので、こういう所で補完されててよいです。更にイラストも主人公のバカっぷりもきっちりと、そしてオチへもきっちりと繋がっていて好感。さすがM女史、と、その背後関係の人たち!
 続きも決まってるみたいだし、さてさてどうなるやら。