感想 五十嵐雄策 『乃木坂春香の秘密』

乃木坂春香の秘密 (電撃文庫)

乃木坂春香の秘密 (電撃文庫)

 内容を要約すると「乃木坂春香の秘密」。
 まんまですが、まんまなのです。だが、そこがいい!
 さておき。
 どこかで「すごくベタ」と聞いてから俄然欲しくなった、というのが購入動機だったわけなのですが、その風説に間違いは無かった! すごいベタだ! ベタベタ、ベタベタ!
 と、つい喜んでしまう位にベタでした。お嬢様の秘密を知った凡庸主人公があっさりそれを受け入れたらお嬢様との関係が微妙に良くなって見たことの無い一面があらわになったと思ったらそれが一因となって問題発生! それをなんとか乗り切ったらまた関係が微妙に良くなって…といったすばらしくベターな展開を見せてくれます。
 そのベタベタ、イエスだね!
 なんか特別凄い技巧とか思考とかがあるわけではないんですが、そういうのがない分、ストレート原液な味わいがある、といいましょうか。
 とにかく読んでいてほわん、とするだけで、だからそれがいいというか、別に読書ってのはこういうほわんとするだけの時間の使い方でもいいんだなぁ、と変な大悟をしてしまいました。
 うん。なんだか楽しかったです。続き買おう。