感想 葵せきな 『生徒会の一存 碧陽学園生徒会議事録1』

 内容を要約すると「今日も生徒会は平和です」
 なんというぐだぐだ小説。作者があとがきで「四コマ小説」と言っているだけの事はあり、ひたすらだらだらだらだらだらだらだらだらと終わりまで突き進みます。ほとんど事件らしき事も大きなトピックスも起きず、本当に雑談だけで進むわけですが、いいですなっ、このぬるさ! なんだか裏のありそうなネタがありそうなのに、それを出さずにここまでだらけさせたのには、正直脱毛。
 それにしても杉崎のナイスバカっぷりと、それが何故そうなったかという事実が露見した時は瞬間最大風速的に噴きました。お前バカじゃね?! ←褒め言葉?
 それ以上に興味深かったのは、やはりこの作品のある種根幹が進行し始めた辺り。特に『死響死滅』のくだりと「ガガガ文……」が腹痛くてヤバイヤバイ。ちょ、作者ある意味自重! という愉快痛快展開でした。その後の締めがまた妙な綺麗さで、作者の上手さというのが勘違いできる仕様なのもGJ。
 で、これ続刊するん? 大丈夫なん? これだけの総合パッケージ力の高さを、コレに使っていいん? と、老婆の心が発露してしまう、昨今であります。