今月のまんがタイムきららチェックポイント(2016年6月号)

先に総評

 今回も最前衛は荒井チェリー三者三葉』であります。アニメ化に関する情報連打であり、更にアフレコ体験記、キャラソンの組み合わせ発表など、『三者三葉』でなくばきらら4コマにあらずというアトモスフィアです。いや、そんなのありませんが。
 さておき、今回は休載二つなのでそれなりにゲストが多くみられる号となりましたが、個人的にはいまいち乗れないのが多かったです。しかし、そんな中にあってもこれは、というのはあるもので、それが西巳しん『泣き虫ストラテジー』。悪魔だから人を泣かせないと駄目、というよくよく考えるとふわふわした悪魔の設定と、その中にあって人の泣き顔を明るくしたい、という悪魔の子のお話。案外トリッキーです。ミラクが創設されてこっち、こういうある種特殊な設定のものも、元からそこそこはあったにせよ、たくさん増えてきたのは個人的には嬉しい所です。とはいえ、『泣き虫ストラテジー』、どこまで行けるのか。連載勝ちとってくれたらいいのになあ。と思うばかりです。
 さておき、今回の号ではあともうちょっとで終わりそうな漫画がいくつか見られます。実際に終わったもっつん*『ひめかみ*ダイアリィ』もですが、それ以外にも次号最終回の茶菓山しん太『チェリーブロッサム!』、とうとう一位を取れるか? という段階に到達したオカモト『ランキンガール』、上級生組卒業を前にした花咲にいお『明日はアイドルれいかちゃん』などがそれに当たります。この数カ月で多分一気に誌面が変わる、というアトモスフィアが、この辺りから匂ってきます。その過程で、またきららがどう変わっていくのか。最近の微妙に退屈な後半戦が改善されるのか。注視していきたい所です。

個別チェック三連弾

  • 津留崎優『箱入りドロップス』
    • 陽一と雫さんの、プールデート! 泳ぎを教えるという建前のプールデート! ということで存分に楽しんで、どっちもどっちもいい感じでしたが、最後に告白するか、陽一! という段階に到達したのはビビりました。とうとう踏み込むのか! でもこの流れなら確かに行ける! やれ! という声援を、しかし陽一は踏み潰してぐだりました。いったいなんのリストだよてめー! というよく分からない怒りも覚えましたが、それはそれで陽一の可愛らしさでもあると気付くと、ふほほ、という謎笑みが浮かぶのでした。でも、いつかは言わないといけないんだぞ、陽一。周りに邪魔も無い今回みたいなベストコンディションはそうそうないんだぞ、陽一。それなのにこれって大丈夫なのか、陽一。
  • 文月ふうろ『オリーブ! Belleve,"Oiive"?』
    • 女の子がいちゃこらしているだけではないんですが、でもこの漫画のいちゃこらは本当にいちゃこらなので、いちゃこらいちゃこらうらやま、しいな! といういちゃこらっぷりでした。というか、今回の樹とかみてもまだ手品だと思っているというのはどういう思考回路なんですか!? なんですけど、案外普通じゃないって気づいているのかもなあ、とも。そう言う部分の感受性を消されているという可能性も。それはちょっときついなあ。さておき、眼鏡っ子が、眼鏡を取るな! という想いは誰もが持ったかと思います今回。でも、凛々しかったので不問とします。←何様だ
  • 湖西晶『〆切ごはん』
    • 胡麻さん来訪! アシしてくれるよ! やったねゆかりさん! というのより、凄まじい数の姫騎士フィギュアにオーク男爵がいっそ殺せ! ってなってたのが印象に残り過ぎてもう。というか本当にあれだけの数姫騎士がだぶるってどれだけ買ったと言うのか。生み出して手に入れた金をまた元の姿に。輪廻転生! あ、トーストにチョコ+塩コショウは中々旨そうでした。甘いものにちょっと辛いものを足すと味わい深いんですよねえ。

今月のワンワード

ノーパン

  • 最後の最後で大倉山先輩がいい仕事をしてくれましたね。最近はその辺のキャラクター性というか、個性がぶれぶれでしたから、最後をきっちり〆たのは好感触です。ああ、この漫画も終わるんだなあ。