今回のまんがタイムきららキャラット三作取り上げ(2016年11月号)

承前

 まんがタイムきららキャラットから三作を取り上げて、それぞれについて感想を書くという試みです。たまに数が増えたり減ったりする予定ですが、まあそれはそれという事で。
 選ぶのは好きな作品。その定点観測としたい所ですが、それでもほぼ自分の趣味が全開になってしまうでしょう。これ、と言う作品のが最終的に出来る場合も考えられますが、それならそれでいいかなあ、程度のゆるい縛りで行こうかと思います。
 それではいってみましょう。

黒田bbAチャンネル

 田舎話二回目。大笑いな部分は無いものの、小笑いは小刻みにぶち込んでくる、ある意味黒田bb先生のストロングスタイルな回でありました。トオルンのおばあちゃんが細かくトオルンのるんちゃんラブを刺激しているのが特に好みの展開です。こういうおせっかいな感じは他の人ではされないから、余計に目新しく映りました。そこんとこ、誰もが知っているから逆に触れない、というのがあるのを、そこからはちょっと違うから、というのでやってくる。見事。
 それにしても、田舎描写というのがやたら巧みでしたよね。そうそう、夜でも蝉は出てくるんだよ、とか。それ以外だと個人的には空を見過ぎて道から落ちるの天丼が最高でした。空が高いから、つい見ちゃうというのは、都会っ子らしいものがありました。

伊藤いづも『まちカドまぞく』

 みかんさんが引っ越してきた! ということで、シャミ子家の隣にみかんさんが住むことに、と思ったら桃さんも反対の部屋に住むことに、というなんだこの挟撃、という回となりました。珍しくみかんさん主体の回でありましたが、桃さんの姉、桜さんの話もちらほらと。綺麗で大ざっぱで、なんとなくだけど生きてそう。ってどういうちゃらんぽらんなんだろうと思ってしまいますが、あれでみかんさんやシャミ子の呪いに干渉する力を持っていて、というのでわりと出来る人っぽいんだよなあ。どういう登場するんだろうか。そこまでこの漫画はいけるんだろうか。
 さておき。
 個人的に今回のベストボケは桃さんの、シャミ子父が箱になっているのに箱物持っていったら質の悪いジョークかな、となっているところでした。ママさんがすぐにお米券でいいです! って言ってくるのも含めていい笑いどころでした。

内藤隆『黒髪巫女とマリアウィッチ』

 お祭り回。定番のネタですが、そこに序盤で麻呂猫様を助けてグルーミングしたり、というのがちゃんと後半の展開に効いてくる、という面白い構成でした。というか麻呂猫様、一体どういう類なんだろうか……。神の眷属くらいなんかなあ。
 にしても、この漫画本当に女の子可愛いですヨネ。それ以外の部分でもしっかり優しい雰囲気があって、安心してみていられます。今回だと、麻呂猫様のエスコートでマリアちゃんが嬉し楽しとやっているのが良かったんですよ。気に入られたから、というので最後にその辺でとれるとはいえ親愛の形の贈り物も貰って、というのである意味この辺りに馴染んだ証みたいでもあるのかしら、とか。