あらたまい『巴マミの平凡な日常』3巻
(画像が物理書籍版、文章がKimdle版のページ)
大体の内容「相変わらず切なさちょちょぎれの日常」。もはや魔法少女であるという事実よりも三十歳代という事実の方が重要度を増していて、偶に魔法少女要素が出たら「出た!」ってなるくらいに単なるマミさんの三十路生活。それが『巴マミの平凡な日常』なのです。
1巻(感想)、2巻と順当にマミさんの枯れた生活を描写し続けたこの漫画も、3巻に突入してその味わいを更に深めてきています。深めるというか、負荷めるというか、腐かめるというか、本当にただの三十路の生活を淡々と描写するだけとも言えて、それがマミさんじゃなかったらこの漫画成立しないレベルになっている辺り、この漫画の勝利は確定的にあきらかだったと言えるでしょう。
そういう真実はさておき、今回もマミさんは単なる三十路生活を、それも酷く無様に過ごされております。出会いも無いし、友達の魔法少女の面々はリアル充実しているし、だから話し相手が主にキュウべえという状況で、このままではマミさんとキュウべえのラブロマンスにすら発展しかねないくらいの状況です。でも、マミさんはその辺に焦りつつも何もしないので、本当にキュウべえとラブロマンスになってしまうんじゃないかと危惧するレベルです。キュウべえも魔法少女の免許制の為の例題をマミさんにとか、財布を忘れたマミさんに代わって探してきたりしたり、なんだかちょっと気にかけてるような節もあり、でもキュウべえだしなあ、というのが混ざって更にキュウマミの可能性にうち震えてしまいます。大丈夫なのか、このままだと本当にキュウマミになってしまうんだぞ!
そういう冗談はさておき、今回のマミさんの無様さはレベルが違うので、そっちについても記述しましょう。全体的に、というか今回も全て無様なんですが、最も無様なのは健康診断に引っかかっているのに旅行で食べたい! というので一時的に断酒粗食をする回。一気に食を粗にしたせいで精神的に死にそうになってるのも無様ですが、そもそも旅行に行って食べる分を考慮して一気に落としてみるという段階で方策が間違っているとしか言いようがなかったり。そしてオチとしてはそもそも健康診断の日の前日に飲んでた、という駄目さ加減で、いや、飲んだら引っかかるなら飲まない方がいいんじゃないですか!? と老婆心が発露してしまいます。それでもその後の食生活を見るに改善してない感じなので、次の健康診断はまた引っかかりそうだな……。と思わせるに十分です。この漫画がその来年までやることになったら、その時はどうなるんだろうか……。などと、おもってしまうのでありました。うん、そこまで続いたら奇跡だけど見てみたい。