今回のまんがタイムきららキャラット三作取り上げ(2016年2月号)

承前

 まんがタイムきららキャラットから三作を取り上げて、それぞれについて感想を書くという試みです。たまに数が増えたり減ったりする予定ですが、まあそれはそれという事で。
 選ぶのはある程度の方針として、前、中、後と衛の定点観測としたい所ですが、それでもほぼ自分の趣味が全開になってしまうでしょう。これ、と言う作品のが最終的に出来る場合も考えられますが、それならそれでいいかなあ、程度のゆるい縛りで行こうかと思います。
 それではいってみましょう。

伊藤いづも『まちカドまぞく』

 みかんさんが色々ウカツ! 口も軽い! というギャグめいた部分で明かされる、桃さんの意外な危険。エーテル体になっているから魔力が無くなると散逸する、というわりと危険がすぐそこにあるのに、だというのに。桃さん優しいけど、どこか危険な優しさでもあるのだなあ。という理解を。この辺も、過去の桃さんに何かあったのが影響しているんでしょうが、でも危険であります。その辺をシャミ子はどうにかできるのか。というかシャミ子がするには限度がありそうな気もしますが。最終的に桃さんが自分でどうにかする部分だろうか。

きゆづきさとこ『GA 芸術科アートデザインクラス

 『GA』も今回で最終回。どういう最終回を出してくるか、と身構えていましたが、思ったよりもさわりと優しく、しかしじっくりと沁み入るナイスな最終回でありました。キサラギさん達の落とし所としても、美術部のこの後が広がっていくだろうことも、全てきっちりと描かれた至高の最終回でありました。最終回として卒業を使わず、でも使う、という意味不明な言葉が出てきてしまうくらい、上手く卒業を使ったな、という印象も。そして、キサラギさんがこの回で描いた絵は、新たな道も見出せる、いい開き方の終わり方でもありました。こうも綺麗に終われるとは、きゆづきせんせを侮っていたとは思ってなかったんですが、そう思うのが既に侮りだったんだな、とか。きゆづきせんせの次回作も期待したいです。

ハトポポコ『平成生まれ3』

 うわああああああああああああああああああああああああっ!! 初めて教室じゃないとこで話が始まったああああああああああああああっ!! というかそもそも教室以外が初だったああああああああああああああああッッッ!!! という大衝撃が我々を襲う今回の『平成生まれ3』。とはいえメイン格四人のそれより藤井吉村が仲良く勉強会して、あ、これ駄目だ。と思わせる発言を連発する方が衝撃的でしたが。バカだとは思ってたけどやっぱりバカだ! だが、それがいい。そして高木さんがいい感じにノイズになっているのが楽しいです。この漫画としてはだが俺はレアだぜ? なお一人様なのがいいんでしょうね。だけどそれがちょっと可哀想な部分もあったりしますが、今のうちはそうなっているのを解消されたりはしないでしょうな。