感想 ika 『かくげいぶ!』1巻

かくげいぶ! 1巻 (ファミ通クリアコミックス)

かくげいぶ! 1巻 (ファミ通クリアコミックス)

 大体の内容。「なんだぁ…… JCが格ゲーするだぁ…… いったいなんのリストだよてめ―――っ!!」そんなわけで、JCが格ゲーする青春。それが『かくげいぶ!』なのです! というと語弊がある辺りが流石のikaさんであります。いつものフェイント混じりのボケ攻勢に、するっとボケを混ぜてくる。つまりボケ倒しだ! そんな漫画に仕上がっているかと思います。
 話としては、空手の夢断たれていたさくらさんが、何の因果か全く空手と関係無い部活、しかも格芸部に入部してしまう事から全てが始まります。そこに集まる面々は癖が妙に強いのばかり。その中にあって、空手部でいいとこ行ってた以外の特性が無いさくらさんは埋没してしまう、と思いきや、意外と格ゲーセンスがある、というのが表現されたりします。でも、まだ蛹の段階なので、どうやらあるようだ、程度でして、その為にやっぱり他の濃い面々に埋もれてしまっている、というのが不憫であります。この逸材っぷりが開花するまでは、まだ時間が掛かるのかもしれません。
 さておき。
 基本的にこの漫画はときとさん(部長。わりといじる役。それなり)とアレクさん(部員。とにかくワンパク。大きい)がウメちゃん(部員。部一の強者でいじられ役。小さい)をどうにかする、という方向で進む為、ウメちゃんが大変不憫に感じる事しきりだったりします。既にさくらさんが不憫な位置にいるというのに、それすら奪おうというのか! というジョークすら飛び出る不憫さで、でもそれで部は滞りなく回っている感じだったりするので、パワーバランスって大事だなー、とか思ってしまいます。
 パワーバランスでは仲裁役、あるいは調停役、というかツッコミのマコさん(部員。読モで苦労人。普通)の存在も欠かせません。ウメちゃんもツッコムというより怒る!なので、尚更のバランスメーカーぶりです。後、基盤の整理や入れ替えなどもこなせるので、倍率ドン! 濃い面子の中にあってもぴりりと効く、縁の下の力持ちであります。
 効きではキヌちゃん(部員。ブラコンで知識勢。小さい)の存在感も中々。というか、兄好きはヤンデレの素質を持たないといけないのか。不文律なのか。と言うくらい普通にブラコンで、しかもその兄が格ゲーの強者で、と言う流れから話も展開していきます。自身の格ゲー力は低い、知識勢なのもバランス的に見事に決まっていると思います。
 そんな彼女らのバタバタ。それが『かくげいぶ!』なのです!
 さておき。
 好きキャラの話をすると、普通にアレクさんが好きです。奔放! と、パワーバカ! の間を行ったり来たりする雰囲気がいいですね。基本的に控えめなウメちゃんを行動させる手腕、というか天然っぷりが欠かせないキャラでもありますし。後、ikaキャラとしてはでかい。ある意味、ikaさんが一番テンション的にてこずっているのかしら、とか思ってしまうくらい普通にでかい。いいじゃない……。
 とかなんとか。