感想 成田良悟『世界の中心、針山さん 2』

 上のを出すのにも13桁が必要な時代へようこそ。
 さておき。
 いつものように短編集。と思いきや間章がついて書き下ろしもついてのお徳用な一冊。ジョン=デルタってどっかで聞いたと思ったら、断章か。

  • 「としれじぇ2 〜たくしぃえれじぃ〜」
    • (あらすじ)タクシー運転手が聞いてしまった怪談。そこから案の定、かと思いきや案の外に。
      • オーソドックスな怪談に軽いひねりな作。地味に後味が悪い。ひゃほう。
      • 間章のいやないやな感じも良し。ひゃっほう。
  • 「37564号の悲劇」
    • (あらすじ)戦闘員がむちゃくちゃ強かったが弱かった。
      • ひねった悪の組織はアットホームになりがちですが、酷い目にあった後のこの場合は、アットホームなんでしょうか。
      • 最初読んだ時はすんなり過ぎると思ったものの、読み返すとちゃんと落し所におちてるのか。
      • 間章の裏設定語りみたいなのが無茶。邪気眼ってレベル。
  • 「THE DON'T OF THE DEAD」
    • (あらすじ)ゾンビの園でわりと幸せ。
      • 人間が一番怖いがアンサーでしょうか。
      • 「ああ、なまぬるい」はわりと萌えワードじゃないか?
  • 「柏木クロスの真っ赤な死」
    • (あらすじ)ヒーローが色々あってヒーローになりました。
      • 上記3つ――都市伝説、雑魚戦闘員、ゾンビ――と戦隊ヒーローを混ぜたら合体事故だろ。
      • そう思っていた時期が俺にもありました。
      • これが、なんとかまとまるから凄いわけですけれど、それでもヒーローの人は不遇というか。仕方が無いというか。

 うん。面白かった。特に「柏木クロスの真っ赤な死」が合体事故的な意味で良かったです。まあ、ゾンビが混ざった時点でこうなるのは半ば当然ですが。