うちのざしきわらしが (1) (まんがタイムKRコミックス)
- 作者: てっけんとう
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2011/07/27
- メディア: コミック
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うちのざしきわらしが (2) (まんがタイムKRコミックス)
- 作者: てっけんとう
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2012/11/27
- メディア: コミック
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大体の内容「うちのざしきわらしが駄目駄目」大体そういう話で済みますが、もうちょい詳しくすると、大学生、学の部屋に突如送り込まれた座敷童のわらとの共同生活、というお話です。基本的にわらは童というか子供なので、座敷童としてのスキルもそれ程無く、むしろここで修行して格を上げるのです! というスパルタ方針に学が巻き込まれた格好。わらがどれだけかというと常時甘い物を求める、特に大福を求めるという大福魔人な印象が強くて座敷童だというのを折に触れて敷地の外に出れないネタや動物と話せるネタやお金降らしネタが無いと忘れそうになるレベル。そんなわらが学の部屋で、あるいは管理人さん部屋で、あるいは敷地内でしでかす、でもまあ子供だしレベルの事。それが『うちのざしきわらしが』の中身なのです!
さておき。
この漫画の良さ、というのは滋味な所でしょうか。わらは座敷童だけど駄目幼女めいているだけに見えるのを、敷地外に出れないネタ、動物と話せるネタ、お金降らしネタ、後姉や母出現などをちょくちょく混ぜて座敷童である事を忘れさせないようにしているんですよ。そういう前提をすっかり描かないで覚えてるだろ? ってする漫画も多い中、この丁寧さは特筆に価すると思うんです。
他にも滋味な所は、情報量の程よさが上げられましょう。情報量が多いというときららでは『ふおんコネクト!』がそのオタネタの挿入っぷり、だけではなく、事態の展開の詰め込み、台詞などの情報の詰め方などが際立って濃かったですが、それに比べると『うちのざしきわらしが』は本当に程よいです。台詞の展開が多い所で動きや移動をしない*1とか、前コマのオチの後をさらっと混ぜる*2とか。後、基本台詞が主体になるけどあんまり同時に喋らせらせなかったり、コマ間で激しく動きを入れないとか。情報量を出来るだけ多くしないように、でも少なくもしないようにという狙った平板を仕掛けてきている辺りが地味に滋味だったり。4コマはコマ割りが限定されているので、起伏は情報量に左右されるんですが、それでも篭め方がアンバランスで上手く行かない漫画も見るので、余計にスキルが高いなあ、とか思ったりも。
さておき。
この漫画というと夕美さんが一番可愛いのは論を待たないですが、それでもあえて書くと、完全に学にぞっこんだというのに、その魅せ方に強いこだわりがあるのがいいですね。レパートリー増えたらご飯作りに来て良いんですねとか、もっと美味いご飯が出来るようになったら来ますねとか、どう考えても気がある以上の物は存在しない行動なのに、それ以前の変な行動で見事に迷彩掛けてするっとは見せない辺りが、大変難度が高い篭絡をしてるなあ、とか。素直に好きだとは言えない。なら、相手から言わせれば良いじゃない! という腹積もりであるかどうかは作中明らかにはされませんが、亀には学についてデレてる辺り、単に特殊な行動取らないとすぐに好き好きになっちゃうのかもしれません。それを是とするタイプでもないんでしょう。
対して学の方はどうなのかというといまいち計りかねてる感じ。とはいえ、来るなとは言わないし、2巻最後の方の夕美さんが泥酔してるのを膝枕めいた事して頭に手を当ててたりする辺り、案外憎からず思っているのかもしれません。篭絡成功してるのかもな…。
さておき。
最萌え夕美さんは水着姿(実際平坦)でテンションがちょっと上がってるとこと、ご飯つくりに来てくるりと擬音つきで回るとこですね。どっちもちょっと調子に乗ってる感じが素晴らしい。そして可愛い。三千世界に響き渡るレベルやで…。
とかなんとか。