感想 井上堅二 『バカとテストと召喚獣7.5』

バカとテストと召喚獣7.5 (ファミ通文庫)

バカとテストと召喚獣7.5 (ファミ通文庫)

 内容を要約すると、「バカの詰め合わせ!」。基本路線バカ短編ですが、最後のはバカじゃない、いい話なのは『.5』シリーズのお約束であります。たぶん。うん、今決めた。お約束です。それ以外はバカコメの愛称で知られる*1『バカテス』、当然バカです。安心安全太鼓判付きのバカ。短編だからバカ中心でバカ以外しなくてもOKだぜい! というくびきから放たれたただのバカ話が羅列され、それを我々はぶへへへへははぅと楽しむ。なんという理想社会! 今回は明久子ちゃんに秀吉の正しい学校着まで登場で、パーフェクトならぬプリフェクチオン!*2
 そんなわけで、一話ずつ軽い雑感。

  • 『僕とダウトと男の尊厳』
    • ただの飯賭けダウトが、突如男としての尊厳に対する挑戦へとすり替わっていく恐怖。何故脱衣と言った秀吉。そのせいでちょっと酔いが入ったからって速攻でムッツリーニ*3と秀吉を睡眠薬で場から除外して、脱衣&明久子ちゃん爆誕を狙う姫路さん本性が黒すぎです。昔の姫路さんのピュアさは一体どこに行ってしまったのでしょうか?(問いかけオチ)
  • 『僕とホンネと召喚獣
    • 召喚獣が召喚主の本音を話し出す話。美波の本性可愛すぎだろ……。「いやー」とか…。美波の隠す辺りはもとから読者側は知ってる気持ちなわけですが、それが漏れる→慌てるの流れが美しすぎる。隠匿美!(違う)。他の面子の本音は特に変わった様子は無く、大変楽しそうでした。イヤァホォォォー!とか叫びすぎ雄二の本音。スパッツの中身が見たいとかストレートすぎムッツリーニの本音。そして何故か白すぎ姫路さんの本音。嫉妬全開だけど、お前誰だ。ダウトの時と同じ人なのか。
  • 『僕と福引と闇の鍋』
    • これが姫路さんの料理力! 溶けるってお前……。そして、姫路さんをしばらく住まわせようってことになり、8巻に続く。マジ色々な意味で明久の命が心配です。料理に美波に異端審問会、危険はそこら中にある。
  • 『ウチと日本と知らない言葉』
    • 何故美波が“ウチ”というようになったのか、の端緒のお話。美波が最初は馴染めなかったのが、明久によって馴染めて行くようになる、という話であり、この明久、マジバカだけどマジいい奴。好漢、というと雄度が高くなって違うけど、でもそういうのが一番近い。そんな、いい奴。それが美波の気持ちを解きほぐしていくんだなー、と分かるいい話しでした。

*1:てるらしい。ソースはテレビCM。

*2:意:パーフェクトと同じ

*3:秀吉の脱衣を想像して光の速さで失血死しかける辺りが、この巻のムッツリーニのハイライト。