ネタバレ?感想 小野中彰大 『魔法少女にあこがれて』3巻

魔法少女にあこがれて (3) (バンブーコミックス)
魔法少女にあこがれて (3) (バンブーコミックス)

 大体の内容「エノルミータ初期勢との血みどろの争い!」。2巻*1であまりにマジアアズールさんを開発し過ぎてしまったことに反省しきりのうてなさん。流石にド反省している中で、エノルミータの初期構成員との対面を果たすことに。そこで、いきなり初期構成員が反旗を翻して……。ということで、バトル展開になり始めたのが、『魔法少女にあこがれて』3巻なのです。
 というか、この漫画そんな派手な展開するんだ!? ってびっくりしましたよ、ええ。だって、魔法少女に調教していく漫画だとばかり思っていたもん! アンブッシュが刺さり過ぎです!
 それだけ不意打ちながらも、バトル展開としてはきっちりとした仕事です。敵対者の能力見せ、情報の出し方がもう上手い。大ボスの方は出さずに、脇から出していく様には上手さしか感じません。そこが、つまり控えているがゆえに能力を出さないことが更に力関係を表している辺りもうまうま。小野中先生、出来るとは思っていたけど、こっち方面も行けたか。やるっ!! って感じです。
 敵対者ロード団(ネーミングセンスがクソタレもないのも印象的です)の構成も、直属なやつとちょっと落ちるやつの二タイプが居て、その後者の方とこの巻ではメインに戦うんですが、ロコムジカさんとルベルブルーメさんの関係が非常に味わい深い。
 ロコさんがバタバタやってルベルさんが要所を締める、というタイプの連携を取るタイプなんですが、ルベルさん、ロコさんに対してもしかして何やら気持ちがありませぬか!? ってとこがもりもりで困ります。基本的にロコさんのフォローしつつ戦うのもそうですが、ロコさんがアイドルまがいをしているのの補助、逃げ出す相手を能力で止めて、とか、ロコさんがルベルさんが捕まった! というだけでうてなさんの命令に唯々諾々になるとか、いつも喧嘩している二人なのにそういうところでそういうとこだぞ! しているのです。百合か?
 百合はさておき、うてなさん、悪い顔が増え過ぎている点も注目です。
 今回はピンチでも機転がバシバシ決まって、この子、スゴイ……。体張り過ぎ……。ってなる場所が多かったのもあるのですが、それ以上にルベルさんを捕まえた後のロコさんに対する要求がいきなりドSなんですよね。攻撃を止めろまでは分かりますが、脱いで歌え、は良く分かりません。どういう思考回路でその意見が出たんですか? 
 その上で、そこも機転が利いていたのか、ロコさんの秘められた側面、脱いで歌うと凄いんです。というのが発動して、一気に話が変な方向にねじれ過ぎじゃねえか!? ってなってもう駄目。好き。
 さておき。
 うてなさんサイドはバタバタしていますが、一方のトレスマギアの方は、ヤバくなり過ぎたアズールさんが修行を開始する、という展開に入っています。しばらくロード団との闘争で時間潰しそうなので、こっちはこっちで強くなってもらおう、という小野中先生の目算でしょうけれど、アズールさん滝行で滝の圧力、いい……。ってなっているので道は長そうです。
 ここで勝ちを得ないと、というかもう一度負けると完全に闇落ちしそうだしなあ……。そこで修行は正しい選択ではあるとは思うんだけど、それでも負けたら戻れない真っ逆さまだしな……。この辺の匙加減がどうなるのか。アズールさんは真っ当な道に戻れるのか。4巻辺りはまだロード団編っぽいし、その後やな……。注意が要る……。
 とかなんとか。