- 作者: 成田良悟,ヤスダスズヒト
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2009/03/10
- メディア: 文庫
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内容を要約すると「どうなるダラーズ! というところで」。生殺し状態!! そんなタイミングで終わるなんて、なんて! それはまあ、とっとと「6」読めばいいわけですが、そこになかなかたどり着けないのは以下略。
さておき、基本的に状況設営と今までのあらすじというか、キャラの立ち回りと立ち位置の確認が主体の一巻でありまして、これだけで見ると盛り上がり、というよりはカタルシスに欠ける部分があるのが難というか。もやもやするー。でも、その辺はキャラの話で乗り切るよ! というのがライトノベルスタイルであります。そんなわけで、キャラの話となりますが、これは新キャラの話と遊馬崎の話に集約されます。というかそんなことは全然無いけど、そうします。
新キャラ、となるとヴァローナの話が重要になります。粟楠さんちの幼児は登場のテンションと以降のおとなしさが非常にアップダウン激しくてどうしようかと困るんですが、これは後の伏線だとか、イラストがテンション高めだったからだとか思うことにしております。「6」でいきなり凄い事になりそうだよなあ、この子は。
それはさておき、ヴァローナ。相変わらず現代なのにスペック異常のキャラが出てくる(そうは言っても、デュラハンがいる時点で伝奇なわけですけれども)「デュラララ!!」の中でも、堅実(?)な方向でスペック異常なキャラとして濃い出自を背負って出てきたヴァローナさんですが、その前フリがしっかりしていればしている程、それが試し割りあるいは噛ませフラグに見えて仕方が無い。実際、襲撃した二回が見事にメインキャラの引き立て役だった、という状態なので、これでこれ以後ちゃんと存在感をひけらかせるのか、あるいは中途半端の所で噛ませとして消えていくのか、見所ですねっ。こんなに噛ませを気にするのは、やっぱり「4」の殺し屋さん達超噛ませの余韻が脳にこびりついているせいだろうなあ。あれくらいの噛ませはそうそう出せない、というか出したら天丼で笑ってしまう事になるから、たぶんヴァローナさんはいい目を見る公算が、いい具合にぶち壊されそうで、今から「6」が楽しみです。
で、遊馬崎。というより、オタコンテンツにおけるお金の流れの不透明さについて、というトピックにした方がいいような。あそこで遊馬崎が吠える言葉にいちいちびんびんきた自分がなんというか気持ち悪い。でも、そうだよね、お金が直で創作者に届くなら直で届けたいよね、という、オタなら一度は考える時期がある問題だと思います。そういうのを開示する事って出来ないものなんだろうか、とか考えちゃうアンニュイな夜もあるわけですよ。同人なら大体直に渡ってるっていう気持ちになるけれど、商業は複雑怪奇摩訶不思議だから、渡してるのか、それとも途中で止まってるのか、って気になってしまうものであります。あんまり開示してみるのも、たぶんそんなところで金が! とか思ってしまうんだろうけれど、一回くらいきっちり金の流れを見てみたいような。
とか、そんなことを考えるのでありました。結論としては遊馬崎はオタの鑑、あるいは園原の裂け服イラストちょうエロい、ということで。