感想 ぼるぴっか 『青春過剰Sisters』2巻

青春過剰Sisiters (2) (まんがタイムKRコミックス)

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 大体の内容「私たち 結婚します!」。という度肝を抜く帯をぶっこんでくる漫画である、『青春過剰Sisters』の最終巻がこの巻となります。果たして、結婚します宣言の帯がどのように納得させられるかは読んでのお楽しみでありますが、その無茶なぶっ込みに対してちゃんと答えられているのが素晴らしいのであります。
 さておき。
 この巻の良い点は二つあり、一つが七草家と川崎家のマリアージュ、響き合い。もう一つが桔梗さんと芹奈さんのラブラブっぷりであります。一つずつ見て行きましょう。
 七草家と川崎家のマリアージュは美しい響き合いであります。七草家の小中高大社の五人それぞれに相対する川崎家の小中高大社の五人が、1巻から登場していましたが、今回できっちり全員登場します。どの人物も相対するにふさわしい傑物揃いで、そして歳を重ねた程に間にラブが挟まるようになります。川崎家の血筋のせいなのか七草家の血筋のせいなのかいまいち判然としませんが、どっちかというと萩乃姉といむのさんとか、尾花さんと緒形さんとか、どっちかというと川崎家から七草家へラブが流れる形なので、七草家が川崎家を引き寄せるフェロモンを持っているんだろうか、と思えます。家の成り立ちからして魔性を感じますからね、七草家。父母がそっくりさんだし。どう見ても母母と言えるし。
 さておき。
 桔梗さんと芹奈さんのラブラブっぷりはもうお前ら結婚しろよ! といいたくなるくらいにこの巻では高まります。関係が付き合ってくださいに突入するので当然ラブラブなんですが、文化祭回と体育祭回の前後編による桔梗さんと芹奈さんのカップリング公認とか、お泊まり回のラブの空気とか、本当にぐろぐろとした物が内側から湧いてきてクソタレ甘い! と思ってしまいます。なんだよもー、末永く幸せになれよもー。という言葉自然と湧いてくるのです。それだけ甘ったるい空気。そりゃ芹奈さんが実は結構残念な部分があるというのが、「おんなのこ きれいかわいい いいにおい」の段階で確定したりしてるけど、でも、二人の仲というのは美しく、百合とはこういうのもありなんだなあ、という納得をこちらにさせてきます。かくも美しいものであったか、百合というものは……。
 さておき。
 個人的にはもうちょい続いて、七草家と川崎家のマリアージュがどうなっていくか見たかったなあ、とも思うのですが、この巻で綺麗に終わっているので、それを無理に続けるのも筋が悪いだろう。という気持ちもあったり。それくらい、最終回に向けての展開は良かったのです。うん、これこれ! って感じで。最終回もそのオチ! とも思うんですが、なんか納得度が妙に高くて、そうなるよな、ってなったりしました。最後の描き下ろしも、芹奈さんのハッスルが楽しくて、でもこれをくどくどされるのは辛かったかな? とも。そう言う意味では綺麗な終わり方だったのだなあ、と心底思ってみたり。というかぼるぴっかせんせの最新作はまだですかねー!?
 とかなんとか。