感想 クール教信者 『小森さんは断れない!』1巻

 大体の内容「小森さんは断れないのではない、断らないのだ!」。色んな人からどうにもオーラ的に頼られる女子中学生小森さん。でも基本的に断らない小森さんが色々とお手伝いしていく。そんなお人よしな小森さん推しメン漫画。それが『小森さんは断れない!』なのです!
 とはいえ、そんな使われてるだけじゃねの? 小森さん哀れ? と思う向きもございましょうが、さに非ず。さに非ずです! 基本的に皆から頼られるんですが、それを嫌々やるわけではなく、むしろ率先してやっているので、悲しい雰囲気、辛い雰囲気とは無縁です。それに、周りもただ使うだけじゃなく感謝していたり、ちゃんと恩返しもしているのがあって、これもまたいい雰囲気を醸成するのに一役買っています。この辺の優しい空気、というのはちょっと前に読んでいた『うちの旦那が何を言っているかわからない件』にもある、キャラに対する優しさというか、辛い事も当然あるけど、でもこの中は優しくあろう、という立ち振る舞いがあるように思えました。そのおかげでこの漫画が大変安定感と安心感のある物となっており、かなり万人受け出来るポテンシャルがある漫画となっているかと感じました。
 さておき。
 そんな漫画でありますが、推しメンとはいえ小森さん偏重漫画ではありません。実は小森さんとそのお友達とのゆるいながらも暖かいやり取りが主体です。お友達にも頼られる小森さんですが、友達相手だとちょっと対応が違うのが、そしてそれでもやっぱり断らないのが美しい。西鳥さんとは仲が小学生からなので西鳥さんが気安いんですが、その発端がやはり小学生から既に頼られ体質だった小森さんが構ってあげたら学校で打ち解けて、というのがあって美しく、根岸さんも根岸さんで中学でやっと出来た友達の小森さんと西鳥さんにとても感謝していて美しく、というか仲良き事は美しき哉としかいい様がありません。こういう部分も遥かに強く、そして暖かい……。
 さておき。
 好きな回はちょっと都会にいく話。ゲーセンで小物を手に入れた根岸さんにおわああああ!と大注目する小森さんの姿が可愛らしくて仕方なかったです。その後の日にゲーセン行って金を散財しておわああああ!となる小森さんの姿も可愛らしくてお笑いだったぜ。後、進路話も良かったですね。「緑が腐るにはいい温度だ」は名句。腐る、というのにネガティブな感じが全く無いタイミングであったので、是非見てそのあわいを感じていただきたいですね。←ステマ
 さておき。
 最後にゲスっぽい話をしますが最初ちょっと癖のある絵柄でしたが、連載重ねる事でブラッシュアップされて大変可愛い好みな絵柄になって俺得です。小森さんはJCにしてはおぱーいがあるのも絵柄が変わってエロさを更に獲得して俺得でした。フィーヒヒ! 初期のノリというか、欲望の野獣の部分がこの巻中盤からのノリとちょっと違うので手探りの時期だったんかなー、というのも含めて初期は初期で味わいがあったりもしますが。とかなんとか。