妄想する。
 エロゲがノベルゲー全盛となった事と、エロゲ以外でノベルゲーが極めて少ない事*1とは、何かしら関係がありそうな気がする。特に費用面で、「エロゲといえばノベルゲー」となった事は一考に値すると思う。つまり、ノベルゲーはエロという「高付加価値」がなければ売れなかった、という事ではないのだろうか。とか妄想する。
 で、「高付加価値がある」という前提だったエロが、その内ノベルゲー自体が持つ魅力*2というのが生まれてきた。だからいつしかエロよりそっちの魅力にとらわれる人が出てきたのではなかろうか。とか妄想する。
 つまり、ノベルゲーの魅力自体に金を払ってもいい層が、エロゲにおいてノベル形式が発展したがゆえに、生まれたのではなかろうか。とか妄想する。だから「エロだけじゃない」といえるようになったのである。と妄想する。
 しかし、まさにここで、ねじれるのである。と妄想する。
 いくらノベルゲー自体に魅力があるとはいえ、でもやっているのはエロなのであり、さらにエロでなくては商売がなりたたないものでもある、ということである。つまりは、まだノベルゲーをそのシステム単体で商売になるほど、ノベルゲー単体で買う層がいないともいえる。と妄想する。
 このジレンマがエロゲにおいて「エロだけじゃない」という発言になるのであろう。そんな気がする。

*1:年数百のノベルエロゲに対して、年に十も無い一般ノベルゲーは極小といっていい

*2:ストーリーを語る手法としてとか、イラストと文章との補完とか、短い行数を逆手にとっての文章のテンポとか?