感想 水沢悦子 『花のズボラ飯 2』

花のズボラ飯(2)

花のズボラ飯(2)

 大体の内容。「今日も花は食う食うズボラる」。そういうわけで、今回もやってまいりました、ズボラ主婦のいい加減ながらもやけに美味そうな食生活をする漫画。それが『花のズボラ飯』なのです! 今回も基本的にそれ以上でもそれ以下でもないという見事なスイングを見せてくれますが、たまに二ページぶち抜きで海に行った絵を魅せたりするのでこ、こは何事…?って面にさせられます。一番そういう部分が強かったのはミズキさんの妊娠が発覚、そしてその子産みなよ! って応援する場面でした。この漫画を読む基礎として良い話を特に求めてなかった自分がいまして、なのでいきなりイイハナシダナーされると困惑するというか、折り目を正さないとと思ってしまうというか、ぶっちゃけ花さんのくせになまいきだ! という気持ちにもなったりしましたよ。でも、そういう気持ちを喚起するだけのインパクトのある2ページではあったので、ここはしてやられたり、という言葉を綴って敗北感を紛らわしたいと思います。
 そんな中で基本のズボラな部分は今回はもう皆分かってるよね? と言いたげに、おおっぴらに大ゴマ使っては無かったりします。その分細かい所できっちり汚部屋表現はしており、ああ、やっぱり花さんはこうでなくてはな、という謎の納得を得たりもしました。ここの部分の執拗さは重要ですよ。ここ綺麗になったらズボラ感無くなって悠々な一人暮らしなだけになっちゃうしね!
 さておき。
 今回の作られた物で美味そうランキングすると、三位:ベーコン白菜鍋、二位:変り種餃子、一位:親子丼、という順位になるかと思います。ベーコン白菜鍋は見るからに簡単そうなズボラ飯であるのにクソタレ美味しそうというかスープ飲みたいがー。変り種餃子はチーズがいけてそうであるなあ。そして親子丼はそんなに簡単に出来るもんなの!? という驚きが。それぞれに簡単そうに見えるのに美味そうという、この漫画の特色が非常に出た代物であったかと思います。食いてー。
 さておき。
 話は前後左右しますが、なんというか、この巻の全体的な収まりの良さ、というより最後の話とその前段階が見るからに最終回に向けた話だったと解釈しても特に問題ない作りというのに、この漫画の今後というのは実際には無かったんじゃないか、ここで終わっても問題ないという気持ちがあったんじゃないか、という邪推を止める事が出来ません。それ位に、そこに至るまでの流れがまとめに入っていると思わせるものがありました。しかし、3巻に続く、と後の広告ページでは書かれており、つまり、一体どういう事だってばよ! という惑乱に囚われるのです。基本的にいくらでもやれない事はないんだろうけど、あまり長々続くというのも胃もたれするよなあ、とも思うので、今後の展開は風聞任せですが気にしていきたいと思います。まあ、次の巻出たら出たで当然のように買うんですがね!
 とかなんとか。