先に総評
今月号はゲストがいつものように多いだけで、新連載も連載終了もない、総評する側としては凪のような号であります。まあ、ゲスト多いというのがクローズアップしやすいんで当然のようにクローズアップしますが、そのゲスト9作の中で、2作がミラクからの刺客、というので、きららがミラク色に染まってきてる感じがあります。実際に連載にも不可思議な雰囲気を持つ作品、『コドクの中のワタシ』とか『サンタクロース・オフ』とか、ファンタジーとかちょっと時代の違う雰囲気の作品、『しゅばりえーる』とか『アンネッタの散歩道』とか、ミラクが独自路線として、きららのカウンターヤックデカルチャーとして機能していた方向性が、きららに逆輸入されてきている、と感じる訳ですよ。とはいえ、もっとも大球めいているゲストがきららの方向性の『幸腹グラフィティ』ですし、ゲストも現実寄りなのが多い辺り、きららはきららの方向性を貫きつつ、新たな道も開拓している、という見方もできようかと思います。
さておき。
次号の展望ですが、しばらくゲストで散発的にやっていた阿部かなり『サンタクロース・オフ』が連載昇格、そして代原ゲストから連載を勝ちとり続いていたオゲ『女子大生生活様式』最終回がトピックになるかと思います。どちらとも、頑張りましたね、と謎の上から目線をしてしまいたくなります。前者は連載昇格からどうなるか、後者はどんな最終回を見せるか。楽しみであります。
個別チェック三連弾
- 津留崎優『箱入りドロップス』
- ひゃー! 関さんだー! と言う事で、関さんが雫ちゃんにちょっと昔の話をしたりする回です。基本的に悪意というのに慣れてない雫さんが、相ノ木妹に「嫌いです」、と言われて何が何だかな状態だったのを、関さんが上手く誘導して、次回以降で収まるだろうなあ、という雰囲気を醸し出しておりました。というか、関さんの過去の話に出てきてたの、あれ、委員長か? くそー、いい奴かよ。
- シュガー『さつきコンプレックス』
- ざら『しかくいシカク』
- くるぶっチの名前が栗菱ってなってるー!? という驚きの中、くるぶっチを取り巻く恋愛模様が描かれる、けど十子にそういう機微が分かる訳もなく、なんか変な三角関係が構築されてきております。十子、くるぶっチ、両人が自分への好意の矢印に気づいてない、ってこれ三角関係として成り立つんですかねー! というか、十子はくるぶっチとの関係はそのエロ視点目当て、ってのでなんか微妙に酷い感じがあります。両想いとか無茶苦茶遠そうなんですが。