まあ、どのくらいの数の電撃4コマオタがそういう仲間をゲットできるかは別にして、「電撃4コマはまったく知らないんだが、しかし自分のオタ趣味を肯定的に黙認してくれて、その上で全く知らない電撃4コマの世界とはなんなのか、ちょっとだけ好奇心持ってる」ような、ヲタの都合のいい妄想の中でも飛び切り上等なのに出てきそうな仲間に、電撃4コマのことを紹介するために見せるべき10冊を選んでみたいのだけれど。
あくまで「入口」なので、時間的に金銭的に過大な負担を伴う単発読みきり、未単行本化のは避けたい。
できれば単行本化、長くても予定に入っているのにとどめたい。
仲間の設定は4コマ知識はいわゆる「サザエさん」的なものを除けば、「あずまんが大王」程度は見ている。萌え4コマ認知度も低いが、作品にはけっこううるさい
という条件で。
出した順番は実質的には意味がない。
「放課後プレイ」(黒咲練導)
まあ、いきなりまだ予定のかよとも思うけれど、「放課後以前」を濃縮しきっていて、「放課後以後」を決定づけたという点では外せないんだよなあ。長さも一冊(予定)のようだし。
ただ、ここで娘さんの黒ストトーク全開にしてしまうと、仲間との関係が崩れるかも。
この情報寡少な作品について、どれだけさらりと、卑屈にならず薄すぎず、それでいて必要最大限のM話を仲間に
伝えられるかということは、オタ側の「娘さんに虐げられたい能力」の試験としてはいいタスクだろうと思う。
「4人いるっ!?」(H・製作所)、「5人いるっ!?」(H・製作所)
アレって典型的な「オタク作者が考えるオタクに受け入れられそうな4コマ(そうオタク作者が思い込んでいるだけ。実際はそこそこしか受け入れられない)」そのものという意見には半分賛成・半分大賛成なのだけれど、それをオタ仲間にぶつけて確かめてみるには一番よさそうな素材なんじゃないのかな。
「電撃4コマオタとしてはこの二つは“ギャグ漫画”としていいと思うんだけど、率直に言ってどう?」って。
「よろずやベガス」(あまのしん)
ある種のゲームオタが持ってるゲームファンタジーへの憧憬と、メタ的な内容へのこだわりを仲間に紹介するという意味ではいいなと思うのと、それに加えていかにもあまのしんな、
「オタ的なださカッコわるさ」を体現する兄さん
「ツンデレ好みな女」を体現するオルガさん
の二人をはじめとして、オタ好きのするキャラを世界にちりばめているのが、紹介してみたい理由。
「ゲマママ」(野月楓)
たぶんこれを見た仲間は「これPS誌の付録だよね」と言ってくれるかもしれないが、そこが狙いといえば狙い。
「家族ゲーム」(鈴城芹)
「やっぱりラブコメはオタのためのものだよね」という話になったときに、そこで選ぶのは「電脳青少年攻略法」でもいいのだけれど、そこでこっちを選んだのは、この作品にかける鈴城芹の思いが好きだから。
キャラが増えて、尺の関係上断腸の思いでエピソードを削りに削ってそれでまたキャラが増える、っていうのが、どうしても俺の心をつかんでしまうのは、その「キャラがいる」ということへの諦めきれなさがいかにもオタ的だなあと思えてしまうから。
家族ゲームのキャラの多さを俺自身は過多とは思わないし、もっと増えるだろうとは思うけれど、一方でこれがあずまきよひこや海藍だったらきっちりメインオンリーにしてしまうだろうとも思う。なのに、キャラのエピソードを減らしてでも新キャラを作ってしまう、キャラを退場させないというあたり、どうしても「自分が生み出したものが捨てられないオタク」としては、たとえ鈴城芹がそういうキャラでなかったとしても、親近感を禁じ得ない。作品自体の高評価と合わせて、そんなことを仲間に話してみたい。
「USA」(北浜勇介)
今の若年層でソダン見たことのある人はそんなにいないと思うのだけれど、だから紹介してみたい。
ゲーム部よりも後の段階で、電撃4コマの哲学とか方向性とかはこの作品で頂点に達していたとも言えて、こういうネタの作品が電撃4コマで今の時代に載っているんだよ、というのは、別に俺自身がなんらそこに貢献してなくとも、なんとなく電撃4コマ好きとしては不思議に誇らしいし、いわゆるサイトでしか北浜勇介を知らない仲間には見せてあげたいなと思う。
「ゲーム犬」(岩瀬さとみ)
岩瀬さとみの「目」あるいは「話作り」をオタとして教えたい、というお節介焼きから見せる。
「正義の味方育成中」(小狸 困)
これは事態が良く分からないよなあ。状況が見えるか否か、そこのスリルを味わってみたいなあ。
こういう中二病小説風味の戦隊をこういうかたちで4コマ化して、それが仲間に受け入れられるか、わけわからなさを誘発するか、というのを見てみたい。
「日がな半日ゲーム部暮らし」(祥人)
9本まではあっさり決まったんだけど10本目は空白でもいいかな、などと思いつつ、便宜的にゲーム部を選んだ。
放課後プレイから始まってゲーム部で終わるのもそれなりに収まりはいいだろうし、電撃4コマ黎明期の幕開けとなった作品でもあるし、紹介する価値はあるのだろうけど、もっと他にいい作品がありそうな気もする。
というわけで、俺のこういう意図にそって、もっといい10本目はこんなのどうよ、というのがあったら
教えてください。
「駄目だこの電撃4コマオタは。俺がちゃんとしたリストを作ってやる」というのは大歓迎。
今更行われたこの試みそのものに関する意見も聞けたら嬉しいが、突発的に今更思いついただけなので反応されても困る。