感想 氷川へきる 『女子高生VS』2巻


氷川へきる 女子高生VS(2)<女子高生VS> (電撃コミックスNEXT)
(画像、文章のリンクともにkindle版のページ)

 大体の内容「JKVS、第二シーズン!」。1巻で一巻の終わりだった女子高生VS。しかし、次の巻が出ました。どうなるの? というのは第二期ですよ! ということで、新しい女子高生VSの始まりと終わり。それが『女子高生VS』2巻なのです。
 第二期女子高生VSは第一期女子高生VSとは趣を異にしております。そもそも学園漫画だと思った? 残念! アイドル漫画でした! になった第一期女子高生VSから、既にそこが分かっているのでありまして、だからそこを違う仕手が必要。そこをきっちりとしてきたのが、第二期女子高生VSです。
 とはいえ、これは氷川へきる漫画なので、まともな展開を期待してはいけません。下ネタ保母さんアイドルメメさんとか。アイドル刑務所とか。とにかくおかしいアトモスフィアとしか言いようがないネタをぶっこんできます。特にアイドル刑務所は一回だけでありますが、インパクトが強すぎます。アイドルとつくのに特にきゃいきゃいした雰囲気ではなく、単なる刑務所。本当に単なる刑務所・でも罪はアイドルして適切ではない行動したから、というので捕まっているという、どう考えても第一期女子高生VSとか桃組っ! とかぶっこまれてるだろ、と思うんですが、そういう気配はなく。楠メイプル加入の為のワンクッションだと言ったらそれで終わりですが、それでもインパクトは十分。その後の楠メイプルさんの活躍の少なさもあって、なんだっただあれ、と思うばかりです。
 さておき。
 道中も当然おかしい漫画であります。保母さんアイドルメメさんがロボになるとか、普通の女子高生アイドルかと思われた樹里さんが魔法少女であったりとか、先にあんまり活躍がないと書いた楠メイプルさんが少し目立ったりとか、色々と。ですがラスト展開の無茶加減がこの漫画のギアを一つ上げていると思います。
 というのも、それと『CANDY POP NIGHTMARE』7巻の終盤の展開が軌を一にしているのです。キャンディの方でゾンビを召喚する、という展開がありましたが、そっちの方はあんまりキャンディの方では掘り下げられないまま終わってしまいましたが、それに対してどうなっていたか、というのがこの『女子高生VS』で見せられるのです。こんなところでそっちの処理をされるとは! そりゃ驚きますよ。というか、通して読んでない人置いてけぼり! でも、氷川へきる漫画をどっちも読んでいない人などいないですから、当然の処理かもしれませんね。読者に対する確実な信頼! あるいは読者の確実な信頼! こういうのもいいものですね。
 とかなんとか。