今回のまんがタイムきららキャラット三作取り上げ(2016年10月号)

承前

 まんがタイムきららキャラットから三作を取り上げて、それぞれについて感想を書くという試みです。たまに数が増えたり減ったりする予定ですが、まあそれはそれという事で。
 選ぶのは好きな作品。その定点観測としたい所ですが、それでもほぼ自分の趣味が全開になってしまうでしょう。これ、と言う作品のが最終的に出来る場合も考えられますが、それならそれでいいかなあ、程度のゆるい縛りで行こうかと思います。
 それではいってみましょう。

カヅホ『キルミーベイベー

 やすな、いきなりソーニャちゃんをバットで強襲! というキルミー史上最もバイオレンスな導入な回となりました。このバイオレンスは今回全編を通じて貫かれるもので、バットに付いた霊のせいという理由のガチの意味不明さと、その成仏条件がホームラン、というのが分かるまであまりにも無意味なバイオレンスが繰り広げられます。何かを殴ると手から離れる、というのでいきなりソーニャちゃんを襲うのも頭おかしいですが、こうなったら自分を殴ってでも! で意識失うほど強く殴らなくてもいいのではないか? と思うけどそれでもやっちゃうのがやすなであるなあ、という謎の感慨を得たりする、キルミーでもかなりバイオレンスな回でありました。

伊藤いづも『まちカドまぞく』

 終業式で夏休み突入! でもその前に桃に一回果たし状たたきつけんとな! ということでそういうのを書いたり、二人で遊びに行ったりする回でありました。
 前部と後部の間にあるものが抜けるとなんで? になりますが、これは答えは簡単で、果たし状の内容を桃さんが勘違いして、一緒に、お出かけ! ってなって、まあシャミ子もいい子なのでそうなったらそうしましょうか! ということで、最終的に二人で遊びに行くという話になるのでありました。シャミ桃、いいな……。
 特に、桃さんの髪留めのを黒いのに取り替える、というところがいいんですよ。染めてやるぞー、って言いながらも友達としてプレゼントなわけで、そこになんというか、気持ちがこもっているのだなあ、と。雑誌違いますが柊ゆたか『新米姉妹のふたりごはん』での、姉のサチさんが妹のあやりさんに渡したシュシュと同じタイプのスタンドになりますよ、あれは。

ウロ『ぱわーおぶすまいる』

 一度はまゆさんに袖にされた宗馬でしたが、その思いをもう一度、力強く伝えて、大団円となりました。色んな浮き沈みがある雑誌の中で、この話をきっちり終えられた、というのは大変ありがたく思いました。それも、ちゃんとまゆさんと宗馬がくっついて、というが良いですよ。変にあちこちに気持ちが行って、とはならなくて、それで大変見やすい筋であったなあ、と。貫き通した、というのはやはりでかいなあ。と。そういう漫画を最後まで通してくれて、ありがとうございました。であります。