感想 八房龍之助 『スーパーロボット大戦OG -ジ・インスペクター- Record of ATX 2』

スーパーロボット大戦OG-ジ・インスペクター-Record of ATX (2) (電撃コミックス)

スーパーロボット大戦OG-ジ・インスペクター-Record of ATX (2) (電撃コミックス)

 大体の内容「彷徨う思惑、思わぬ邂逅」。戦闘面はバンバンにあって、そこが確実な見所の一つなんですけれど、それ以外にも各所の思惑の方が面白く見える、というのはなんとも変な話のようですが、凝ったインターミッションをずんずん見ていると言う見方をするなら、これもまたスパロボ味ではあるのか、という理解に達します。確実に架空戦記物という枠組みより、ゲームの一断面という側面で見ているからそう思えるのかもしれませんが、この漫画をガチの架空戦記として読む筋がどれほど居るだろう、という思考に対して、ああ、確かにそういう層は居そうだけど、顕実しないようね。という答えが導き出されます。スパロボの無茶さ、野放図さ、都合の良さというのは、そんな層とは相性が良いのか、あるいは悪いのかは研究されなければならない分野な気がします。まあ、どうでもいいんですが。
 さておき。
 今回は一巻目の続きから、更なる戦いを続けるわけですが、にしてもアラドが死んだ(実際は強運が働いて生きている)と思って恨みの念に囚われてるシーンの目が凶ってい過ぎだろうとか、ゼオラ再調整のシーンエロ過ぎだろうとか、とにかく今回はゼオラ押しだったなあ、とか思ったり。八房せんせ、ゼオラ好きなんでしたっけ? あの顔させておいて好きというのもなんですが、好きだからこそやっちゃう類なのかなあ、とか変な邪推を。
 戦闘シーンではやっぱりというか、ごついタイプのメカが好きなんだろうなあ、というくらいにスレードゲルミルがかっこいい感じでした。稀代のドリルメカだからなあ…。
 さておき。
 にしても、今回の話というのは対する勢力としたい話とする話が多過ぎるんですよね。敵もあっちこっちにいるし、話の主体になる因縁も四方八方だし。尺どこまで取れるのかで、その話が結実するかが決まるわけですが、実際どうなるのか。5巻程度で収まるとは到底思えないんだよなあ…。打ち切りとかになって俺たちの戦いはこれからだ! されたら絶望の涙を流すのは確実なんですが、それでも八房せんせがずっとスパロボOGにかかりきりになるというのもそれはそれで絶望の涙が出るので、いい落とし所はあるのか。そういう想いに囚われてみたり。
 でも、この漫画好きなんだよなあ。この巻最後のキョウスケとエクセレンのデートシーンとか異常に好きだし。エクセ姐がテレッテレなんだもん。いいなあ、こういう関係。とか思っちゃうもん。ああー、こういうのばっかりする漫画じゃないから映えるの分かってるんだけど、こういうの主体な八房漫画も見てみてえなあ…。贅沢言ってるって分かってるけどさ…。
 とかなんとか。