感想 シバユウスケ 『シンメトリーズ』1巻

 大体の内容「双子+新聞部+入れ替わり!」。端的に言うと人格を入れ替えれるという特殊能力を備えた双子の宵町夢さんと宵町美久さんが、新聞部に入って活躍、……するの? と言う漫画。それが『シンメトリーズ』なのです。
 基本的に大体の内容で大体話せる漫画なのですが、人格入れ替わりのアイデアと、女の子可愛いの二面で面白いと思わせる漫画となっております。まず女の子可愛いについては、シバユウスケ漫画スキーならすぐにシバユウスケ絵の女の子って可愛いよね、とコンセンサスが取れますが、そうでもない人が大体ですのである程度語りますと、やはり魅力は独特と言える曲線にあります。単純に丸いのではなく、また単純にシャープなのでもない。折衷案と言える丸いシャープさがシバユウスケ絵の可愛さそしてエロさに繋がっているのです。全体的に乳でかくない人が多いこの漫画では、それがよりにじみ出ています。無い方が、よりシャープに近づきつつ出来ると言う事でしょうか。ついでに、キャラクターとしても女の子可愛い事案です。ある程度類型的な、例えば宵町姉妹が、片方勉学、片方スポーツ、という振り分けされてたりとか、ではあるんですが、でもそういうパターンに頼らない場面が多い、例えば宵町姉妹の振り分けは人格入れ替わり出来るから実質的には一人で勉学もスポーツもと出来たりするとか、ので、それゆえ余計に女の子達のキャラクターが映えるのです。その辺の飲み込みの為に、ストーリー的に宵町姉妹が新聞部に入る理由とか、その新聞部と対抗するようにある報道部の内実とか、あるいにはあるけどそこはまだ立ち入らないで、そういうのを匂わせつつ女の子可愛いよね! というのを前面に出しているのが、1巻の立ち位置と言えるでしょう。つまり、まだ仕込み期間。これからどういう風になっていくのか、どうストーリーが発展し、どう女の子が可愛いするのか。見所と言えるでしょう。
 さておき。
 人格入れ替わりというネタについてですが、これは1巻段階では大変上手く機能しています。場面的に動ける夢さんの方が多くなりそうに見えて、色々と地味に人格交換を使っているのが特徴的でしょう。叩かれてたんこぶ、の時に入れ替えたり、美久さんが風邪でダウンだけど甘い物! というので入れ替わったりと、この入れ替わりというのが大変日常的に使われている、というのを印象付けます。まだ入れ替われるというのが提示されるだけで、その問題点とか使用出来るインターバルとか全く出てないので、あるいはその辺りも話の糧になるのか、とか、そもそもなんで入れ替われるんだよ! という点もやっぱり説明なく出来るから、出来るのだ! というトートロジーめいているので、それもやっぱり話の糧になりそうです。ここの今後の味付け次第では、一段上がりそうな漫画になる予感もありますが、基本の女の子可愛いはやっぱり貫き通していただきたいなあ、とも思ったりして項を閉じます。