『まんがタイムきららミラク』2015年4月号 感想

今号の巻頭漫画感想

川井マコト幸腹グラフィティ

 今回はきりんの進路問題。色々出来る未来があるけど、でもどれを選んだらいいんだろう。そういう悩みにとらわれ、方向性を見失ってしまっているきりんに、リョウさんが美大に行って気分転換しましょう! という提案をして、という回でありました。突っ走っちゃう癖があるがゆえに、自分の進路についてそれをしていいのか、と悩む辺りがきりんらしいというか。自分を良く把握してるけど、まだ経験不足なのだ、というのが等身大であります。その悩みを打ち明ける相手としてアキさん登場と相成る訳ですが、アキさんの言、突っ走るなら突っ走ったらいいじゃない、後悔はどうせするんだし、というのはそれは確かにきりんらしい解決になるんだろうなあ、と思えました。自分の性格を把握しているだけじゃなくて、それを信じてみたら、というのは含蓄があります。
 さておき。アキさんがきりんとなんかいい仲になってるのも良い点であります。基本的に妹だから、自分並みに小さいきりんを妹分としたのが大変嬉しかったっぽいアキさんが可愛いですね? ユキ先生とも変な関係だし、その辺はコンプレックスだったんだろうなあ。とか勝手に思ってしまいました。

個別チェック三連撃

クマノイ『リメインズ・JC』

 堤防が壊れてしまい、水害の危険性がある学校から離れよう、移住しようと考える面々。とはいえ物資は多いからそうそう遠出も出来ない。というのから、何故か話が温泉いいねとなり、宮田が温泉湧いてたという場所に偵察に行く事に。しかし、そこは猿の惑星だったのです……。というのは冗談で、単に猿が温泉を牛耳っていたのでした。そして何故かいるサイに、るいと宮田は追いかけられる事に。最終的にそこはサイがいるからちょっと難ありな形で今回の幕は閉じますが、しかし移住はどうしてもしないといけない喫緊の課題。どうなるのでしょうか。
 さておき。この漫画、本当に人が出て来ない。猫とか猿とかサイとかがいるから生命が死滅したとかではないようだけど、にしても他に人がいない過ぎる。これは避難したからだろう、とは思うものの、ひまり達のような残留者を探すと言う行為が行われていないようで、ならそれだけまだ混乱があるのか、それとも人間ばかりが、なのか。その辺が大きな謎ですね、この漫画の。このまま誰も助けに来ないでDEAD ENDという可能性もありそうですが、なんとなくこいつら大丈夫じゃねえかって思えるバイタリティがひまり達にはあるよなあ。とも。なんのかんので生きていけそうな雰囲気があるんだよなあ。

ちろり『箱庭ひなたぼっこ』

 日向さんの庭を、守らないと! という思いが今、暴走する! と言う事で日向さんが庭を守ろうとしてちょっと所ではなく過剰な防衛手段をとる事に。鳥よけ猫よけはいいんだけど、数多過ぎてカオスになってるけど、ボールよけはどう考えてもバットでする事じゃない! というのに気付かない辺りが日向さんのあたまおかしい度合いを示していますね。庭を荒らす猫との対峙の場面も猫相手になにしてるんだあんた、でありましたが、最終的に和解、出来たね! という握手を猫側は特に意に介さず素通りする所はさもありなん、と爆笑してしまいました。どうして意思疎通できたとか思ったんだろう、日向さん。

ぼるぴっか『青春過剰Sisters』

 芹奈さんの桔梗、俺の嫁! という思いが今、暴走する! と言う事で萩姉の計らいで桔梗さんと二人きりとなった芹奈さん。マジでハッする五秒前という感じでボルテージが上がりまくってしまう芹奈さんの姿はお笑いだったぜ(パラガス声で)。芹奈さんは漢な所もあるけど、でも基本的に自分の思いに忠実なんだよなあ、とも思ったり。それがタガを外してOKな状況に誘い込まれれば、暴発もするわなあ。でも、最終的に恋人同士になった場面の流れは美しかったです。共に女性であるという基本すらどうでもよかろうなのだー! するナチュラルな告白。美しい……。

今号の巻末漫画感想

あfろ『シロクマと不明局』

 怒涛のこういう事したかったんですよ! の乱打乱撃に「え? え?」ってなってしまう回となりました。次回最終回なのでまとめに入ったのは分かるんですが、この乱撃具合はやられました。ギリギリ理解がおっついたのは、所々で閑のタイミングがあったからでしょうけれども、ここまで詰め込む形にならなければどういうものが見れたのかとか考えてしまうのです。これはこれでなんとかまとまってる辺りがあfろせんせの力強さですが、でももっと長くして、見れればどうだったのかとか再びかー!
 しかし、最終回に向けて綺麗に終わりそうだったのに、謎シロクマが儀式をインターセプトしてきてどうなるんだ、これ。ちゃんと転生出来るのか熊本さん。最後の最後で凄いのぶっこんでくるのを覚悟する必要があるかもしれません。俺達のワイルドシングが何をするか、来月を心して待ちたいと思います。

一応の総評

 今月より来月の心配がしたいですね。つまり、最終回告知が三作で出た、というのが今号のポイントですから。いままで終わっていく漫画は当然ありましたが、それが3つ同時というのは月刊化に伴って五作終了の時に次ぐ一挙終了です。これでまた誌面に変化が起きる訳ですが、それがどういうものになるのか。それが大変注目ポイントであります。どういう風に新連載が入ってくるかは待て、来月! であります。そして地味に重要なのは、隔月連載だった『きしとおひめさま』の終了です。これで月刊化したからあった隔月で入れ替わり立ち替わりみたいな状況が完全に終わりを告げるのです。ある意味、そこが一番重要な点かもしれません。今後から月刊状態がデフォルトになるミラク、どうなっていくのでしょうか。とりあえず待て、次号! ですね。