感想 華々つぼみ 『きらきら☆スタディー 〜絶対合格宣言〜』1巻


華々つぼみ きらきら☆スタディー〜絶対合格宣言〜 1巻
(画像のリンクが物理書籍のページ、文章のリンクがkindle版のページ)

 大体の内容「部活で勉強、やってやります!」。と言う訳で、部活で勉強する、というちょっと意味が分からないですねえ、な漫画。それが『きらきら☆スタディー 〜絶対合格宣言〜』なのです。
 もうちょっと分かり易く話をいたしましょう。高校二年生になった美崎真零さんは大学とか全然考えていない系女子。しかし、親友の間城満さんが名門にして難関の赤門大学に進学するつもりであると知り、自身もそこを目指す! となるのですが、そもそもの学力的な意味で真零さんはかなり落ちこぼれ。さて、どうする? と思ったら、部活で勉強すればいいじゃない! という読者がミルコ・クロコップ顔になる発案をして、そこにギャル系女子、稲葉乙十葉さんと委員長系女子、能津千代さんを巻き込んで勉強をする部活を立ち上げるのでありました。そこからのドタバタが、この漫画であります。
 女子高生部活物、というのはある一定数の形を取る位、人口に膾炙した感じであります。元々あった部活物に、更に女子高生という枠を作って生まれたこのカテゴリーですが、しかしそれは学園物のもう一端であるべきところの勉強という物があまりクローズアップされない、という流れを生みました。元々学生物で勉強を密にする、というのはそんなに無かった訳ですが、それに輪をかけてないのが部活物の要諦とすら言えます。あっても赤点取るとまずいから、という部分くらいが関の山でありました。
 その点において、勉強を部活する、という逆転の発想のこの漫画。ゆえにどうやっていくのか、重くなるんじゃないか、と大変興味深いのですが、そこは華々つぼみ先生の可愛い絵柄で、それによって重くなり過ぎずに1巻はこなされました。基本的に真零さんが頭が緩い(婉曲表現)のが、深刻にならない形にもっていく原動力でしょうか。これからどんどん重くなる可能性も当然ありますが、このパワーならなんとか、ふわふわしてるけど真剣に、という風になってくれそうな予感はします。
 さておき。
 まずこの漫画に出てくる女性は皆チャーミングですヨネ。という本国流法を発動したくなるくらい、華々つぼみ絵の女の子達は可愛いのですよ。個人的には、眼鏡っ子委員長能津千代さんが妙に隙もあっていいんですが、それよりもギャル系な稲葉乙十葉さんがかなりよさげ。ギャル系に見えて商店街全体の孫みたいな扱いなことが判明する回での乙十葉さんがもう、本当に可愛いんですよ。てれってれしてるのがもう。そしてギャル系に見えるけどそういう扱いだから、機械に疎くてスマホが上手く使えないというのもまた。それを部活の皆に教えてもらってたりするのもまた、いいんですよ。こういうずらしをされると、てきめんにキュンとしちゃうんですよ。
 後、満さんがわりとガチ百合なのもいいです。そもそも赤門大学に行く理由が、真零ちゃんの伴侶になるのに色々とあれば困らないだろう、というので、ガチや……。というレベルでガチです。一話のその場面まではそこまでのガチだとは思ってなかったので、少々面食らいましたよ。そういう方面でも、この漫画は期待できる。そう書いてこの項を〆たいと思います。