感想 しんと 『ゆずりはコーポレーション』1巻

 大体の内容「私たち、起業します!」。いきなり富豪の親から1000万を1億にしないと家の敷居を跨がせん! という使命を下された女子高生柚梨葉さん。その為にどうしたらいいのか、というのを友達とやっていく漫画。それが『ゆずりはコーポーレーション』なのです。
 「起業」という言葉から浮かぶものは千差万別でありましょうが、総じて色々手続きが面倒くさいのでは、それがJKで出来るのか? という事を思う方もおられましょうが、その点においては、するっと終わってしまいます。ある意味ではそこ本筋じゃねえから! というのもあるんでしょうが、案外敷居が低いものなのかもな、と勝手な事も感じさせてくれます。この辺やった事ないから、まあするっといくならそれでいいや、ってなったりしました。この辺は個人の受ける匙加減でしょうか。
 さておき。
 この巻の中盤まではまず起業の為の下準備として、何を売るのか、とか、どこに事務所を作るのか、というのをやっていくので、比較的地味です。女子高生たる柚梨葉さんとお友達とのじゃれあいとか、起業知識のある先輩とのじゃれあいとかがきっちり入れ込まれるので、退屈という事は無いですが、こんなゆるゆるで1億持っていけるのだろうか。という想いに囚われてしまいます。実際、このゆるゆるさはこの巻後半まで続き、中々上手くいかないのも描き表わされていて、本当に大丈夫なのかなあ、って思ってしまったり。しかし、後半になって対立枠としての対立する富豪の娘さんが登場して、さてどうなるのか。で、次の巻に。本当にどうなるのやらであります。
 さておき。
 まんがタイムラク誌は、どういう状況下でも女の子は可愛い! というのがあると勝手に思っているんですが、そこにおいて女子高生という部分と起業と言う部分を噛み合わせて、ゆるいとはいえそれをちゃんと納得出来る内容としているのは、この漫画の大きないい所。起業について複雑にし過ぎず、でも簡素にし過ぎず、若干簡素よりだけど、でやっているのも個人的には好感触だったり。でも、1億に向かう道は遠そうだよなあ。大きな波がどっかでくるのだろうか。
 とかなんとか。