- 作者: クール教信者
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2014/10/07
- メディア: コミック
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大体の内容「中学3年生は、少しせつない。」。帯からですが、名句であります。人から頼みにされている生活を送っていた小森さんも中学3年生。高校受験の時期になってきました。もしかするとあの子と一緒の学校には行けないのかもしれない。主に西鳥さんの学力的な面で、というので、小森根岸西鳥、この三人での生活ってもうちょっとなのでは、というのが所々に見え隠れしつつ、それでも頼られる小森さんの青春。それが『小森さんは断れない!』なのです。
この漫画の時間が進んでいくというのは、ある意味では幸いです。同じ所をくるくるする訳には、どうしてもいかない。頼られれば、それだけ知名度等が上がっていく。それが何時までも同じ所を、では積み上がり過ぎてしまう。そこをどうするか、となれば、進んでいくしか、新たな場で力を発揮して行くしかない。そういう選択を、この漫画は取ったという事なのです。その選択の過程では、当然進学があり、そして学力に難がある西鳥さんの事がネックとして食いこんでくる。そこを騙さず、じっくりやっているのが、この漫画が素晴らしいと力強く言える点なのです。嘘を吐かない。誤魔化さない。それがいかに重要かは、大体の人は理解できる事でありましょう。それを出来ているのは、やはり賞賛すべきであるのです。
さておき。
今回は受験という大きなファクターがあるので、それに対してどうしていくか、という話が多かったり。西鳥さんが塾へ通うようになる話もあったり、小森さんが勉強を教えて! と頼まれて教えられる程まで学力がないので戸惑ったりする回とかもありましたが、地味にいいのは大谷君と小森さんのデート回。
デート回は周りいいやつばっかりだな! という感じに根回しされてのデートでした。本人達、小森さんと大谷君と二人っきりでは無理でも、周りがドタキャンする形をとれば、というのは中々策士の考えですが、その辺を最初っから教えておいて、で、やるというので成程強い意志のあるデートじゃねえの。って雰囲気。映画デートで、エロい事は全くないですが、なんというか、青春が爆発しないかとか思うくらいに、なんだかいい雰囲気でした。頼みがある、っていってバイト来ない? だったのがズコー! な事象でしたが、まあいきなり告白出来たらこんな付き合いじゃねえよな。ついでに、高校で学校別れても会える口実として機能しているので、何気にテクい場面でもあります。大谷君はまだまだキーパーソンとして登場する事でしょう。でも、高校生になって家に行くようになる、って考えるとなんというか、なんというか!
こういう部分がいいのが、この漫画の良さなんだろうなあ、とかなんとか。