それはないよ……。

 今日がお仕事の最終日かと思ったら、昨日で終わりだった。い、勇んで気張って行ったわしの立場は? あ…? あ…?
 混乱していても時間の無駄なので、お出かけに切り替えてみる。初買い物だー!(「ビックボルフォッグだー!」の調子で)
 買い物する物は既に予定を立てている。待望の最終巻である虚淵Fate。まだ一冊も読んでないが、虚淵さんが好きな自分にとってはこれは買わないといけない物。
 そう思い、アニメイト岡山店へえんやとっと。メロンブックスを見る前にアニメイトをのぞく。人多し。その波を乗り越え、二回へ登る階段へと向かう。その途中で新刊を平台に、虚淵Fateが謎の箱つきで一個だけあるのを確認。これはなかなかピンチかもしれない。どうせメロンブックスならタワーってただろうから、まだ少しはあるだろう。でも早いとこ買ってしまわんとな。
 そう考えながらメロンブックスに上がってみる。さあ、新作同人のあるスペースまで行ってみよう。
 と、そこででかでかと書かれたなにかが、目に入った。
 
「Fate/zero4巻の入荷分は完売いたしました」
 
 な、な、んだとっ!?
 ということは……。
 アニメイトにあった、あれが最後の一冊ッッッッ!!
 それに気付けば次の行動は素早かった。ダッシュできるほど広くないので、慌ててつつでも騒がずに急速反転してとってかえす。その虚淵Fateはハオレノモノダーッ! と心で絶叫。絶叫してないと今この瞬間にも買われてしまうかもしれない、という恐怖で悲鳴が漏れそうだった。階段を慎重且つ大胆に歩き、降りる。
 あるか、あるか、あるか、まだあってくれっ!
 視界に、先ほどの平台にが入る。あるか? あるのか?
 あった。まだ一個だけぽつんと置いてある。
 すすと進み、その一冊を手に取る。途端に安心が心を支配する。まだ買ってないけど、手に入った。あと一日、いや一時間来るのが遅かったら間違いなくなかっただろう。レジに並ぶ途中で、そういう事実に思い至り、冷や汗が流れるのを感じた。でも、手に入れられたんだ。よかったじゃないか。うん。
 というわけで、清算後はテンションが高まりに高まってしまい、他の店でも色々と物を購入して一気にお金がなくなりましたとさ。
 いやー、新年早々から縁起がいいのか悪いのか。
 そんな一日。