先に総評
今月号は二大休載頻繁組である『あっちこっち』と『棺担ぎのクロ』が同時攻撃(ダブルアタック)だー! と言う感じで休んでしまわれているので、その分をゲストが埋める形となっておりますが、代原めいたのよりも来訪ゲストの方が目立つ号となっております。中山幸『ブレンド・S』の新生苺香さんのドS加減も素晴らしかったですが、それよりも目を引いたのは川井マコト『幸腹グラフィティ』。今回はうどん! という回でしたが内容的にはいつものほっこり幸腹味、なんですがテクニック部分で目を引くのです。それは、28P〜30Pに渡る横読み可能構成。つまり、一段目なら一段目で横に読んでいけるというテクであります。寡聞にしてこの構成を見たのは初めてなんですが、これ結構とんでもなくないですか。普通の4コマの構成も犠牲になりそうでならない絶妙な塩梅でありまして、個人的には4224『グレーゾーン』と塀『たらちねパラドクス』級の衝撃だったのです。これが単行本に載ってもっと広く知られるのが待ち遠しいですよ。と言う事で今回も総評がゲスト語りで終わります。
個別チェック三連弾
- 茶菓山しん太『チェリーブロッサム!』
- つばきさん、言ったー! んだけどなかなか伝わらない大咲のニブチン具合に流石に腹が立つレベルでしたが、それでもちゃんと伝えて、ちゃんと返答貰えて、悲しいけど良かったですね。ここで伸ばし伸ばしするのは現代的な萌え4コマ漫画ではないですし。でも、大倉山先輩の、駄目はどういう意味合いだったのか。これも単純に恋愛というのとは違うっぽいんだよなあ。大咲、モテているように見えて微妙な関係が多過ぎる奴になってきたなあ。これはこれで面白いと言えるのでは。
- 津留崎優『箱入りドロップス』
- 実は結構珍しい、女の子面子だけで話が進む回でありました。萌さんが相ノ木に美味しいチョコ作ってあげたいじゃん。という成程、爆発しろ事案でありましたが、雫さんがどんどん成長しているのだなあ、というのも垣間見える回でもあります。スマホも使いこなせている、だと……? というのが個人的にはでっかかったですね。本当に成長しているんだなあ、というのが分かる内容でした。後、萌さんの料理スキルの無さで雫さんの問いかけに涅槃に旅立とうとしてた(意訳)トコも良かったですね。“パーン”ってあなた。そんなに分からなかったか。まあ、スキル無いとそうなるのは分かるんだけど。でも“パーン”まで行かなくてもいいだろうに。
- 荒井チェリー『三者三葉』
- 園部さんの秘密が、今暴かれる! と言う事で家の場所が知られる回でありました。単に稼業の場所の二階だったので意外性ゼロですが。まあ、稼業と家とが近いと何かと楽ですからねえ……。にしても、催涙スプレーを誤って、の部分で園部さんの怪物っぷり、効いてないっぷりはたまげましたよ。涙出ました、ってほんのりしか出てない! どうなっているんだ涙腺! というか目を瞑れ!
今月のワンワード
- 阿部かなり『サンタクロース・オフ!』から
エッフェル塔!!
- ちょっと所じゃなく遠い場所に、瞬間転移が! と言う事で、案外あっさり見つかったのはこの漫画の閉じるのが早くなってきているという事なんでしょうか。それともまだまだひねってくるのか。