感想 はりかも 『うらら迷路帖』1巻

うらら迷路帖 (1) (まんがタイムKRコミックス)

うらら迷路帖 (1) (まんがタイムKRコミックス)

 大体の内容「目指せ、一番占!」。迷路町。そこは占い師であるうららが集う町。その町でうららとなる4人の女の子達を待ちうけるものは……。と、深刻ぶってみたものの、基本的には女の子可愛い系4コマ漫画。それが『うらら迷路帖』なのです。
 もうちょっと内容の話をすると、4人の女の子、野生児の千矢、優等生の紺、西洋かぶれの小梅、引っ込み思案のノノが出会い、共同生活しながら占い師であるうらら、その最高地点である一番占になる為に勉強していく話です。勉強して行く部分もあり、迷路町の風俗に親しむ部分もあり、女の子がわいきゃいする部分もあり、しっかりと女の子達が認め合っていく部分もあり、で大変色々な側面がある漫画ですが、先にも言いましたが基本は女の子可愛い! でありまして、それが他の要素を惹きたてていくという、イマドキきらら4コマ漫画の基礎地がちゃんとある漫画となっております。
 さておき、この漫画の良い点はひとえに色んな要素が綺麗に組み上がっている点でありましょう。先に書いたように、女の子可愛いが色々な要素をきっちり引き立たせている訳ですが、その様相は千差万別。例えば勉強の部分ではしっかりとこの漫画のやっていく方向として立ち上がりつつ、端々で女の子可愛い部分を混ぜて堅苦しくならないようにしていたり、また女の子達が認め合う部分ではわいきゃいしてたのからすっとそういう方向にスイッチして緩急をつけていたりします。この点のマジ上手ぶりは流石に一度連載を経験しているだけの事はあるという物で、更にその上で作者の前作『夜森の国のソラニ』ではシリアスな面とミステリアスな面があるがゆえに多く出さないように気をつけていただろう女の子わいきゃいをリミッター解除! とばかりにぶち込んできて、見ていて可愛い可愛い出来る漫画として立ち上がっています。
 が、やはりそれだけではない。女の子わいきゃいが強めな分、偶に入るシリアスな雰囲気はそれだけ重要度を増します。例えば、どうしても一番占にならないと、そうしないと母に会えないという千矢ちゃんの事情とか、その千矢ちゃんに自分も一番占になると宣言する紺さんの決意だとか、ライバルだけど友達でもあるというのを受け入れて、それ故に知っていきたいと思う小梅さんの思いとか、人前は苦手だけど、でもこのままじゃいけないから、というノノさんの考えとか。そういうのが随所に散りばめられつつ、可愛いをやっているのがやはり好印象。忽せにしないのはいい事です。それがあるから可愛いも引き立たせられるし、更に引き立たせられた可愛いがシリアスな部分を盛り上げる。好循環ですね。
 さておき。
 それにしてもエロいのは千矢ちゃんの下乳だ。といきなり今まで書いてきた事のクラスを下げる発言をしますが、いや、この作品意外とエロいんですよ。千矢ちゃんは野生児だと書きましたが、それ故なのか教育のせいなのか、とにかく謝罪の意思がお腹を見せると言う野生のそれをしてしまうと、その過程で下乳も見えるので、つまり大変エロスな訳ですよ。他にも黒子占いの回での黒子の位置を調べる、というので紺さんが必然性があるなら脱ぐわ事案してたり、小梅さんがボタンに絡まった千矢の髪をほどく為にボタン取って半裸になったり。なんでしょうか、このエロス解禁の雰囲気は。表紙も帯をとれば千矢ちゃんの横乳事案ですし、こういうのがぎだい゛! というのが前からあったんでしょうか、はりかもせんせ。その考え、イエスだね!
 さておき。
 個人的なキャラクターについての好みの話をすると、乳がエロい千矢ちゃんも、真面目だけど偶に変な紺さんも、引っ込み思案可愛いのノノさんもですが、この巻読んで小梅さんがなんか大変いいと感じるようになりました。西洋かぶれな部分もありますが、名前の方は純和風。そのギャップもいいんですが、ちょっと偉そうな部分がありつつも、面倒み自体は結構いいのが個人的に大変なヒット。特に千矢ちゃんとノノさんが手のかかる妹だな、というので姉気質が出たとことか、わりと普通なとこなのに大変良いものだなあ、と思ってしまいました。偉そうにするんじゃなく、ちゃんと手を取って導いてやろうって姉の側面が出ているのがいいんでしょうか。これが、姉萌え
 とかなんとか。